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日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008]

166通常国会 決算委員会 2005年度決算に対する総理出席の締めくくり質疑

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2007年6月11日(月)

小池晃君

 日本共産党の小池晃です。

 年金というのは、国の歳出、支出の中でも大きな部分を占めます。その年金の問題に今国民の怒りが沸騰しているわけです。こんなに急速に怒りが広がった原因は、私はやはり土壌があると思うんですね。百年安心だと言って、保険料をどんどん引き上げ、給付はどんどんカットするという改悪をやり、しかもその年金の口実に増税まで押し付けて、今全国で住民税増税に対する怨嗟の声が上がっています。その中で、支払ったはずの保険料に対しての給付すら行われない。これがやっぱり怒りの本当に火に油を注いでいるんだと思うんです。絶対にあってはならないことだと思います。

 総理にまず最初に確認をしたいんですが、この問題については国民の側には一かけらの責任もない、これは正に、社会保険庁、厚生労働省はもちろんですが、ひとえにやっぱり政府の責任である、このことはお認めになりますか。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

 この責任につきましては、すべて政府、社会保険庁に責任があると、このように認識をしております。

小池晃君

 やはりこの問題が一体なぜ起こったのかということもしっかり解明する必要があると思うんです。

 その点で、やはり九七年に基礎年金番号を導入した、このことがきっかけになったことはこれは間違いない。それまで一人が幾つも年金番号を持っておられた。それを一つに統合するという作業を九七年にやったわけであります。これ、三億件ある納付記録を一億件にするという、これ大変な作業です。当然、周到な準備が必要だったはずだし、やはり政府の側で責任を持って統合する仕組みをつくらなければ、これは絶対にうまくいくはずがないと。それは政府の側では恐らく、恐らくというか、間違いなくよく分かっていたはずだと私は思うんです。

 ところが、実際にはどういうやり方をしたかというと、国民の側の申請があって初めて受け付ける、申請主義ですね、そういう手続を取った。しかも、国民に対してその当時一体どういう説明をしていたのか。

 これは実は、当時、ほとんど全国民に送られた基礎年金番号のお知らせに入っていたQアンドA、こういう説明文書を配っているんです。これだとちょっと見えないので抜粋をしてまいりました。(資料提示)こんな説明なんです。これ、いろんな問いと答えが書いてあるんですが、この中に、このお知らせが来たことにより何か手続が必要ですかという質問があって、手続の必要はありませんと書いてあるんですよ、太字で。しかも、将来の年金額などには何ら影響はありませんと書いてあるんですね。その後にもちろん説明はありますよ。しかし、これを受け取った人は、何の手続も必要ないんだと。

 基礎年金番号の統合、もちろん基礎年金番号を作ることによって年金額には違いはないでしょう。しかし、年金記録の統合ができなければ大きな違いが出てくるのに、将来の年金額には影響がない、こういう通知を送られれば、多くの人は、ああ、自分は大丈夫だな、こう見過ごすに違いないと私思うんです。私、これ最悪の周知、広報の仕方ではないかとこれを見て思います。

 総理にお聞きしたいんですが、私は、こんなやり方が正に今回、今日の事態を生んだもう大きな原因であることは間違いない。しかも、それから十年、正に事態を放置して傷口をどんどんどんどん広げてきた。その点では、基礎年金番号導入時のやはり政府の責任、これ極めて重大だと思いますし、私はしっかりその問題をこの場で国民に謝罪していただきたい。そこからやっぱりすべての議論は始まるのではないかというふうに思うんですが、総理、いかがですか。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

 この基礎年金番号の導入、この基礎年金番号の導入は必要であったわけであります。この基礎年金番号を導入をし、そしてその際、ただいま今委員がお示しをしていただいたように、国民一人一人に通知を行ったわけでございます。導入前には約三億件の記録があったわけでありますが、導入直後には未統合の記録が約二億件存在をしておりました。その後、他の制度等の加入歴の有無を照会する統合作業によって基礎年金番号に統合されていない記録の件数は漸次減少をしてまいりましたが、いまだに五千万件存在するということでございます。

