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日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008]

166通常国会 参議院厚生労働委員会 社会保険事務所の設置について国会の承認を求める件

  • 嘱託医・医療機関の確保/助産所存続へ対応/小池議員に厚労相答弁(関連記事
2007年3月13日(火)

小池晃君

 日本共産党の小池晃です。

 今回は、緊急の措置として、年金相談業務の急増などを踏まえて、社会保険事務所の統合、分割を実施するというものであります。人員格差の是正は当然のことであって、賛成であります。

 問題は、今回の分割による新たな事務所の設置で、年金相談の業務が急増している中、これに対応できるのか。そして、対象となる業務が本当に加入者、被保険者本位に改善されるのかというところだと思います。あるいは、職員が意欲を持って働ける職場に近づくようになるのかだと思います。

 その点で、今回再編される越谷、市川、青梅について、職員一人当たりの対象人口、これは全国平均と新たな三か所の対象人口を示していただきたい。

政府参考人(清水美智夫君)

 全国三百十二か所の社会保険事務所の管轄区域におきます職員一人当たりの人口は、約一万人ということになるわけでございます。

 それから、今御提出申し上げております三増の事務所、これにつきまして職員一人頭の管内人口数見てみますと、まず越谷につきましては約二万人ということになるわけでございます。市川につきましても約二万人、二万一千人程度ということになるわけでございます。東京の青梅につきましては約一万二千人程度と、このようになるわけでございます。

小池晃君

 三か所設置しても、特に越谷、市川については全国平均の二倍なわけですね。実態をお聞きしても、やはり土曜日開くようになっても相談件数は増え続けていて、待ち時間の長さというのが問題になっております。

 職員の過重労働も大変懸念されると思います。いただいた資料で、一年間で一月以上の長期病欠者が、社会保険庁で〇一年二百八十人だったのが二〇〇四年三百九十人、二〇〇五年が五百十八人と。しかも、精神疾患がそれぞれ九十四人、二百五人、三百十二人と激増をしている。一方で、職員定数は〇五年以降の三年間で六百四十四人純減になっています。

 大臣にお聞きをしたいんですが、人員の現状をどう認識されているか。実態に合わせてやはり必要な人員を確保していくことが必要ではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 社会保険庁の職員の定員、常勤職員の定員ですけれども、一昨年末の人員削減計画に基づきまして、業務の集約化や外部委託を推進するなどによりまして、全体として今委員が御指摘になられたような削減をいたしておるわけですが、そういうことをいたすと同時に、今後、強化すべき業務等については増員を行いまして適切な配置を図って対応しようと、こういうことで運営をいたしているところでございます。

 また、外部委託の推進であるとか、あるいは年金相談の予約制の導入、それから混雑情報の提供、それからインターネットによる年金個人情報の提供などの取組も進めておりまして、できるだけ職員あるいは被保険者の皆様方に御負担にならないようにといった取組を進めておるところでございます。

 今後とも、これら全体によりまして業務の円滑な実施を図ってまいりますが、その際、定員の配置等についても十分目配りをしていく所存でございます。

小池晃君

 全体変えずに中で異動するだけということではやはり解決しないと思うんで、しっかり利用者や現場の職員の声を聞いて対応をしていただきたいと思います。

 この際、来月から施行される改定医療法十九条の問題についてもお聞きをしたいと思います。

 近年、安全、安心だけではなくて、満足のいくお産をしたいということで助産所での出産ということが増えてきております。実際、助産師取扱いの分娩数というのは、全体の出産件数が減少する中、一万人、一万件程度で推移している。母児同室、立会い出産など、開業助産師が進めてきたそういう成果が医療機関にも広がってきております。

