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163特別国会 参議院厚生労働委員会

  • 高齢者保険料 介護とあわせ月1万円/厚労省医療「試案」 負担押しつけ/参院委で小池議員追及(関連記事

2005年10月20日(木)


小池晃君

 日本共産党の小池晃です。

 昨日発表されました医療制度構造改革厚労省試案についてお聞きをします。

 後期高齢者の医療制度の創設というのがあるんですね。これによって被用者保険の被扶養者、扶養家族には新たな保険料負担が生じることになるわけですが、この新たな保険料徴収の対象となる被用者保険の被扶養者である後期高齢者というのは何人いるんでしょうか。

政府参考人(水田邦雄君)

 今回の試案におきまして、被用者保険の被扶養者で七十五歳以上の方につきましては、国民健康保険と同様に、個人で後期高齢者医療制度に加入していただきまして新たに保険料を負担していただくということにしてございますけれども、その数は平成二十年度で約二百万人と推計してございます。

小池晃君

 その後期高齢者一人当たりの保険料をお示しいただきたいと思います。

政府参考人(水田邦雄君)

 また、この試案におきまして、加入者一人当たりの保険料につきましては、所得など被保険者の負担能力に応じました応能負担の部分と、それから加入者の受益に応じました負担となります応益部分の負担と、この両方から構成することとしてございますけれども、全体としては保険料総額が医療給付費の約一割になるように定めることとしてございます。

 具体的な額につきましては今後の検討になるわけでございますけれども、制度発足当初、平成二十年度におきましては、後期高齢者に、現行制度の下において負担していただいている額と同程度となる一人当たりの平均年額で申し上げまして約七・二万円と、このように試算をしております。

小池晃君

 七万二千円ですから月六千円になるわけですね。

 国保やあるいは現役で働いている本人の方は今までも払っていたわけですが、家族であった場合は今まで払っていなかった。言わば世帯主というか、息子さんなり娘さんなりが報酬に応じて支払っていたわけですが、それとは別に月六千円掛かってくると。介護保険の保険料と合わせると、これ月一万円という規模になってくるわけです。しかも、天引きだということが今回提起をされていますね。

 大臣、お聞きしたいんですが、高齢者の年金から毎月一万円の保険料を自動的に差し引くようなことになっていくわけで、これは私、本当に年金制度の性格をゆがめるというか高齢者の生活に非常に深刻な影響を与えることになるのではないかというふうに思うんですが、大臣、いかがですか。大臣にちょっと、もういいですよ。

委員長(岸宏一君)

 じゃ局長から答えて、その次に大臣にお答え願います。

政府参考人(水田邦雄君)

 ただいま六千円ということで先生が引かれましたけれども、七万二千円と申し上げましたのは一人当たりの平均年額でございますので、当然ながら所得が低い、低所得の方につきましては低い水準、特に軽減措置なども考えておりますので、単純にこれを全部の方が六千円増えると、月六千円増えると、こういうことではないということは一言申し上げたいと思います。

国務大臣(尾辻秀久君)

 今回の試案でお示しをいたしております新たな高齢者医療制度といいますものは、後期高齢者すなわち七十五歳以上でございますけれども、こうした皆さんに加入してもらう独立の地域保険としてその一人一人を被保険者とします。被保険者でありますから、保険料の御負担もお願いするということになります。

 この独立保険の仕組みは、一人当たり医療費が高い後期高齢者について、世代間の公平の観点から一人一人に申し上げたように応分の保険料をしていただきますとともに、高齢者の心身の特性や生活実態等を踏まえた高齢者にふさわしい医療サービスが提供されるように仕組むものでございます。

 また、当然保険料の賦課に当たりましては、低所得者の皆さんなどに対する軽減措置を講じるなど、高齢者にとって過大な負担にならないよう適切な配慮を行う必要があると、このことは考えております。

小池晃君

 過大な負担にならないと言うけれども、別に収入変わらないけれども突然取られるようになるわけで、これ私本当に深刻な問題だと思いますよ。しかも、そういう家族というのは言わば本人が払っているわけですから、保険料、今までは。御家族の、御子息なりの収入に応じて払っているのに、そこにどかんと七十五歳以上になると追加負担が出てくるわけですからね。これは本当に深刻な問題だと思うんです。軽減措置があるから大丈夫だなんという問題ではないと。

 この問題、ちょっと一つの問題点として指摘をしたいのと、あと、この後期高齢者医療制度の運営は市町村単位だというんですね。ここは何で、医療保険の再編統合は都道府県単位だという全体の方針出しながらここだけ市町村単位というのは、これは保険局長、御説明いただきたいんですけれども、矛盾していませんか。