 こうした統合方法の企画が番号導入前に十分に検討されたのか、またその後の進捗状況を管理する対応は十分に行われていたかといった点では十分に反省しなければならない点があると考えています。

 こうした問題の発生の原因や責任の所在につきましては、総務大臣の下に有識者から成る検証委員会を設置をいたしまして、しっかりと調査をし、そして検証をしていただき、その結果を明らかにしてまいりたいと考えております。

小池晃君

 これからの対策で権利、取り戻す方もいらっしゃるかもしれませんが、既に亡くなられた方もいるわけで、私、本当に責任、これ重大だと思うんです。

 問題は、この解決であります。基礎年金番号に統合できていない五千万件を超える記録について、総理は先ほど最後のお一方まで解決すると、これは本当、当然だと思うんです。しかし、同時に急いでやる必要がある。その点で、やるべきことをすべてやっているんだと先ほど答弁されましたが、果たしてそうか。

 三つ私は問題点を、この五千万件の記録の解決に関して申し上げたい。

 一つは、これは基礎年金番号というのは、いわゆる名寄せに当たって、今基本的な考え方としては、氏名、性別、生年月日の三条件一致、これを名寄せの条件にしようとしています。これだと、例えば結婚で名字が変わった場合、こういったことは最初から調査対象になってこない。しかも、この三条件での名寄せというのは、実は基礎年金番号導入のときに加入者については一通りやっていることなんです。その結果、五千万件が生まれているんだから、それでは意味がないじゃないか、もっともっと工夫をして広い調査対象にする必要があるんではないか、これが一点です。

 それから二つ目に、一致した場合に今やろうとしていることは、同一人物のものと思われる記録があったという旨を伝える。要するに、あなたのものと思われるものがありましたよということだけ伝えて、その中身は言わない。私が委員会で質問したらば、記憶を呼び起こしていただくと言うんです。これはひどいじゃないですか。だってその人の持ち物なんだから、きちんと中身も示して、もちろん工夫の仕方はあると思います。しかし、やっぱり中身を示して、被害者に思い出す努力をさせるのではなくて、記録の中身を基本的に工夫して示していく、これが筋ではないだろうか、基本ではないだろうか。

 三つ目。五千万件のほかにもコンピューターに入力のない千四百三十万件があるということが明らかになりました。この千四百三十万件の中には、もちろん基礎年金番号に統合できてない記録もある。すべてがそうではない、しかしその中にはそういう記録があると。だとすれば、これも一刻も争う問題なんです。

 これをどうするか。今、名寄せのためのコンピューターソフトを作るのにかなり掛かる。報道では来年三月まで掛かるということも言われています。だとすれば、それまでの間やることないわけです。だったらば、そのコンピューターに入力できてないものを、その時期徹底して政府の総力を挙げてコンピューターに入力する、そしてでき上がったデータをコンピューターに掛けて名寄せをする、これが必要ではないか。不完全なデータのまま名寄せしても、それが終わったらまだ一千万件残っているということになるわけだから、これ合理性ない。

 総理、私は、これ国民が本当に不安に思っていますから、建設的、前向きな立場で私は今日お話をしているつもりです。是非こういう方向でこの問題の解決を図る、このことについてどう思われるか、御答弁をいただきたい。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

 現在、ただいま御質問のあった三点でございますが、まずこの名寄せについての御質問でございますが、平成九年に行った突き合わせについては、当時は、当時五十五歳未満のこれから年金を受け取る方々に対して行ったわけでございます。言わば、氏名、性、生年月日が完全に一致をして、他の年金手帳の記号番号を有すると思われる方を対象に、御本人の基礎年金番号で管理している記録の加入制度と加入期間のみをお知らせをして照合を行ったわけでございますが、今回は、これから年金を受ける方、現在年金を受けている方など、すべての方々について突き合わせを行うわけでありますが、先ほど御指摘のあった三条件はどうなんだというお話でございますが、三条件による突き合わせだけではなくて、生年月日が特定できない約三十万件については氏名と性別の二情報により突き合わせを行うなど、様々な可能性を考慮に入れて、具体的方策をただいま検討をしております。

