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日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008] 日本共産党参議院議員・医師 小池晃 アーカイブ[〜2008]

166通常国会 厚生労働委員会 社会保険庁解体・民営化法案および年金時効特例法に関する質疑/採決

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2007年6月28日(木)

小池晃君

 日本共産党の小池晃です。

 最初に、自民党中川秀直幹事長が、一億人に対して加入履歴、納付記録を一刻も早く知らせることが不安、不信の除去に最も有効だというふうに指摘をしたということについて、これ、私この委員会で大体都合四回ぐらい同趣旨の提案をしてまいりまして、それとほぼ同様の発言をされたこと、非常に重要だというふうに思っています。

 改めてこのことについて大臣に、与党の言わば最高幹部からも私が提起した問題とほぼ同趣旨の発言があったわけで、やっぱり今のように不安な人は問い合わせてこいというやり方ではなくて、きちっとやっぱり直ちにすべての受給者、加入者に保険料納付記録を示すと、これやっぱり一番今国民にとって知りたい情報であるし、直ちにやるべきことではないかと思うんですが、これまでかなり消極的というか、ちょっとなかなか難しいとの発言だったんですが、こういう事態になっていますので、改めて伺いたいと思います。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 今回の年金記録の問題に対する対応策につきましては、私どもといたしましては、例の五千万件の未統合の問題につきまして、まず受給者の皆さんの記録がその中にあったら一番これを修正するのが先決であろうと、こういうように考えまして、この五千万の記録の中の二千八百五十万なり、あるいは生年の明らかでない三十万を加えた二千八百八十万件の突合をすると。それからまた、被保険者についても同様の残りの二千百五十万なりなんなりの突合をすると。そういうことで、同一人の可能性のあるものをお知らせしながら、その方々に対してこの年金の記録、経歴をすべてお知らせしながら御確認をいただくと。こういうことで、もとよりそれ以外はしないと言っていたわけではございません。

 したがいまして、受給者についての同一人の可能性のない方が三千万人のうちどのくらいありますか、そういうような方々にももう言わばほとんど同時というか、そういうことで並行的に年金の履歴をお知らせしながら御確認をいただく、それからまた、被保険者についても同様、この同一人の可能性がない方々にも並行してその年金の経歴を、履歴をお知らせしながら確認をすると、確認をしていただくと、こういうことを考えておりますので、どれだけのタイミング的に違いが出てくるのかということに尽きるのではないかと。

 我々といたしましては、この突合の作業のプログラミングと、年金の履歴をもう一度呼び出すためのプログラミングというのもそんなにすごい時差があるわけではないし、まず我々としては、かねてから申し上げているように、受給者の受給の基礎になった記録に漏れがあるということでは、これはもう一番申し訳ないことであって、最も真っ先に是正すべきものであると、こういう考え方を取っているということでございまして、いずれにしても全体として言えば、すべての年金の受給者及び現役の加入者の皆さんに年金履歴をお送りをして確認をいただくということは行うという考え方で進んでおります。

小池晃君

 それは別に統合しなくても履歴を送るというのはできるわけですから、そういう意味では、突合してからよりもむしろ手間としてはこれは掛からないはずの仕事なんですね、再三言っているように。

 今の話だとやっぱり来年度ということになってくる、来年夏以降ということになってくるんじゃないかと思うんですが、やっぱり再三指摘しているように、これは何かいろんな作業をして突き合わせて送るというのではなくて今持っている政府の情報を送るということなんですから、私は、その来年度の定期便に合わせてということではなくて、臨時便でこれは直ちにやるべき仕事であるというふうに思います。

 そういう意味では、やっぱりいついつやるというところまで今もし作業の関係で言えなくても、やっぱりこれは可及的速やかに加入者、受給者に対して履歴を送るということをやるんだということですよね。そのことをはっきり言っていただきたい。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 それは基本的に私どももそのとおりに考えておるわけでございまして、あえて言えば、突合をして可能性のある人を早く明確にして、我々としてはそういうことについて更に御注意をいただきながらの確認をしていただくということでございまして、全体として我々が受給者、現役加入者に対してきちっと年金履歴をお送りして確認をするということは、これはもうはっきりやるということで御理解いただいて結構でございます。

小池晃君

 これは急いでやるということですね。うなずいていらっしゃいます。

 無年金に対する対策についてもこれに併せて聞きたいんですが、その二十五年の加入期間に満たされずに掛け捨てになってしまった人というのは、これはやっぱり一番深刻な人だと私ども思っています。こういう人たちに対してはどう周知するのかについて、これは個別に納付状況を通知するということなのか、それとも一般的に介護保険料の案内に書き込むというそういうことなのか、ちょっと簡単にお答えください。

政府参考人(青柳親房君)