政府参考人(水田邦雄君)

 まず、保険者の再編統合におきまして、市町村国保そのものにつきましてまず広域化を進めると、できますことであれば都道府県単位に向けての広域化ということを進めたいということが前提でございます。そういった広域化をされました後の姿ということを思い浮かべながら、市町村に今回、後期高齢者の医療制度についての運営主体をお引き受けいただきたいと、こう思っているわけでございます。

 その理由でございますけれども、現在でも後期高齢者の八割は国保の加入者でございまして、市町村が適用と保険料徴収を行っているわけでございます。特に保険料の徴収等の事務につきましては、住民に身近な行政主体である市町村に担っていただくことが適切であると私ども考えてございます。また、後期高齢者のうち、被用者保険の被保険者となっている方は二%にすぎないわけでございまして、ほとんど生活の大部分を地域で過ごしている方であるということがございます。

 それから、給付の面で申し上げますと、介護サービスとの連携の下に個々人に着目した対人サービスを提供するというためにはやはり市町村が実施主体となることが適当であると、このように考えまして、試案では市町村を運営主体としたところでございますけれども、財政リスクにつきましては、国、都道府県が重層的な役割を果たすと、こういう仕組みを考えているわけでございます。

 具体的にもう少し述べさせていただきますと……

小池晃君

 もういいです。いいです。分かりました。

政府参考人(水田邦雄君)

 再保険、再々保険と、こういった支える仕組みを考えているところでございます。

小池晃君

 いや、だから今の説明でもよく分からないんですよね。だって、わざわざ国保は県単位にするというのに、国保に入っている、大半が入っているところは市町村単位で新たに制度を組むというのは、ちょっとよく分からない。

 それから、窓口負担の引上げも提案されていて、二割から三割へと。七十から七十四歳の方は一割が二割になってしまうわけだし、現役並み所得者、三割になると。

 大臣、これは大きな話としてお伺いしたいんですが、そもそも老人医療というのは、これは有病率が高い、受診頻度も高いという高齢者の特性があるからこそ現役世代に比べて窓口負担低くしてきたわけですよね。私は今の負担でさえ高過ぎると思うんですが、これ以上引き上げる、あるいは所得の高い部分について現役世代と同じにしてしまうというのは、余りにも老人医療の特性を無視した暴論ではないかというふうに思うんですが、大臣、ちょっとこういう問題についてはどう考えますか。

国務大臣(尾辻秀久君)

 大きく答えろというお話でございましたので、まず社会保障全体の最近の御意見、いろんな方、社会保障全体に対するいろんな御意見、あるいは福祉と言ってもいいのでありますけれども、お伺いしておりますと、やはり高齢者の皆さんを経済的弱者としてとらえるというかつての考え方というのは、今や必ずしも当てはまらないだろうという御意見が強いというふうに理解をいたしております。高齢者必ずしも経済的弱者ではないというふうにとらえて、全体の福祉を考えるべしという御意見が強いというふうに考えております。

 特に今のことについて改めて申し上げますと、正に現役世代と同じ収入がある、数字は手元にございませんけれども、現役世代の収入と同じだけの収入がある方については高齢者といえども現役世代と同じ負担をしてくださいということは、決して大きな特に過度な負担を求めるものではないと私は理解をいたしております。

小池晃君

 私の言っていることに答えてないですよ。

 私が言っているのは、経済的問題を言っているんじゃないんです。経済的弱者が多いから軽減したということじゃなくて、これは老人医療の特性があるから受診頻度が高い、有病率が高い、だからこそ軽減してきたじゃないかと。そこを無視して、幾ら所得が同じだからといって現役世代と同じにするというのは、老人医療の特性に着目した軽減制度という点から見れば、私は今までの議論と違うじゃないかと、そう言っているんです。どうですか。

国務大臣(尾辻秀久君)

 今の御質問に対しては、またそれぞれの御意見があるだろうというふうに思います。これまでの高齢者の皆さんの医療の在り方、それからまた、それに対する負担の在り方というのは、これまでも御議論があって、その中で一つの答えが出てきたというふうには思います。あるいは、今そうした中で答え出していく中で、今先生がお話しになったような考え方もあってというのは、そのとおりであったのかもしれません。ただ、今改めてまた新しい制度をどう仕組むかというときに、今、私が先ほど申し上げたような御意見も強い。そうなりますと、やはり私どもとしては全体の支え合いの中で御負担を、能力のある方に御負担をお願いするということになるということでございます。

