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日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008]

164通常国会 参議院厚生労働委員会(薬事法改正案質疑・裁決)

2006年4月18日(火)

小池晃君

 日本共産党の小池晃です。

 前回、専ら局長にお聞きしたので、今日は専ら大臣にお伺いしたいと思っているんですが、前回も、そして各委員からも、自民党の委員からも指摘があったアスタリスクの付いている薬剤の扱いであります。

 これやっぱりリスクに応じた分類をし、リスクに応じて情報提供を義務付けるということは、前も言ったように私は合理性があると思っているんですが、新しい制度を始めるときなんですね。だとすれば、やはりできるだけ広く国民の声を聞いて対応するというのが私は政治のあるべき姿だろうと思うんです。

 前回の答弁では、審議会でそういう結論だったからということが繰り返されるわけですが、国権の最高機関は国会なわけですから、大臣、ここは、これだけ与党の議員からも意見が出ているときに、やはり政治判断としても、これはアスタリスク付いているものについては少なくとも一類と同じに扱うとすべきではないだろうか。これ数でいえば、何度も言われているように一類は十一成分にすぎない。しかも、二類のアスタリスクも二十五成分にすぎないわけです。

 この二十五というのは適切かどうかというのは議論、私あると思いますが、しかしこれらを全部一類扱いにしたとしても全医薬品の七%弱でしかないわけで、私は少なくとも新しい制度をつくる、始めるというときですから、ここはしっかり国民の声を聞いて、こういった疑わしきもの、危険性があると思われるものは、やはりそれなりの情報提供義務を課すという形でスタートさせるべきではないだろうか。

 注意すべき事項が明らかになっているからこれは二類なんだというふうに説明をされているわけで、だとすれば、なおさらのこと注意すべき事項を薬剤師がきちっと伝達することによって副作用を防ぐ。これこそが、私は本法案の精神であると。本法案の精神にこたえる形でスタートさせるのであれば、やはり少なくともこの二類アスタリスクについては一類と同じ扱いでスタートさせるということに踏み切るべきじゃないかと思いますが、これ大臣、いかがですか。

国務大臣(川崎二郎君)

 今日まで御議論をいただいてまいりまして、答弁もさせていただいてまいりました。ここへ来て答弁を変わるわけにはいきませんので、御理解を賜りたいと思います。

 一般用医薬品のリスク分類に当たっては、医学、薬学等の専門的知見を有する学識経験者のみから構成される専門委員会、審議会の中で専門委員会を設け、専門的な知識、経験を下にそれぞれの成分についてリスク評価をしたということでございます。

 この結果、アスタリスクの付されている成分を含めた第二種医薬品は日常生活に支障を来す健康被害がまれに生じるおそれがあるものの、一般用医薬品としては歴史が長く、注意すべき事項が明らかになっているものであることから、第一類医薬品ほどリスクが高いと言えないとされております。

 なお、アスタリスクの付された成分についても副作用の発生状況等に関する今後の新たな知見が得られた場合には、薬事・食品衛生審議会の意見を聴き、必要に応じて分類の変更を行うということも再々御答弁をさせていただいております。

小池晃君

 私は、国会というのは議論の場ですから、その議論の中でやはり認識が変わり、それは変化するというのはあり得ることだし、そういう国会での議論を踏まえて答弁が変わったって答弁不一致だとか、そういう追及したりしませんよ。それは前進だというふうに評価しますよ。だったら、だって議論する意味がないじゃないですか。これ、我々野党だけ言っているわけじゃなくて、与党からも同様の指摘があるということを私、本当に重く受け止めるべきだというふうに思います。

 続いて、配置薬、この間何度も問題になってまいりまして、この経過措置の問題で。少なくとも審議会では経過措置の中身について議論がなかったということが参考人質疑で出ているわけですね。

 先ほど、局長は答弁の中で、基本的な考え方は検討会で議論をして、具体的な在り方は法案作成で出したというふうにおっしゃるんですが、私はこの経過措置の在り方ってかなり基本的な問題なんではないかと。要するに、経過措置というのは普通に考えれば、古い制度から新しい制度に移行していくと、すべからく移行していくのに一定の年限を掛けて徐々に徐々に移行していくというのが普通は経過措置だと、そう思うんですよ。