 いわゆる無年金の方につきましては、言わば最新の住所などの情報を私ども管理をしておらない状況にございます。

 したがいまして、どういうやり方が一番適切かということでいろいろ考えましたけれども、結果的には、その無年金の方が多く含まれていると考えられます介護保険料の普通徴収の対象者の方々、この方々に介護保険料の納入告知書等を必ず毎年送付するということがあるわけでございますので、例えばそういう際に年金記録の確認を行うためのチラシなどを同封するということになれば、これは市町村にお願いをすることになるわけですが、一般的な広報に加えてこのようなやや個別的な仕組みも言わば加味することによりまして無年金の方にも御案内をさせていただきたいと、こんなようなイメージで考えております。

小池晃君

 個別的とは言うけど、結局、一般的に無年金の方はそうなっている可能性があるので注意してくださいということになっちゃうわけで、私はこれでは対策としては不十分だと。

 大臣、これはやっぱり、年金がゼロになるか、掛け捨てになるか、それとももらえるかというのは、その人の老後の人生にとってある意味じゃ本当に生き死にを握るような重大問題だと思うんですね。そういう意味では、国のミスによって二十五年に達せず掛け捨てになるなんという事態は絶対にあってはならないというふうに思うんです。その点では、先ほど主張したように、やっぱり定期便じゃなくて臨時便を出せというふうに私は主張をしてきたんですが、この際にやはり加入者、受給権者だけではなくて、いったん被保険者になった人についてその保険料の履歴も知らせて、やはり、あなたの履歴こうなっていますということを個別にお知らせする、無年金者の人についても。

 これは、今の住所分からないといういろんな問題も、もちろんいろんな困難あると思いますが、これはもう文字どおり市町村の力もかりて、徹底的にやっぱりそういった人が一人も出さないようにこれは工夫してみる必要があるんじゃないかと考えるんですが、大臣、いかがですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 私どもも、実は御指摘を受けるまでもなく、この問題をどう処理するか、対処するかということを考えてきたわけでございまして、現段階においては、今運営部長の方からお答えを申し上げましたとおり、介護の保険に絡ませてこの御注意を喚起させていただいて、是非そうした方々についての申出というものを考えたいということでございますけれども、更に何か考えられないか、これは検討を要する課題だと思います。

 ただし、非常に、じゃ、今の一億件のほかに我々はオンライン上に膨大な記録を持っているわけです。一回でも加入した人の記録を持っているわけですが、それと、仮に五千万件のうちの、何というか、この納付の期間が割と長いような方というような方と、こちらの一億件以外の、あと一億件以上恐らくあるでしょう、そういうものとをどう突合するかというような可能性があり得るのかどうか。これはまあ、私どもも今の介護保険の絡みでこの確認をしていただくと、確認についての御注意を喚起していただくということのほかに何かいい知恵があるのかないのか、これは今後とも検討をしていかなければならない課題だと、こういうように思います。思いますけれども、非常に難しい問題だということも同時に御理解いただいているかと思います。

小池晃君

 これは是非検討をしっかり本当にやるべきだというふうに思います。

  〔委員長退席、理事阿部正俊君着席〕

 それから、今日資料でお配りしましたが、基礎年金番号設定のための基本計画、これは社会保険庁の方からいただいた資料です。これは要するに、九七年、基礎年金番号を導入する際に内部的にマニュアルのような形で使われたんだと思います。

 これを見ますといろんなことが出ておりまして、例えば、ちょっと最初にお伺いしたいのは、三ページ目に基本計画を策定するに当たっての前提条件というのが書かれておりまして、ここでその(4)として、基礎年金番号の設定は過去の被保険者記録の整備とは連動しない方式とすると、こうあります。部長、これはどういう意味ですか。

政府参考人(青柳親房君)

 今御紹介のございました基本計画、これは平成五年の五月に、基礎年金番号を平成九年から導入するということに先立ちましてその基本計画を定めたものでございます。

 今お尋ねのございました部分につきましては、基礎年金番号の付番に先立ちまして過去の年金記録をどう整理するかということは非常に大きな課題になるわけでございますけれども、過去の年金記録の中では、本人を特定する項目として非常に重要な要素であるところの住所情報が完全には保有されておりませんでした。したがいまして、これを何か早期に整理をした後で基礎年金番号を導入するというようなことは、理想的な手段であったかもしれないけれども、当時は非常に難しいであろうという見通しを持ったわけでございます。

 そこで、最終的には、基礎年金番号をまず速やかに導入するという観点から、まず導入時点で加入しているそれぞれの制度の年金手帳の記号番号等を基礎年金番号にするという方式を取りまして、過去の年金記録については、これとは別に、並行いたしまして過去記録の整理というものを行うということを入念的に記述したものと理解しております。