 大臣に、まず基本的な認識として、助産所での出産というのは、病院と比べてやはり満足度が高いということが一般的に言われておりますが、大臣はこうした役割をどのように考えておられますか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 委員御指摘のとおり、妊娠期の妊婦の保健指導等にかかわるなどのきめ細かな対応、あるいは、分娩時だけではなくて、産後も産婦や新生児の保健指導を一貫して行うことなどによりまして、助産師が行うお産には満足度が高いという声があることは承知をいたしております。現実に、私どもの利用できる統計でもそのことは裏付けられているということでございます。そうした助産師が機能を発揮する場として助産所も一定の役割を果たしていくものであると、このように認識をいたしております。

小池晃君

 やはり、満足のいくお産、喜びを持って子供を産むということは本当に大事なことだと思うんですね。そういう声にこたえている助産所の役割は大きいと思います。

 ところが、四月から施行される改定医療法十九条によって廃業に追い込まれるんではないか、あるいは新規開業が不可能になるんではないかという声が寄せられております。NPO法人お産サポートJAPANの調査では、助産所の約三割が、今回義務付けられる嘱託医、嘱託医療機関の確保が難しいと答えているわけです。これは、助産所と医療の連携をしっかり行って一層安全、安心を促進するというのがその趣旨だというふうにされていました。しかし、私は、助産所側にこういう医療機関の確保の責任を負わせるという仕組みには大きな問題があるのではないかというふうに思っております。

 大臣は助産所の役割を評価するというふうにおっしゃったわけですが、しかも産科医不足が深刻化している中で、法律の改定が原因となって今ある助産所が閉院に追い込まれる、あるいは開業の意思を持ちながら断念せざるを得ないと、こういうことはあってはならないと思うんですが、大臣、どうお考えですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 従来とも嘱託医制度があったわけでございますが、この制度につきましては、その嘱託医が専門外の医師が選任されているという場合がある、あるいは異常産の中には異常度や緊急度等によって嘱託医だけでは対応が困難な場合があるというような指摘がなされておりまして、このために、先般の医療法改正において産科医療の安全を確保するために十九条の改正を行ったところでございます。産科又は産婦人科を有する等の要件に該当する病院、診療所には、これら法改正の趣旨を踏まえて、積極的にこの嘱託の関係をお引き受けいただくことが望ましいというように考えております。

 今後、関係団体等に対しても本制度への協力を呼び掛けますと同時に、制度の施行状況についても注視をいたしまして、医療法十九条の制度があるがために適切に運用されている開業助産所が廃業に追い込まれるといったようなことがないようにしかるべく対応をしてまいりたいと、このように考えております。

小池晃君

 具体的にお聞きしたいんですが、嘱託医療機関として届けられた医師あるいは医療機関に何らかの新たな義務というのは発生するんでしょうか。

 それから、いろいろお聞きしていると、嘱託医療機関になってくれるようにお願いしたけれども、書類を交わすのではちょっと困るということで断られたと、こんな声も出ているんですが、その辺いかがでしょう。

政府参考人(松谷有希雄君)

 今般の医療法第十九条、そしてそれを受けまして省令案を今パブリックコメント中でございますけれども、ここにおきましては、嘱託医師や連携医療機関になることによりまして一般的な応招義務以上の義務を課すことは考えておりません。

 なお、従来の嘱託医制度におきましては、助産所の開設者は、都道府県知事に対しまして、嘱託医師となる旨の医師の承諾書及び免許証又はその写しを届け出る必要があったわけでございますけれども、現在パブリックコメント中の新しい省令案では医師が作成する書類はないようにいたしておりまして、助産師が特定の医師及び医療機関に対して嘱託医師及び連携医療機関になることを嘱託した旨の書類を用意すればよいということといたしているところでございます。

小池晃君

 産婦人科学会などは契約書のモデルなどを示して、かなり、まあ私が見てもこれではなかなかちゅうちょをするような中身になるようなものも示しているようですが、文書は必要ないんだということであります。