 ところが、今回の仕組みというのは、どう考えても、新しい制度と同時に旧制度のままずうっと移行していくという仕組みが残された。私、これはかなり基本的、根本的な問題ではないかと思うんですね。このことが一切審議会で議論されなかったということなわけですから、私、少なくともこの問題については審議会でもう一回検討するという必要がある問題ではないかというふうに思うんですが、その点はいかがですか。

国務大臣(川崎二郎君)

 この認識でございますけれども、資質を確認することが適当であるとしつつ、一方で、購入者や事業活動に無用の混乱を与えないよう何らかの経過措置を設けることが必要と、こういう、ある意味では二つの意見というものが出てきた中において最終的な判断をいたしたものでございます。

 これはもうこの委員会でも、配置の問題について、経過措置を一定年限で区切るべきだという御意見と区切るべきでないという御意見、正に国会の中で議論をいただきました。そういった中で、私ども、配置販売が一定の社会的役割を担ってきていること、配置販売が三百余年もの長い伝統の中で培われてきた我が国固有の販売形態、先用後利であり、またこれに従事する者の知識、技能は親から子へ、先輩から後輩へと伝えられてきたという側面も持っている、また販売品目は限定的に認められている、こういうことから、一方で、配置員の資質の向上については私ども努力をしてまいりたいと。業界としっかり話合いをしながら努力をいたしますと同時に、試験というものをクリアする方向で努力をしてほしいと、こう申し上げてきたところでございます。

 そういった意味では、私ども、この問題についても今回の法案でお示ししておりますとおり、この段階で経過措置を一定年限で区切るということは今回はしないということで御理解を賜るようお願いをしているところでございます。

小池晃君

 私はその配置薬業界の大事さ、そしてその特性、それは十分理解しているつもりでありますし、一律にすべて新制度に直ちに移行せよというようなことが妥当でないことは当然だと、やっぱり一定の経過措置あるのは当然だというふうに思うんですね。

 しかし、大臣今おっしゃられた親から子へ、子や孫へという仕組みでいえば、これ逆に何か矛盾が私はあるように思うんです。といいますのは、個人事業者の場合は言わば経過措置、その代限り、その人限りなわけです。だから、親から子へ仕事を譲る場合には、そのお子さんが既に業者として認定されていれば別ですが、そうでなければこれは経過措置の対象にならない。逆に、試験受けて登録事業者にならなければならないということになる。

 一方で、法人ということで認定されれば、いったん認定されれば、これから入ってくる新入社員も含めて、もう次から次へと無資格者で仕事が続けられていくと。本当の意味で伝統ある配置業者については、個人業者はある意味では非常に一代限りで経過措置終わってしまうにもかかわらず、法人事業者は未来永劫、これは仕組みの上では旧制度のまま、無資格のまま仕事ができる。私、これはどう考えてもおかしいんではないかと。

 先ほど、局長は、こういう規制はやはり一律でなければいけない、団体の大きさ、企業の大きさによって分けてはいけないと、それはおっしゃるとおりだと思うんですよ。やっぱり規制ですから、そういう分け隔てがあってはいけない。だとすれば、この経過措置こそが私は分け隔てある一律でない形に実態としてなっている。こういう法人について、いったん法人として認定されればずっとやれるという仕組みを残してしまう。大臣、これでいいんですか。私はこれ非常に大きな矛盾ではないかというふうに思うんですが、大臣、いかがですか。

国務大臣(川崎二郎君)

 先ほど御答弁申し上げたように、今までの経験の中で、一方で、できるだけ試験を受けて資格を取っていただきたいという方向性は私ども進めていかなければなりませんけれども、長年の経験の中でこれから試験を受けるのかという方々がいらっしゃることも事実でございます。

 一方で、今御指摘のような若い人たちには、やはり業界の信用を高めるという意味でも、できるだけ試験を受けていただいて資格を取っていただくというような方向で私ども業界としっかり話合いをしていかなければならないと、こう思っております。そういった意味では、それを私ども努力していくということで御理解を賜りたいと思います。