小池晃君

 要するに、これ過去記録の整理は取りあえず後回しにして、その時点で加入している年金で番号を全部振ってしまおうということだったと思うんですね。私、こういうやり方が今日の事態を生んだ一つの背景にあると思うんです。

 これは一ページ目には、なぜその基礎年金番号を導入するのかということが基礎年金番号の必要性ということでいろいろ書かれております。その当時の認識が分かるんですね。

 どういう認識だったかというと、年金の事務処理が制度間でばらばらなため、国民年金一号、三号の適用漏れが生じたり、あるいは併給調整が不徹底だったり、年金相談や裁定時に時間を要したり、正確な被保険者記録の確認が困難な場合が生じていると、こういうふうに書いてあります。

 その上で、こういうふうに言っているんですね。こうした問題は、制度が適正に運営されないということだけではなく、無年金者の発生や制度自身の公平性、安定性が図られないことにもつながり、公的年金に対する国民の信頼が揺らぎかねないと、だから基礎年金番号を導入するんだというふうに書いてあるわけです。

 私、ここに書かれていることは正に今日の事態そのものを見るような思いがするわけですね。要するに、こういう事態を起こさないために基礎年金番号を導入するということが当時の認識であったにもかかわらず、結果として、過去の記録の整理は後回しにして、取りあえず番号を付けるということでスタートしてしまった。その過去の番号の整理はきちんとやられたかというと、非常に遅々として進まなかった。それがやっぱり今日の五千万件という宙に浮いた記録を生み出した背景にあったのではないかというふうに思います。

 大臣、この資料を通じて、やはりこの今日の事態を生んだ原因というのは正にこの経過にあったというふうに思われませんか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 今委員が御指摘になられたこの計画、基本計画でございますが、その三ページのところに非常にせっかくいいことが書いてあるわけですね。要するに、全年金加入者を対象とした全制度共通の生涯不変の一人一番号、こういうものを実現しようと、こういうような目的を設定しながら、なぜ過去の被保険者記録のつながり、つなぎということを後に回したんだろうかということを考えろと、こういう御指摘であります。私どもも、この当初の制度設計、この点が特にそういう感じがするわけですが、やはり不十分だったというふうに考えます。

  〔理事阿部正俊君退席、委員長着席〕

 特に、この際、老齢年金を既に受給しているいわゆる受給者の方々についてのこの過去記録の突合をなぜしなかったんだろうかという点については、返す返すも私ども残念なことだったというふうに思いますし、それからまた、その後、じゃ過去記録というものについて統合の努力あるいは進捗管理というようなことについて本当に十分であっただろうかということについても、今日の事態から見ますとやはり不十分だったと言わざるを得ないというふうに考えているところでございます。

小池晃君

 この資料の二ページ目にはこんなことも書いてあるんです。三年から五年ごとに被保険者記録を通知することによって、管理している被保険者記録と本人とのそごを防止することができる、こんなことを言っているわけですね。

 これ、なぜこういうことを提起しながらやらなかったんですか。

政府参考人(青柳親房君)

 この基本計画は、先ほど申し上げましたように、平成五年の段階で例えばこういうことが新たに可能になるということで構想したものでございました。

 しかしながら、被保険者記録の通知につきましては、御承知のように、本格的には来年四月からのねんきん定期便、また一部、部分的ではありますけれども、国民年金につきましては、過去一年間の保険料の納付の記録をやっと言わば私ども御通知を申し上げるという制度が近年になってスタートしたわけでございまして、基礎年金番号そのものの統合についても、御承知のように、この九年間で一千八百八十万人の方に御連絡を申し上げて、やっと九百万人程度統合することができたというような形で、基礎年金番号の統合自身が当初の見通しに比べると少しスピードがダウンしたということもこれあり、当初予定していた様々なサービスの改善というものについても全体として遅れて実施せざるを得なかったというような事情にあったということで御拝察をいただきたいと存じます。

小池晃君

 いや、大臣ね、これ十五年前ですよ。十五年前に三年から五年ごとに通知するということを提案、考えているわけですね、当時。さも、ねんきん定期便って新しく考えたかのように言うけれども、結局十五年前からこういう計画あった。しかも、今やろうとしている定期便というのは十年ごとでしょう。これ、三年から五年ごとに送ると言っているんですよ。だから、当初考えたときよりも後退したものをようやく十五年たって始めようかという話になっているということでしょう。

 もしこれがこういう計画のとおりやられていれば、私は今日の事態のかなりの部分防げた可能性はあると思うんですよ。

 大臣、その点ではやっぱり、こういうことを今までやらなかったということについては、これはやっぱりきちっと責任は認めていただきたい。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 これは、先ほども申し上げましたとおり、基礎年金番号への統合の努力、あるいはその進捗の管理、こういうことについて十分であったかと言われれば、私ども、やっぱり今日の事態から見れば不十分であったと言わざるを得ないと、先ほど御答弁申し上げたとおりでございまして、私どもとして、やはりこの統合の努力というものにおいて不十分だったということは言わざるを得ないと思います。