 また、基礎年金番号で管理している記録については、勤務していた事業所名等を含む詳細な加入履歴をお知らせをし、その方法にも工夫を図るなど、前回と比較して記憶を呼び起こしやすいものとすることを考えているわけでありまして、ただ履歴をお送りをして、あとは考えてくださいということではなくて、これはすべてをお知らせをすると万が一違っているということも、やはりそれを排除できないということもあります。しかし、基本的には非常に記憶をこれは呼び起こしやすいものを今工夫してお送りしたいと、このように考えているところでございます。

 そして、いわゆる一千四百万件の記録についてであります。これは昭和十七年から昭和二十九年までの記録でございますが、この旧台帳、この一千四百万件を含む社会保険庁のマイクロフィルムや市町村が保有する台帳の記録と社会保険庁のオンライン記録とのチェックはこれはもうすぐに行いまして、この進捗状況を公表させながら計画的かつ徹底的に行わせていきたいと、こう思っています。そして、特にこの旧台帳一千四百万件については、もう相当お年を召されておられるでしょうから優先して対応させていきたいと、このように思っているところでございます。

 そしてさらに、この記録を訂正したいけれども領収書等の証拠がないという方々については、第三者委員会をつくってその方々の気持ちに立って対応したいと、このように思っているところでございます。

小池晃君

 その今ちょっと早まって答弁されたことなんですが、文字どおり消えた部分どうするかという話で、今お話、消えた部分の話をしているんです、完全に消えたのもあるんですよ。記録なくなった場合、それどうするのか。これは、今までは証拠持ってこいってやっていたわけですね。これ本当にとんでもない話で、証拠をなくしたのは国なんですから、被害者の側に証拠を持ってこいというのは本当に本末転倒な話なんです。この問題で、やはり専ら国民に立証責任を負わせるというやり方改めるというのであれば、やはりどういう考え方で臨むのかということをはっきりさせるべきだと思います。

 やはり何らかの手掛かりがあれば支給をする。例えば、厚生年金であれば当時の同僚の証言が得られる。あるいは、もっと深刻なのは国民年金なんですよ、これは何の証拠もない。だとすれば、やはり本人の記憶などに一貫性があるような場合、これは本当にしっかり救ってきちっと支給対象にしていく。

 私、総理に基本的な考え方をお聞きしたい。この間、党首討論では全部払えと言うんですかというようなお答えされたけど、私はあれじゃ余り冷たいと思う。やはり基本的に被害者、国民なんですから、被害者の側に立って可能な限り何らかの手掛かりがあれば、文字どおり消えた記録の方についてはきちんと支給をするという考え方で臨むべきじゃないかと思いますが、総理いかがですか。

内閣総理大臣(安倍晋三君)

 あの党首討論の私の発言の一部だけをとらえたからそういう印象を与えるかもしれませんが、私が申し上げたのは、しかし自動的にその申請をされたらお支払をするわけには、これは責任ある立場としてはいけませんよと。質問、当時小沢さんに、小沢さんもそういうことをおっしゃっているんじゃないんでしょうということを申し上げて、一緒に考えていきましょうと、こういう姿勢で申し上げたわけでございます。

 そして、あのときにもはっきりと申し上げましたが、国民の側に立って対応していくということははっきりと申し上げておきたい。そして、第三者委員会をつくって、社会保険庁ではなくて第三者委員会をつくって、この領収書等の証拠がなくても、台帳やオンラインにも記録がない方については、この総務省の第三者委員会で、社会保険庁だけの判断に任せるのではなくて、申し立てた方のお気持ちに立ちながら公正に判断する仕組みを設けることといたしているわけでございます。

 先ほど、時間がなくなるとこのことが説明できないと思いまして、追加的に御説明をさせていただいたところであります。

小池晃君

 最後に、こういう時期に社保庁を解体するというのは余りにやはり無責任だということを申し上げたい。やっぱり、三年後になくなってしまう、これだけ重大問題になっているときに、その責任一体だれが負うんですか。社会保険庁、年金部門だけでも四分割する、国の責任も分割・民営化か、国の責任も消えた年金のように消すのか、このことについては断じて許されないということを申し上げて、私の質問は終わります。

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