小池晃君

 私は、お願いするということだけではこの法の構造の持つ基本的な欠陥を補うことにはならないというふうに思います。しかも、その新しい制度に移行していくんだということを再三再四御説明されるわけですね。

 ちょっと、これ局長にお聞きしたいんですが、先ほどの議論の中でも二百七十品目から四百七十品目に増えるということで、これが言わば、何というんですか、インセンティブだという趣旨で多分先ほどおっしゃったんだろうというふうに思うんですよ、新しい事業体の方に移行していく場合に。しかし、この今の二百七十品目で十分御商売ができているわけです。風邪薬や胃腸薬だと基本的な配置薬としてはそれで商売成り立っているわけですよ。私は、これで試験を受けて新しい制度に移行していくんだというインセンティブになっているんだろうかという点では、これは甚だ弱いというふうに言わざるを得ないと思うんですが、その点はいかがですか。

政府参考人(福井和夫君)

 お答えを申し上げます。

 この経過措置の対象となっております既存配置販売業者につきましては、販売可能である品目は現行の配置品目が基本となる。その一方で、新制度における登録販売者を設置すれば、第二類、第三類の医薬品を扱えることになるということでございます。

 少し具体的に例を挙げて申し上げたいという具合に思います。こういったことによりまして、現在、配置品目には入っていない成分で一般用医薬品として評価されている解熱鎮痛剤、例えばイブプロフェンや、これは水虫、たむしの薬でございますけれども硝酸オキシコナゾールなど配合した製品が販売可能となる。評価されている医薬品でございますけれども、新たな商品展開が可能になるという具合に考えております。

 また、今後、一般用医薬品の一層の開発が進むことが予想されるわけでございますけれども、そういった中で国民の要望に沿った医薬品の提供、供給が可能であること、あるいは登録販売者から情報提供がなされることで購入者に対する信頼感が増すといったようなことも含めまして、販売上有利な立場になることから、新制度における配置販売業者になることはインセンティブがあるという具合に考えているところでございます。

小池晃君

 とはいうものの、現在の二百七十品目の中にも既に二類、三類、一定の数が含まれているわけですね。

 私は、そういう方向に移行していくんだと、試験も受けていただくんだというのであれば、本当に制度上、そういう方向に向くような仕組み、インセンティブというのは今のでは不十分だと、極めて不十分だというふうに言わざるを得ないし、やはり新制度に移行していくような政策的な仕組みをもっともっとつくり上げていかなければ、これは旧制度のままでいくという業者が残る可能性が非常に高いのではないかということを大変危惧をいたします。少なくとも、例えば旧制度のまま商売をするということであれば、一定の医薬品について販売対象から再検討するというようなことも含めてこれ考えるということをやらなければいけないのではないかというふうにも思います。

 それから、インターネット販売について、これは対面販売が原則だということ、法文上もあるわけですが、これ大臣、インターネットでいろいろ調べてみると、これバファリンあるいはH2ブロッカー、あるいは男性ホルモンなど、二類、三類はもちろん、一類の薬まで結構売られているという実態がある。これはもう普通にインターネットでちょっとアクセスするだけでいろんなものが出てきますよ。

 私、こういうことを野放しにしておいて国民の健康を守ることができるんだろうかと。実態として、かなり一類まで含めて野放しでインターネットで売られているという実態を、これ大臣として何らかの手を打つべきではないかと思いますが、これはいかがですか。

国務大臣(川崎二郎君)

 今回、法改正がされましたら、改正後の薬事法においては、薬局開設者又は店舗販売業者は、その薬局又は店舗において第一類医薬品を販売する場合には、省令で定めるところにより、薬剤師が書面を用いて適正な使用のために必要な情報を提供させねばならないこととしており、これに基づき対面販売により情報提供することを求めると、こういう方向性になっております。したがって、違反した場合には改善指導することとなり、場合によっては新たに改善命令、許可の取消しまで考えなければならないだろうと、これは新しい方向性でございます。

 現行法で、インターネット販売業者について、薬剤師による対面での情報提供が必要となる第一類医薬品を販売している事案について、これは実態を確認の上、そうした状況があるなら注意喚起や指導を行うこととしたいと考えております。インターネット販売を行っている業者に対する指導は通知に基づくものであり、強制力をもって取り締まることは現行法のままでは困難であり、必要な注意喚起や指導をしつつ当該業者の納得を得られるよう進めることとしたいと。そういう意味では、この法についてどうぞ御協力を賜りますようお願い申し上げます。