小池晃君

 その点は明確だと思います。

 それから、この間、この委員会でも取り上げた共済年金の宙に浮いた記録問題ですが、これは要するに、九七年の基礎年金番号導入時に共済についてはその時点での加入者と受給権者だけに番号を付けたことによって、九七年一月の時点で退職をしていって、かつ年金受給年齢に達していなかった場合には基礎年金番号は付いていない。その記録が、先日いただいた数字では、国家公務員共済では約六十七万、地方公務員共済では六十八万、私学共済では四十六万で、合計百八十一万あったと。

 社会保険庁にお聞きしますが、これは、五千九十五万件の宙に浮いた記録とはまた別に百八十一万件の共済年金のいわゆる基礎年金番号に統合されていない宙に浮いた記録があったという理解でよろしいですね。

政府参考人(青柳親房君)

 ただいまお尋ねのございました基礎年金番号に統合されていない共済組合員の記録というものは、いわゆる五千万件とは別のものであるというのは、お尋ねのとおりでございます。

 ただ、一言付け加えさせていただきますが、共済組合、それぞれの共済組合さんにおかれましては、基本的には同一人について複数の加入記録はございません。それぞれの共済組合で過去の記録について一元的に管理されているというふうに伺っております。

 したがいまして、基礎年金番号に統合されていない共済組合員の記録というものは、裁定の際にその基礎年金番号に統合されるということが確実でございますので、例えば未支給につながる可能性というのはほとんどないというふうにお考えをいただいてよろしいのではないかと思っております。

 また、共済組合の記録そのものにつきましては、既に昨年の四月の二十八日に閣議決定されております被用者年金制度の一元化等に関する基本方針の中で年金相談等の情報共有化の推進という項目に基づきまして、この一元化の施行時期でございます二十二年の三月を目途にこれを計画的に統合を進めていくという方針が決まっておりますので、私どもとしてはそういうことを踏まえて着実に統合を進めてまいりたいというふうに考えております。

小池晃君

 未支給につながるリスクはない、大丈夫だというふうにおっしゃいますが、三共済、財務省、総務省、文科省においでいただいていますが、この百八十一万件のそれぞれの記録の中に年金受給年齢である六十五歳を過ぎた記録というのは一つもないんですか、それぞれお答えください。

政府参考人(鈴木正規君)

 今御指摘ありましたように、直近時点の平成十九年六月現在で、国家公務員共済の場合、基礎年金番号が付番されていない件数が六十七万件あるということでございますが、今のお尋ねの六十五歳以上の方につきましては、ただいま即ここでそういう方が何名いるかいないのかということをちょっとまだお答えできる状況にないということを御理解いただければと思っております。

小池晃君

 一人もいないのかと。

政府参考人(鈴木正規君)

 そこはまだちょっとよく分からないものですから、絶対ないということも申し上げられないとは思っております。

 というのは、具体的には、例えばお亡くなりになられた方なんかもおられるかもしれませんので、そういうことも考えると、ゼロであると断定するということはなかなか難しいと思っております。

政府参考人(上田紘士君)

 地方公務員共済組合の関係につきましても、先生その後御指摘ございましたので、今、各、六十七の地方の共済組合がございますけれども、調べさせております。したがいまして、今の時点で幾つということも言えませんが、あるともないとも言えませんので、次長が言ったのと同じように、ないと断定はできないということでございます。

政府参考人(磯田文雄君)

 私どもの方も、日付は十九年三月現在で約四十六万件ということでデータを積み上げたわけでございますが、お尋ねの六十五歳以上の件数ということになりますと、現在、鋭意、私学事業団で今数字を積み上げている段階ということであるということを御理解いただきたいと思います。

 なお、全くないかという御質問についてでございますが、先ほど他の省からもございましたように、既に死亡している方、それから大学ですと他の国からお越しいただいている方たちがございまして、その方が短期間組合員であってその後お帰りになっていると、こういうものが記録上あり得るのではないかと推察されます。

小池晃君

 いずれにしても、これはないとは言えないわけですよ。未支給につながるリスクがないんだと、ほとんどこれ大丈夫なんだと、社会保険庁はそういう無責任なことを私言うべきでないと思いますよ。これはきちっと調べなければ、実際は受給漏れになっているケースだってあるかもしれないじゃないですか、今の話だったらば。それは否定できないわけですよ。そういう無責任なことを言わないでいただきたい。そもそも共済は一組合に一人できちっと管理されているから大丈夫だと言うのは私は無責任過ぎる。じゃ厚生年金はきちんと管理されていないとでも言うのかという話になって、国民が聞いたらどう思うかという話だと私は思いますが。