小池晃君

 道理がないと思います。私、そういうのは公正とは言わないんです。老人医療の特性に照らしていえば、やっぱり負担軽減していくことこそ公正なやり方だというふうに思います。こういうやり方は、やっぱり逆に病人増やす。早期発見、早期治療を遅らせるという結果にしかならないと思うんです。

 しかも今回、若年者も含めて自己負担限度額の引上げが出てきている。厚労省の資料でも、例えば、大動脈解離で医療費三千万円のケースは現行の三十六万九千八百九十円が六十七万四千七百六十円、胃がんで百五十万円のケースで現在の八万四千八百九十円が十万四千七百六十円。ベースの数字が上がる上に、その後の上がり方が一%が二%になるという、これは非常に重いと思うんですよ、私。厚労省が示した、今、これ資料に出ているケースですよ、私が紹介したのは。いずれも激変なんですよ。

 私、こういう非常に人生を左右するような重病の方に余りにも過酷な負担に、激変になるのではないかと思いますが、この点いかがですか。

政府参考人(水田邦雄君)

 患者負担の今回の試案によります影響についてお述べになったものだと思いますけれども、主として高額療養費制度の見直しの影響を御指摘になったものだと思っております。

 これにつきまして若干経緯を申し上げますと……

小池晃君

 簡単で。

政府参考人(水田邦雄君)

 はい。

 平成十四年の健保法改正におきまして、月収の、月額の、月の限度額、これを二二%から二五%に引き上げたわけでありますけれども、平成十五年から徴収する保険料について総報酬制が導入されましたということになりまして、この新しい総報酬を基礎とした月額の二三%に下がったものを二五%にするというのが一点。

 それからもう一つは、その医療サービスを受ける方と受けない方の負担の公平を図る観点から従来一%の負担を更に求めていたわけでありますけれども、この公平を更に進める観点から一%引き上げて二%とすることをお示ししているところでありまして、大変大きい、例えば三千万円の医療費の方につきまして三十万円新たな御負担をお願いしたいと、このように考えているわけでございます。

小池晃君

 制度の仕組み、説明、私が言ったの繰り返さないでほしいんですけれども。

 こういう本当に深刻なときにこれだけ負担が増えるということを、私は、まあ言わば受難者ですよね、そういった方に受益者負担だという形で負担を押し付けるやり方は、これ撤回すべきだというふうに申し上げたいと思います。

 それから、全体として医療給付費はこの厚労省試案でどれだけ減るんですか、患者負担はどれだけ増えるんですか。

政府参考人(水田邦雄君)

 今回お示ししました私どもの試案の本案におきまして、短期的医療費の適正化方策として挙げたものが四つございます。

 一つは、七十歳以上の現役並みの所得を有する方の負担の見直し、二割から三割に引上げということが一点、それから前期高齢者の負担を二割に統一すること、三番目に療養病床に入院する方の高齢者の食費及び居住費の負担の見直し、それからただいまの高額療養費の見直しと、これを提案しているわけでありますけれども、こうした制度改革によりまして、平成二十年度におきまして患者負担は総額二千億円の増、給付費につきましては患者負担の増と医療費縮減効果を合わせた合計で約四千億円の減と、このように推計してございます。

小池晃君

 患者負担増二千億、受診抑制で二千億、合計四千億、これ全体やっぱり患者負担増だと私は思うんです。

 先ほども指摘ありましたが、健保組合の負担も二千二百億円増えて、保険料一人当たり八千円増える、患者負担も増える、一方で国庫負担は二千二百億円減ると。余りにも御都合が良過ぎるような仕組みではないだろうか。しかも、さらにその厚労省試案には保険免責制度というのがあって、先ほどから議論があります。これは、改悪健保法の附則にも百分の七十の給付割合は将来にわたり維持するというふうに書いてある。ところが、三割負担超えるわけですね。

 大臣は先ほどこの問題について言及を避けていらっしゃるんですが、私は、もしこの保険免責制度を導入すれば明らかに、国会での坂口大臣の三割負担以上は取らない、あるいはその附則、これに反することになるというふうに思うんですが、大臣はそうした点も踏まえて議論をするって、これね、これじゃ答えになっていないんです。これどう考えたって、免責制度を導入すれば、これまでの厚労省の国会答弁やあるいは法律にも触れる事態になるんじゃないですか。その点についてちょっと明確に答えていただきたい。

国務大臣(尾辻秀久君)