小池晃君

 続いて、陳列規制の問題についてお聞きしたいんですが、一類はオーバー・ザ・カウンター義務付ける、二類についてはオーバー・ザ・カウンターに努めると。

 これは局長にお聞きしますが、基本的な考え方として、一、二類についての陳列販売規制の基本はオーバー・ザ・カウンターという理解でよろしいか。

政府参考人(福井和夫君)

 この制度改正検討部会の報告におきまして、委員御案内のとおりでございますけれども、第一類医薬品につきまして、これはいわゆるオーバー・ザ・カウンターを義務付けるべきであるということとされておりまして、これを踏まえまして今後これを義務付けることとしているところでございます。

 一方、第二類医薬品につきましても、オーバー・ザ・カウンターとすることが努力義務という具合にされておるわけでございまして、第二類医薬品についても可能な限りそういったことが望ましいということは考えておるところでございます。

 しかしながら、第二類医薬品につきましては、日常生活に支障を来す健康被害がまれに生じるおそれがあるものの、一般用医薬品としての歴史が長く、注意すべき事項が明らかになっているものであることから、一般用医薬品としての市販経験が少なく、一般用医薬品としての安全性評価が確立していない成分又は一般用医薬品としてリスクが特に高いと考えられる成分を含む第一類医薬品ほどリスクが高いとは言えないという具合に考えております。

 また、第二類医薬品全体につきましてオーバー・ザ・カウンターとした場合には、実際には店舗の構造設備上支障が生じる、そういう可能性もあるわけでございまして、第二類医薬品すべてにつきましてオーバー・ザ・カウンターを義務付けることにつきましては、なかなか現実的でないんではないかという具合に考えております。

小池晃君

 いや、それはもう私分かっている話で、私は基本的な考え方として、基本がオーバー・ザ・カウンターという考え方なのかということを聞いたんですけど、なかなか前向きには言わないわけですね。その辺がやっぱり腰が引けていると私思うんですよ。

 その陳列規制についての趣旨なんですけど、じゃ、これはどうかと。法案が新たに設けた薬剤師、登録販売者にこれ相談応需義務。これはその相談があったときに受け身に応ずるということだけではなくて、一類や二類のアスタリスクについては積極的に情報提供を行うことを求めていく。そのために、医薬品を消費者が手に取ったときに薬剤師、登録販売者がその事実を把握できるような体制を取るために行われるというふうに理解してよろしいですか。

政府参考人(福井和夫君)

 委員御指摘の第一類、第二類、このアスタリスクの付いたものでございますけれども、これにつきましては、いずれもそういう意味におきまして積極的な情報提供が必要ということでございます。

 これにつきましては、今回の改正案におきまして、第一類医薬品につきましてはオーバー・ザ・カウンターが義務付けられまして、販売の際には薬剤師が必ず情報提供を行うという機会が確保できるようにしておるところでございますが、一方、アスタリスクの付された成分を含む第二類医薬品につきましては、報告書におきまして、「オーバー・ザ・カウンター又は積極的な情報提供を行う機会をより確保することが可能となるような陳列・販売方法とすべき」というのが検討部会における報告でございます。

 これを踏まえまして、今回の改正案におきまして、このアスタリスクを付された成分を含みます第二類医薬品につきましては、オーバー・ザ・カウンター又は積極的な情報提供を行う機会をより確保することが可能となるような陳列・販売方法として、例えば現時点において考えておりますのは、相談カウンターを設けた上で、カウンターから見える場所で、かつカウンターより一定の距離の範囲内のところに陳列をするといったようなことが必要ではないかという具合に考えております。

 いずれにいたしましても、薬剤師や登録販売者が消費者の行動を把握した上で積極的な情報提供を行う機会がより確保されることが重要であると考えておりまして、そのための手段としてどのような陳列方法が適当であるのか、具体的にどういった方法があるのか、法案成立後に検討をしてまいりたいと考えております。