 あれこれ言い訳していますが、大臣、基礎年金番号に統合されていない記録は一年以内に名寄せ、統合をするというのが安倍総理の約束だったはずなんです。基礎年金番号に統合されていない記録という点では、この三共済の記録も性格は全く同じなわけです。だとすれば、これはその一元化の三年後をめどに、大体三年後って社会保険庁をなくそうという、その後でだれが責任持つのかという話にもなるでしょう。私は、これは三年後をめどにではなくて、この百八十一万件も五千九十五万件と同時に、これは一年以内に名寄せの対象にすべきだと思いますが、大臣、いかがですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 これは、現実に社会保険庁の中に記録があるわけではありません。これは、社会保険庁にとってみますと、全然別の少なくとも今までは管理の下にあったということでございます。

 もとより、この統合の問題というのは、最終的には、先ほど当初の基本計画にもありましたようにお一人一生涯一番号ということですべて他の制度についても統合されるということが原則でありますので、委員の指摘もよく分かるわけでございますけれども、ちょっと今私が、今まだ一元化が済んでいない段階、雇用者年金の一元化が済んでいない段階でそこまで明確に申し上げるべきかどうか、まだ法案を我々提出をしているだけでございまして、御審議もいただいていないという状況でございますので、したがいまして、これを他の厚生年金、国民年金と同じように平仄を合わせてやるという、この姿勢はよく、私も全く同じなんですが、そこまで言い切るような資料の管理の状況にないということも御理解をいただきたいと思います。

小池晃君

 これは一元化の問題とは別問題です。基礎年金番号に統合されていない記録という点では同じなんだから、それは総理の約束との関係でやるべきだと申し上げているんです。きちっと私は総理の公約との関係でやるべきものであるというふうに思います。

 それから、天下りの問題ですが、社会保険庁がNTTデータと日立に総額一兆四千億円の発注をしている。その一方で、私どもの調べで少なくとも十五人が関連企業に天下りしているということが明らかになりました。大臣は、その質疑の際に、日本年金機構についても何らかの規制、現行の公務員程度の規制というものについて今後検討していかなければならないというふうに私に答弁されましたが、具体的にはどのような規制を考えておられるのか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 私は、日本年金機構から民間企業あるいはその他の独立行政法人等への退職職員の再就職ということについては、これはもう本当に、仮に日本年金機構が非公務員型の法人ということになりました後においても、もう十分に国民の皆さんから批判を浴びるようなことは行うべきでないと、こういうように考えております。そういう考え方から、私は、何らかの規制を検討しなければならないということを申し上げて、その際、現行の公務員制度の規制というものを念頭に置いて、それと同程度の規制を考えたいのだと、こういうことを確かに委員の御質疑に対して御答弁を申し上げました。

 で、それから先にどのようなことを具体的に考えたかということでございますけれども、まだそのいとまも十分に取れないものですから、今ここで具体的に申し上げるだけの私ども検討をすることはかなわなかったわけでございますけれども、いずれにしても、現行の公務員制度の規制というものを踏まえて、その内容をきちっと策定をし、そして今、冒頭申し上げたように、この点について国民の批判を招くようなことは一切根絶したいと、このように考えております。

小池晃君

 一切とか十分とか言うけど、具体的には何もないじゃないですか。こういうことをきちっと決めてから機構というのは議論すべきなんじゃないですか。法案だけ通しちゃって、後からそういう規制考えるというのは、私は全くとんでもないあべこべな議論だというふうに申し上げたい。こういう中で組織だけつくってしまうというのは余りにも無責任ですよ。

 それから、社会保険病院のことについても関連して聞きたいんですが、これ、社会保険庁解体されれば全国五十三ある社会保険病院の一部がなくなる、こういう報道もあって、患者、住民あるいは職員の皆さんが、自分のところの病院大丈夫かという心配もあります。

 ちょっとお聞きしたいんですが、これは設置者である社会保険庁が解体というふうになった場合には、今後の設置者は一体どうなるんでしょうか。

政府参考人(青柳親房君)

 病院の取扱いにつきましては、かねてからこの委員会も含めて様々な場所で申し上げているように、地域の医療体制を損なうことがないように整理合理化を検討していかなければならないという状況になっております。

 したがいまして、これらの病院をどこが所有するかということについては、最終的にこの整理合理化計画を取りまとめて、その中で明らかにされていくべきものというふうに現時点では考えております。

小池晃君

 この病院の行方なんですが、〇二年に出された社会保険病院の見直し方針では、単独で経営自立ができる病院と、それから単独での経営自立は困難であるが地域医療にとって重要な病院、これは基本的に存続するとなっております。聞くところでは、五十三か所のうち昨年の赤字は二病院のみだというふうに聞いています。