 ですから、先ほども申し上げましたけれども、平成十四年の健保法改正法の附則の「将来にわたり百分の七十を維持するものとする。」という規定があるということも申し上げましたし、また坂口大臣の答弁もそのとおりでありますというふうに申し上げております。ですから、それはそれとして私どもが否定しておるわけではない、そのとおりでありますと言っております。

 ただ、そういうこともありますけれども、今後どういうふうにしていくかという御議論は改めてしていただかなきゃなりませんので、その御議論をお願いしますということを申し上げておるところであります。

小池晃君

 それ、無責任なんですよ。だって、これ提案しているんですから。これ明らかに今まで言っていることと違うじゃないですか。国会答弁にも法律にも違反する。これはどうなのかとはっきり言わなきゃ、それは駄目ですよ。無責任ですよ。これから議論をしてくださいなんて、そんな無責任なことで国会答弁は許されないと思います。

国務大臣(尾辻秀久君)

 ですから、私どもがこのたび試案として出しております私どもの考え方の中にこれを入れておるものではありません。ただ、各方面の御意見の中にそういうものもありますから、それも併せて言わば御紹介申し上げて、御議論くださいということを申し上げておるだけでございます。

小池晃君

 だから、厚労省としては、保険免責制度の導入というのは、やはり今までの国会答弁に照らして問題があるというふうに考えているんですね。

国務大臣(尾辻秀久君)

 先ほど来申し上げておりますように、答弁をいたしてきたことも事実ですし、健保法改正法附則に書いてあることもそのとおりであります。

 それについて、私どもとしては、私どもはこう申し上げてまいりましたけれども、御議論をくださいと言っておることをもう繰り返し申し上げます。

小池晃君

 今回の提案は付録みたいなのが付いていて、厚労省の意見の後に各方面の意見というのが出ているんです。一般病床のホテルコスト問題、それから免責制の問題、診療報酬の二〇%カットと。もう本当にこういうことをやられたら日本の医療はもうがたがたになるというふうに私は思いますし、はっきりこれは、こういうことは厚労省としては容認できないということを言わなきゃ駄目ですよ。そうしなければ経済財政諮問会議の思うとおりのことになっちゃうんじゃないですか。私、そのことを申し上げたいと。

 しかも、今の議論というのは、とにかく医療費どんどん下げろ下げろと、機械的に抑えろという議論が出されてきていますが、そもそも日本の医療費というのはどうなのか。これ、OECDの加盟国の中では対GDP比で十七位だというのはもうよく知られた話で、しかもその加盟国の中で最も高齢化が進行した国の一つが日本なんです。

 私、大臣に基本的な認識として伺いたいんですが、国際的に見れば日本の医療費というのは決して高過ぎるということは私はないというふうに思うんですが、その点について簡潔に大臣の認識をお答えいただきたい。

国務大臣(尾辻秀久君)

 今、総額で言われました、十七位というふうに言われました。たしか、一人当たりの医療費は同じ比較で第七番目だったというふうに思います。比較の仕方もいろいろありますし、またそれによって高いと言うか低いと言うかという言い方はいろいろあろうかというふうに思っておるところでございます。必ずしも低いというふうにも言えないというふうに思います。

小池晃君

 いや、明らかに低いですよ、これは。

 だって、その一人当たりの医療費というのは、経済レベルによってこれは大きく左右されるわけですよ。やっぱりその医療費の水準をどう見るかというのは、対GDP比で見るというのが私は一番自然な考え方だし、その中でいえば正に、低いというか要するに中位ですよね、そういう段階にあるんだと。しかも、先ほど言ったように高齢化、進行しているわけですよ。

 私、認識として、何かこのまま行くと医療費がどんどん増えて日本の経済も全部破綻するかのような経済財政諮問会議の民間議員の考え方、どう考えたって納得できないし、しかも、医療費の伸びが経済成長を超えてはならないと言いながら、結局給付費で対GDP比ということで削減迫ってくるというのは、これ結局、社会保障に対する大企業の税や保険料の負担をできるだけ抑えたいという、そういう議論、方便にすぎないじゃないですか。こういう議論に乗っかっちゃっていいんですか。

国務大臣(尾辻秀久君)

 先ほど七位と申しましたけれども、九位の間違いでございました。訂正をさせていただきます。

 今のお話でありますけれども、私どもも経済財政諮問会議のそうした意見に対してくみしておるものではございません。いつも議論しておることはもう御承知おきいただいておるものと思います。