小池晃君

 私が言ったような趣旨ですと答えればすぐ済む話じゃないですか。そういうことを聞いたんです、私は。

 一、二類を販売する店舗販売業者の場合ですが、これはもうイエスかノーかで答えてくださいね。販売カウンター、相談カウンターに薬剤師、登録販売者の常駐を義務付けるということでよろしいんですね。

政府参考人(福井和夫君)

 薬剤師又は登録販売者は、一般用医薬品の販売に際して医薬品のリスクの程度に応じて情報提供等を行うことが求められることから、薬局や薬店に常駐することになるという具合に考えております。

 常駐する場所でございますけれども、カウンターを設けて常駐するということは一つの望ましい例であるという具合に考えておりますが、具体的な専門家の配置の在り方につきましては更に検討が必要であるという具合に考えております。

 いずれにいたしましても、法案成立後、関係者の意見も聞きながら、具体的な配置方法について検討させていただきたいと思っております。

小池晃君

 常駐は義務付けると。要するに、不在の場合は医薬品の販売はできないということですね。それはもうイエスかノーかで、余計なことを言わないで答えてください。

政府参考人(福井和夫君)

 第一類医薬品を例えば売る場合におきまして、薬剤師がいなければ、これは医薬品の販売はできないということでございます。

小池晃君

 二類は。一、二類で聞いているんです。今、一、二類を販売する販売業者の場合はという頭を付けて言ったんですから、二類も含めて言ってください。

政府参考人(福井和夫君)

 二類につきましても、基本的にはこれは、薬剤師でもいいわけでございますけれども、登録販売者がおって情報提供をするということだという具合に考えております。

小池晃君

 不在の場合は売れないということですねというふうに聞いたんですが、そういうことなんですね。

 法令遵守義務の問題なんですけれども、これは、販売時に薬剤師がいなかった店舗が一六%という現実がある。医薬品等一斉監視指導の集計結果、これ見ても、薬剤師の不在率、一般販売業で〇二年で実に二三・一%、〇四年度で一七・八%と。一斉監視指導ですから、期間を決めて集中して行う指導でさえ二割が不在であるという実態があると思うんです。

 今回は、ある意味では、実態がこうだから実態に合わせて規制法自体の枠組みを変えるという考え方になっているわけですけれども、じゃ、その枠組みを変えたのであれば今回の枠組みは、じゃ必ず守らせる必要があると、それは当然のことだと思うんですが、この担保について、大臣、どのようなことをお考えなのか、お聞かせください。

国務大臣(川崎二郎君)

 実態において、薬剤師等は医薬品の販売の際にそのリスクの程度にかかわらず一律、抽象的に情報提供に努めることとされておりますが、今御指摘いただきましたように、薬剤師不在等の実態もあり、情報提供が十分に行われていないと、このように考えております。

 新しい改正によって、薬剤師に比べて人員を確保しやすい専門家としての登録販売者の制度を新たに創設することに併せて、着衣、名札の区分、店舗で扱っている医薬品の種類、販売時の対応者等について店舗内に掲示を行わせることといたしております。また、購入者等からの苦情を受け付ける相談窓口を都道府県等に設置することについても検討いたしております。これらの措置により、店舗側が自ら制度を遵守するインセンティブが働くと考えておりますし、一方で、購入者によるチェック機能も働くことになると考えております。

 監督指導体制については、監視指導部門と苦情相談窓口との密接な連携を図るなどにより、必要に応じて適宜店舗への立入調査を実施するなど、実効性があり、かつ効率的な体制で監視指導が行われるよう、その機能の強化を図ってまいりたいと考えております。

小池晃君

 これは、相談窓口などについては、都道府県だけではなくて医薬品機構や厚生労働省にも全国の統一窓口を設けるということを検討すべきだということも申し上げておきたいと思います。

 続いて、薬事行政の根本の問題なんですが、やはり薬害被害に対する深い反省、二度と再び薬害を繰り返さないという強い決意、これがその土台になければ、どんな仕組みをつくったところで私はいいものにはならないというふうに思うんです。その点で、HIV薬害訴訟の歴史的和解から十年経過して、今重大な問題が起こっていますので、最後にその問題をお聞きしたい。