 整理機構法案の審議で衆議院の附帯決議があって、厚生年金病院の整理合理化計画に関しては、地域の医療体制を損なうことのないように、十分な検証をした上で策定することというふうにされています。大臣も答弁されていますが、社会保険病院についても、政府は厚生年金病院と平仄を合わせて検討するということだったわけですが、ちょっと確認しますが、つまり現時点での政府方針というのは、見直しの方針で統合、移譲、売却を検討するという対象となっているような言わば赤字の病院も含めて、これは地域医療との関係ということで十分に検証した上で策定すると、こういう理解でよろしいですか。

政府参考人(青柳親房君)

 ただいま委員からも御紹介がございましたけれども、幾つか確認をしておかなきゃいけない事柄があろうかと思います。

 一つは、平成十七年に独立行政法人の年金・健康保険福祉施設整理機構法案を御審議いただきました際に、これは衆議院の方の厚生労働委員会ではございますが、ここの附帯決議で、地域の医療体制を損なうことがないよう、厚生年金病院の整理合理化を進めるということが与野党の合意で附帯決議に盛り込まれたという経緯がございます。

 また一方、社会保険病院につきましては、経緯はただいま委員からもお話がございましたようにやや古うございまして、一つは平成十四年の十二月の段階で、社会保険病院の在り方の見直しについてという私ども厚生労働省の方針をまとめさせていただきまして、この中で、その施設整備には保険料を投入しないこととすることとともに、経営改善を図って平成十八年度に整理合理化計画を策定するということが定められておりました。

 しかしながら、社会保険病院の取扱いにつきましても、ただいま申し上げました整理機構法案審議時の経緯にかんがみますれば、厚生年金病院と平仄を合わせていくということがその後必要になってきたという事情の変更がございました。

 またさらに、近年の地域医療等の状況を踏まえますれば、地域の医療体制を損なうことがないよう、厚生年金病院及び社会保険病院が現に地域において果たしている役割をどのように維持していくかということを念頭に置いてその整理合理化を進めていくことが求められているというふうに私ども認識をいたしております。

 したがいまして、いずれにせよ、今後、各般の御意見を踏まえながら、なるべく早急にこの整理合理化計画を取りまとめていくということで対処させていただきたいと考えております。

小池晃君

 大臣、この問題では、例えば社会保険中央病院とか診療所がある新宿の区議会では、全会一致で公的医療機関としての存続という意見書が上がっています。社会保険中央病院の実情を聞くと、黒字にしないと駄目だ、つぶされちゃうということで、ベースアップもストップされている。将来不安から、中堅医師や看護師の退職も続いている。七対一看護も結局取れない状況にあると聞いております。

 五年経過したんですが、やっぱり地域住民も職員ももちろん患者さんも不安を持っているわけで、やはりこれに対してしっかり大臣としてお答えいただきたいと思いますが、いかがですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 非常に難しい問題になっています。要は、社会保険病院というのは、社会保険庁が今度解体されてしまいますので、一体だれがこれからその主体になるのかという問題がございまして、これは委員が冒頭のこのくだりの質問で掲げられた問題である。しかし、私どもとしては、これしっかりと整理合理化をしなければならない、こういう考え方です。

 しかし、他方、今の地域医療の状況を見ますと、社会保険病院まあすべてがとは申せないかもしれませんけれども、それぞれに地域医療にとって非常に重要な存在になっているということも、これももう本当に否定すべくもないことでございます。

 そういうことで、地域医療の観点からこの病院の存続というものを求める声というのはもう非常に多く上がっておりまして、私にも個別の陳情、地方からもう度々御陳情をいただいておる。じゃこの二つの要請をどのように解決をしていくんだということが非常に重要で難しい問題になっているわけでございますけれども、とにかく私どもは社会保険庁が解体されるというようなことの中で、とにかくできるだけ速やかに解決の方策を探っていかなければならないということでございまして、私ども、これは部内でもそうしたある種プロジェクトチーム的なものを組織して検討をしてもらっておりますし、また与党の側でもいろんな御意見があって、それらとのすり合わせもして、とにかくこの難しい問題に対して解決の方策を編み出さなきゃいけないということでございます。

 その際、委員が御指摘になるように、地域医療として不可欠な存在ということ、しかもその存在をそうしたものとして今後とも維持していくためには、またいろいろな手だても内容的に講じなければならない、そうした要請があるということも十分我々念頭に置いているということでございます。

小池晃君

 これは病院と同様に、社会保険診療所、健康管理センターというのも健診機関としての役割を果たしておりますので、しっかり公的な機関として継続していくべきだと思います。急性期医療も健診も、非常に今医療体制が弱体化している下で、やはりその公的な機能をしっかり強めていくことこそ必要だということも申し上げておきたいと思います。

