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日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008]

2003年7月17日(木) 外交防衛委員会 イラク派兵法案審議

2003年7月18日(金)「しんぶん赤旗」より転載


イラクの大量破壊兵器 保有断定の根拠問われ

福田官房長官 “むちゃ言うな”

小池議員の追及に ぶぜん、強弁、開き直り

>> 速記録

 「フセイン大統領が見つからないから、フセイン大統領はいなかったと言えるのか」――イラクが大量破壊兵器を「保有」していたと断定した根拠を問われ、小泉純一郎首相が声高に繰り出した詭弁(きべん)です。日本共産党の小池晃議員は十七日の参院外交防衛委員会で、イラク特措法案審議を通じて繰り返されるこの詭弁を取り上げ、米英両政府の言い分をうのみにしてイラク戦争を支持した政府の責任を追及しました。

小泉内閣「メルマガ」
“間違いでない” “根拠資料ない”

 首相のこの答弁は、六月十一日の党首討論で日本共産党の志位和夫委員長が問いただしたのに対し飛び出したもの。現実にいたイラクのフセイン大統領と、あったかどうかわからない同国の大量破壊兵器を混同させた詭弁です。マスコミも「珍答弁」「意味不明」と報じたこの答弁を、小泉首相はその後も繰り返しています。

 「思わず言ったのでないとすれば極めて重大だ」と指摘した小池氏。首相がメールマガジンで三度にわたって「大量破壊兵器を持っているイラク」と断言していることについて、福田康夫官房長官にただしました。

福田
イラクには大量破壊兵器の疑惑があるということは、国際社会の一致した認識だ。当時の状況から考えて、持っているものだというような疑惑、認識はあったと思う。そういう表現が仮にあったとしても全体的に間違いではない。

 福田氏は、首相の発言が「疑惑」を指摘したものだと言います。それならば「保有」を断定したことは誤りです。ところが福田氏は「間違いではない」と強弁したうえ、「見つからなきゃ事実は確認できない」と開き直りました。

 小池氏は「『保有している』と断定したのなら、客観的な根拠があるべきだ」とのべ、福田氏に根拠は何かと迫ります。

福田
国連の報告でもいろいろある。国際機関が調査して発表するのを信用するほかない。
小池
断定した根拠になる資料を示してほしい。
福田
資料をもっていない。

 保有を断言した根拠となる資料を示すことのできない福田氏。その揚げ句に「(大量破壊兵器の)脅威がなきゃこんな問題にならないんですよね」と投げ出すように答弁。小池氏は「結局、根拠は示せない。断定していたのは米英だけだった。小泉首相は両国の言いなりだったということだ」と批判しました。

米政府の「断定否定」
“砂漠のなかで 探すのは大変”

 ところが、イラクの大量破壊兵器保有を断定していた米国政府が、その断定を否定し始めています。

 小池氏は、ブッシュ大統領のラジオ演説(六月二十一日)とラムズフェルド国防長官の議会証言(七月九日)を紹介。米政府がイラクの大量破壊兵器をめぐる言いまわしを変え、「保有」の証拠がなかったと認めていることを指摘しました。

ブッシュ大統領
われわれは、サダム・フセインの(大量破壊)兵器計画‥が実際にどこまで進んでいるか、見つけ出そうと決意している。(6 月 21 日、ラジオ演説)
ラムズフェルド国防長官
開戦前にイラクの大量破壊兵器について新たな劇的な証拠は持っていなかった。(7 月 9 日、上院軍事委員会)

 それでも小泉首相は「フセイン大統領が見つからないから、フセイン大統領はいなかったと言えるのか」などとのべている――小池氏の批判に、福田氏はこうのべました。

福田
大量破壊兵器を探すのは大変だ。広大な砂漠にばらまけば、砂あらしで一日で消えちゃう。フセイン大統領ですら見つかっていない。ましてや隠そうとした大量破壊兵器を砂漠の中で見つけるのは大変なことだろうというたとえだ。

 あくまで首相発言を擁護する福田氏。小池氏は迫ります。

小池
大量破壊兵器の存在が確認されたことはない。まったくなかったという可能性は排除できない。
福田
何もなければ、国連であんなに大騒ぎしない。
小池
それならばあったという根拠を示すべきだ。
福田
国際社会が認めたことだ。日本だけでどうこうできる問題ではない。あまりむちゃなことを言わないでほしい。

 小池氏は「米英両国では、イラクの大量破壊兵器保有に関する情報を偽造し、都合よく操作し、世界をあざむいて戦争に突き進んだという疑問がわきおこっている」と指摘し、「保有」を断言した根拠を示すよう重ねて迫りました。

 しかし福田氏は説明にならない説明をぶぜんと繰り返しただけ。小池氏は「そうした説明で国民の疑惑に答えることはできない」と批判しました。

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