 これ、和解ということを選んだ、これはなぜかといえば、国や製薬企業の責任が明確だった上に、とにかく一刻も早い救済が求められていたからだろうというふうに思います。ところが、そうした経緯にもかかわらず、現在までに国が和解を拒んでいる提訴者が四人いる。これは、和解に応じていない理由を簡単に説明してください。

政府参考人(福井和夫君)

 血液製剤によりますHIV感染につきましては、平成八年に裁判上の和解を行っておりまして、その後、未和解者につきましても、個別訴訟が提起されるたびに、平成八年の和解の枠組みに沿いまして、これまで迅速に対応してきたところでございます。

 現在、四件の和解協議を進めているところでございますが、このうち二件につきましては、和解を行うために必要な事実認定の手続中であります。残りの二件につきましては、原告に血液製剤が最終的に投与されたときから二十年を経過していることから、除斥期間が問題となっております。

小池晃君

 ということは、その後半の二人というのは、除斥期間を理由にしていますけれども、血液製剤由来のHIV感染であるということは認めているわけですね。

政府参考人(福井和夫君)

 そういうことでございます。

小池晃君

 和解と同時に確認が行われているんですよ。これ、血液製剤経由での感染が立証された場合には九六年の和解と同条件で和解に応じるというのが約束なんですね。ところが、これ、除斥期間ということを問題にしている。除斥期間は、これ、二人のうち一人はわずか四日間なんです。一人の方も一年余り除斥期間を経過したということを理由にして国は和解を拒んでいるわけですね。

 これ、大臣、これは政治的な問題だと私は思うので、大臣にあとお聞きしたいんですが、この二人についても血液製剤による感染であるという事実は、これ明確なわけです。もしこれで国が除斥期間ということを理由に和解に応じないということになれば、これは判決によって結論を出さざるを得ないという方向になってくる。そうすると、長期にわたって原告、被告とも闘わなければいけない。

 しかも、この除斥期間ということを持ち出して拒否するということになれば、これ、非加熱製剤の最終投与から二十年経過する二〇〇七年を超えたら一切の被害者の救済に応じないということにこれはなってしまうわけですよ。

 で、私は、この和解というのは、被害者全員の救済ということが和解の趣旨だったわけで、十年前の和解の精神にこれは明確に反するというふうに言わざるを得ないと思うんです。ハンセン病の判決では、これは除斥期間の解釈について国と異なる見解を裁判所が取って、この点留保しつつ、国は政治決断で被害者の早期かつ全面的な救済のために控訴せずに判決を確定させたという、これは事実であります。

 私は、十年前のあの薬害エイズ訴訟の、あのときの和解の精神にのっとれば、これは除斥期間なんということを持ち出すのではなくて、当然やはり同様の立場で和解に応じるというのが私、必要だし、そういう政治的な決断を大臣、すべきではないかというふうに思いますが、大臣、いかがですか。

国務大臣(川崎二郎君)

 まず、除斥期間が経過した方に対しても、HIV感染者に対する健康管理費用の支払、通常月三万五千八百円でございます、医療保険自己負担額の全額公費負担など、行政上の措置についてはまず実施をさしていただいております。

 この除斥期間の問題、個別事案を超えた法制度の根幹にかかわる問題ということで、正直、今日もこの御提案いただいて、法務省と議論してみなきゃならない根本的な話だろうと思っております。裁判所との見解もどうなるか踏まえた上、対応していかなけりゃならぬだろうと。厚生労働省としては、除斥期間の問題がなければ、通常のHIV感染にかかわる和解の枠組みに沿って対応すべき事案と考えております。少し、法務大臣とも私自身議論してみたいとは思いますけれども、この段階ではこの御答弁で御勘弁賜りたいと。もう少し勉強してみます。

小池晃君

 十年前にまあああいう決断踏み切ったときには、とにかく被害者全員を救済するんだという、そういう枠組みだからこそこれは和解ということが成り立ったわけで、それを今になってひっくり返すようなことを私は国が絶対にやるべきでないと。この問題については是非法務省と協議をしていただいて、和解の精神に沿った解決を是非政治的な決断で実現をしていただきたいというふうに思います。

 以上で質問を終わります。

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