 それから、法案では、職員の採用について、いったん退職して法人職員となることを希望した対象者から採用者を決定するというふうにしております。その際、設立委員会が新機構職員の採用基準と労働条件を示して募集をする。人事管理に関する学識経験者から成る職員採用審査会の意見を聴いて採否を決定するという仕組みのようですが、この人事管理に関する学識経験者というのは、一体どういう人を想定しているのか。

政府参考人(清水美智夫君)

 機構の職員の採用につきましては、設立委員が職員の採用審査に係ります第三者機関の意見を聴いて採否を決定するというところ、御指摘のとおりでございます。

 この法案におきましては、この第三者機関につきまして、設立委員が、人事管理に関し高い識見を有し、中立の立場で公正な判断をすることができる学識経験者のうちから厚生労働大臣の承認を受けて選任すべきということとされておるわけでございます。

 したがいまして、設立委員、これが選出されまして、ここにおきまして、人事管理に関して専門的な学識又は実践的な能力を有しまして、採用審査に当たりまして機構にふさわしい人材であるか否かについて中立公正な立場で客観的に判断することができる、そういう適切な人選が行われるものと考えてございます。

小池晃君

 雇用する責任というのは、これはあくまで設立委員にあるわけですね。しかし、審査会というのは労働条件に責任を負うという立場にありません。雇用責任のない機関が職員採用に対して意見を言うということになっているわけですが、そこでお聞きしたいんですが、職員採用審査会というのはもうどこまで個々の応募者の採否についての意見を述べるのか、述べることがそもそもできるのか、真に公平な採用となるという、先ほど言ったけど、ルールは一体どういうふうに作っていくのか、お答えください。

政府参考人(清水美智夫君)

 今回の法案では、先ほど御説明申しましたとおり、第三者機関の意見を聴いて設立委員が判断するわけでございますけれども、この点に関しまして、学識経験者の人選は、先ほど申し上げましたように、中立の立場で公正な判断をすることができる者のうちから大臣の承認を受けて行うということを義務付けてございます。

 また、密室性を排除するという必要性がございますので、学識経験者の会議体から意見を聴くということにしてございます。さらに、意見はあくまで意見聴取でございますので、最終的な採否の決定というものはあくまで設立委員の権限ということになっておるわけでございます。

 このような形を取ってございまして、職員の採用に関しまして適切な判断を行うための適正な手続であるというふうに考えてございます。

小池晃君

 これは、じゃ、決定権ないと言いますけれども、労使当事者でないような機関が個々の応募者の採否を左右するようなことは、これはあってはならないはずですね。そういうことにはしないでいただきたいというふうに思います。

 それから、法人の採用、配置転換、分限などの判断基準についてですが、これ、不正免除の問題では例えば千七百五十二人の職員が処分を受けております。さらに今回、処分されたことを理由にして分限処分というふうになれば、これは同じ行為で二重の処罰ということになってしまう。

 憲法三十九条では二重処罰も禁止されているわけですけれども、既に処分が終わっている不正免除を行った否かが採用の際の条件になってくるということになれば、これは憲法三十九条の精神にも反する不当な二重制裁ということになると思うんですが、いかがですか。

政府参考人(清水美智夫君)

 日本年金機構の設立委員の採用行為ということは、処罰ということとはちょっと違うことではないかというふうに考えておるわけでございますが、いずれにいたしましても、機構の職員の採用に関しましては設立委員が独自の採用基準で定めるということにしてございまして、現時点で私どもの方が具体的な採用基準をお答えするということはまだできないわけでございます。

 それと、また職員の採用に当たりましては、先ほど申し上げましたような学識経験者の意見を聴いてということになってございますが、その際には、それまでの勤務成績等を基に厳正な審査を行う、そして機構の業務を担うにふさわしい人材と判断された者が採用されることになるということを考えておるわけでございます。

小池晃君

 続いて、国民年金法の問題についてお聞きをしたいんですが、二〇〇二年の国民年金被保険者実態調査によりますと、これ大臣、国民年金保険料の滞納者のうち、国保料、国民健康保険料を完納している人は五八・三%だというわけです。すなわち、年金の保険料は払えないんだけれども、でも命だけはまあ何とかということで国保の方は払っている人は六割いるんですね。暮らしが大変な中でやっぱり命のことは何とかという思いがここに出ているというふうに私は思うんですが、こういう実態、大臣としてはどういうふうに受け止めていらっしゃいますか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 一般論として言えば、健康保険は本当に日々の生活にかかわりのあることでございます一方、年金は、やはり自分が年を取って所得の稼得ができ難くなるという事態でございますので、時間的な関係、余裕というか、その観点からすればそうしたことが起こるということも今委員の御指摘のとおりだと、このように考えます。起こりがちなことであるということについては御指摘のとおりかと思います。