 ただ、そうした総額で管理するというようなことに対する意見は私どもも申し上げておるわけでありますけれども、ただ医療費を抑制しなきゃならないかどうかということについて改めて言われますと、私どもも抑制はしなきゃいけないというふうに言っておるわけでございまして、それがこのたびの議論になっておるわけでございます。

 再三お話しのいろんなことはございますが、そういう御意見があることは確かでありますから、そういう御意見があることは確かでありますので、それを全く私どもが無視して議論してくださいということも言うわけにはまいりませんので、いろいろな御意見だけはちゃんと私どものこのたびの試案の中に御紹介申し上げて、御議論くださいということを申し上げておるところでございます。是非、御議論をいただきたいと存じます。

小池晃君

 そういう御意見を一々盛り込んで、わざわざ最後に紹介して、こうやれば経済財政諮問会議の言うとおりにできますよなんということを示す必要ないじゃないですか。厚労省としてはこう考えると、それで何でいけないんですか。意見は勝手に言っていただければいいんですよ。そんなことで、こういうふうにすればこうなりますよなんと言ったら、もう思うつぼなんですよ。これ、土俵に乗っているんですよ。こういうやり方では駄目だと私思います。

 しかも、この医療費の推計そのものがでたらめだという議論、この間もずっとありますね。私、二〇〇〇年の国民福祉委員会で指摘しましたが、二〇二五年の医療費というのは百四十一兆円だと言っていたのがついに六十九兆円までなっているんですよ。そういうデータを基に将来の医療費推計やってこういう形になっている。

 一方で、例えば日医総研の推計では、二〇二五年の国民医療費というのは五十八・六兆円だと言うんです。今回の、今の現行制度の給付率に当てはめると、これ給付費では四十七兆円なんですね。ということは、厚労省試案による二〇二五年の給付費四十九兆円ですから、日医総研の試算結果でいったらば、このまま行ったって、今厚労省が示しているところよりも低いところまで行くんだという、そういう結果を出しているんですよ。なぜかといえば、これは医療費の伸びがどんどん下がっているということを反映すればそうなるんだという議論、あるんですね。

 これ、私、こういう、しっかりこういう結果も出ているわけだから、やっぱり日本の、そもそもOECD加盟諸国と比べて決して高いレベルでないし、実際の伸びの数字だって今までさんざん失敗して、結局半分の水準までなっているわけですからね。こういったことを根本的に見直すべきじゃないですか、この医療費の推計のやり方。

国務大臣(尾辻秀久君)

 かつての医療費の推計の仕方といいますか、推計そのものが大きく見込み違いであったことはそのとおりでございます。

 ただ、最近の伸びというのは非常に見えておりますので、そのことで最近の、最近のといいますか、過去何年かの伸びを基にして推計いたしますとこのたびお示ししているような数字が出てくるわけでございまして、このところの医療費の三ないし四%の伸びというのは、これはもうずっとそのとおり伸びてきておりますから、今回お出しした推計は大きく狂うことはもう決してないということは申し上げられるところでございます。

 したがって、そういう推計を基にして今私どもが私どもなりの試案も出し、また御議論をお願いしますと言っておるわけでございますが、いずれにいたしましても、かねて私が申し上げておりますマクロとミクロの接点をどうやって見付けるかということに尽きると思いますので、その作業をしっかりと私どももいたしたい。そのための御議論もお願いしたいと思っておるところであります。

小池晃君

 最近狂っていないと言うけれども、給付費ベースで昨年五月の推計では二〇二五年五十九兆円が今回の資料では五十六兆円になった。足下でも狂ってきているんです。やはりこういうでたらめな推計で国民の不安をあおるのはやめるべきだし、これだけ医療の構造改革とまで言うんであれば、やっぱり日医総研のこういう分析結果なんかも参考にして、改めてしっかり国民に責任を持って示すべきだということを私申し上げたいと思います。

 ちょっとほかにもいろいろあったんですけれども、一言言いたいのは、透析の自己負担限度額の水準について、もう今回試案に盛り込みましたが、先日、当委員会、十月十一日の紙智子議員の質問に対して、そういう一万円から二万円に引き上げることは検討しているわけじゃないというふうに大臣言ったのに、今回そこまで盛り込んだということに対しては、国会での答弁に照らしても非常に問題があるということで抗議したいというふうに思いますし、大体、構造改革という、どこが構造改革なのかと。構造改革という名前付ければ小泉さんが見逃してくれるとでも思ったのかもしれないけれども、全く医療の構造改革なんかじゃない。単に国民に負担を押し付けるだけの中身でしかないというふうに私思いますので、この問題、これからも徹底的に追及させていただきたいというふうに思います。

 終わります。

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