 同時に、やはり周産期ネットワークに助産師を組み込んで医療機関との連携を進めていると。助産師の活用を図るというのであれば、私は、公的な病院、大学病院あるいは国公立病院の役割というのは非常に大きいのではないかと思うんです。現在、厚労省が示しているパブリックコメントで産科及び小児科を有して周産期医療を提供できる、総合医療機関に限っていますので、なおさらだと思うんですね。

 しかし、実情をお聞きをすると、実は民間病院に比べて公的病院、大病院の方がむしろ助産所との連携には消極的な傾向があるということをお聞きをしております。まあ病院は病院で医師不足という困難を抱えているわけですから、それは事情は承知しているんですが、やはりでも、いろいろと探したけど、結局、嘱託医師や嘱託医療機関を見付けられないで廃業するということはあってはならないと、先ほどそういうことはあってはならないという大臣の答弁もございました。

 私は、やはり嘱託医療機関の確保については、公的医療機関あるいはその設置主体に対して国からかなり、単にお願いしますというんじゃなくて、やっぱりしっかり確保できるような取決めをすべきだと思うんですが、その点いかがでしょうか。

政府参考人(松谷有希雄君)

 嘱託医師及び連携医療機関につきましては、地域の産科医療の安全を確保するために、要件に該当する病院、診療所には、公私を問わず、積極的に引き受けていただくことが望ましいと考えております。

 地域において中核的な機能を担うような国公立病院等の公的病院につきましては、その公的な性格にかんがみまして、必要な場合にはこれらの役割を引き受けてもらえるものと考えているところでございまして、適切にその業務を行っている助産所が改正法の施行後も運営していけるよう十分配慮していきたいと思っております。

小池晃君

 なかなかそういうふうになってないという実態をお聞きしているんでね。やっぱりもう一歩踏み込んでほしいなと私は思うんですが。

 四月から義務化までこれは一年間の猶予期間を置くということで、一年あるからという説明もされているようなんですけど、実際、お産というのは、妊娠三か月、四か月の時期にはどこで産むか決める。だとすると、一年間あったとしても、助産所の側は先の見通しなければ引き受けることができないわけで、一年の猶予期間といっても、実はかなりせっぱ詰まっている事態になっているというふうに思うんです。もう今年のそれこそ夏前ぐらいまでには嘱託医、嘱託医療機関を決めなければ、これは引き受けできないということになるわけで、私は余り時間的猶予はないと思うんですね。

 これは、四月以降、これが実施されることになるわけですが、やはり実施状況、直ちにしっかり見据えて、嘱託医師や医療機関を確保できないような助産所について、やはり速やかに救済の手だてを取るというようなことを踏み込んでやっていく必要があるんじゃないかと思うんですが、その点いかがですか。

政府参考人(松谷有希雄君)

 今般の医療法第十九条の改正は産科医療の安全を確保するために行ったものでございまして、産科又は産婦人科を有する等の要件に該当する病院、診療所につきましては、嘱託医師や連携医療機関となることを積極的に引き受けていただくことが望ましいと考えているわけでございます。

 また、今回の改正に際しましては、施行の時点で助産所が嘱託医師及び連携医療機関が確保できない場合であっても運営が続けられるようにする一方、産科医療の安全の観点からはできるだけ早期に嘱託医師及び連携医療機関が確保されていることが望ましいということから、経過措置を法施行後一年と定めたところでございます。

 こうした経過措置の趣旨を踏まえまして、助産所は引き続き嘱託医師等の確保に御尽力をいただきたいと考えておりますけれども、私どもといたしましても、今後、関係団体等に対しまして本制度への協力を呼び掛けるとともに、制度の施行状況についても注視いたしまして、先生御懸念のようなことが起きることのないよう、しかるべく対応をしていきたいと思っております。

小池晃君

 やはり、満足のいくお産を求める願いにしっかりこたえていただきたい。

 助産所と医療機関の真の連携というのを進めるためには、私は改定された医療法十九条の早急な見直しも必要なのではないかというふうに思っております。いずれにしても、積極的な努力を求めて、質問を終わります。

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