 ただ、我々は今回、国民健康保険の保険料というか、そういうものとの絡みで年金についてもひとつ保険料をお納めくださいという機会をできるだけ多く持たせていただくという意味で、市町村の窓口との接触の機会というものを多くしていただくという、そういう仕組みをお願いいたしておるわけでございますけれども、そのこと自体で何か健康保険の方で受けるサービスというものについて異同が起こる、異なる状況が生まれてくるということはないのであるというふうに理解をいたしておりまして、是非、私どもはこの国民健康保険の関係についても市町村から年金の保険料についての納付のお願い、さらには、場合によっては、払えない方については免除をさせていただいて終局的に年金の給付につなげていくと、こういう努力をさせていただきたいということをお願いをしている次第でございます。

小池晃君

 今、大臣は起こりがちだと。確かに起こりがちだと思うんですよ、やっぱりね、生活苦しいですから。その中で一体何に出すか。まずやっぱり命だと。そういうときに、国保料を払っているにもかかわらず年金の保険料を滞納するだけでやっぱり保険証を取り上げる、これは本当に私は許されないやり方だと思うんです。

 ちょっと具体的に聞いていきたいんですが、その短期証の発行については今後省令で基準を決めていくというんですが、どういう基準で、もう簡潔にちょっと運営部長、簡潔に答えていただきたいんですが、どういう方を対象に考えておられますか。

政府参考人(青柳親房君)

 今回の措置につきましては、例えば一か月でも滞納すれば直ちに対象とするというようなことは考えておりません。考え方としては、長期にわたって未納である方を念頭に置いて対応するということが基本になるだろうと思います。

 ただ、具体的な対象者の基準を定めるに当たりましては、市町村における円滑かつ効果的な実施を図る観点から、市町村の御意見もよく聴きながら今後進めていきたいと考えておりますが、現時点で一つの例示を挙げさせていただければ、社会保険庁におきまして各種の納付督励を行ったにもかかわらず、例えば十三月を超えて未納があるといったような方を一つの対象として想定をしておるということでございます。

小池晃君

 十三月以上未納の方ってどれだけいるんですか。

政府参考人(青柳親房君)

 ただいまの十三月というのは一つの例示ではございますが、数字ということでお答えを申し上げますと、平成十九年四月現在において、国民年金の保険料十三月以上未納という方が四百三十六万人ということでございます。ただ、このうち、所得の要件等を見て免除申請をしていただければ免除に該当するかなという方々をある程度除かなければいけないと思いますので、仮に、非常に大胆な推計でこれを除いたとすれば、三百四十二万人というのが一つの目安となる数字かと存じます。

小池晃君

 かなり広範な人が対象になるわけであります。その中には、今後六十歳まで保険料を納付しても例えば最低加入期間に達しないという方もいるはずですが、そういう人にまで短期証の発行を対象とするんですか。

政府参考人(青柳親房君)

 今後、国民年金の保険料を納付しても受給資格に満たない方というのは、現在最大限七十歳まではこの二十五年を満たすために加入していただける形になっておりますので、大変にそういう方々が広範にいるということでお答えするのはなかなか適切ではないかと存じますが、ただ、制度的なものから申し上げますれば、国民年金法上は保険料の納付義務を負うことになっておりますので、私どもは実は納付勧奨は行わせていただいております。

 ただ、今回の措置は、介護保険や医療保険の高齢者の保険料が年金から天引きされるという仕組みとなっていること、あるいは今後なることがございますので、住民の年金受給権を確保するということが、例えばこうした介護保険や医療保険の保険者である市町村にとっても非常に重要な課題であるということを背景にした仕組みでございます。

 したがいまして、そういうことを考えますれば、今後、国民年金保険料を納付しても二十五年の資格要件を満たせないような方は対象外とするというのが一つの方向ではないかと存じます。

 ただ、繰り返しになって大変恐縮でございますが、七十歳まで加入していただくということが最大限制度的にも可能でございますので、そういう方々には納付をきちんと勧奨いたしまして、年金受給権に結び付けていただくというのが第一義であるということを繰り返させていただきたいと存じます。

小池晃君

 短期証発行の対象者、最大三百四十二万人というお話もありました。しかし、そういう方の中には、やっぱりお子さんが病気であるとか例えば失業したとか、いろんな事情があるはずです。年金保険料を払いたくても払えないという事情をいろいろとお持ちだと思うんです。

 そこでお聞きしますが、今まで社会保険庁は、年金保険料の特例、納付特例、行ってきた際にはこういう個別の様々な事情というのは考慮されたんですか。

政府参考人(青柳親房君)

 個別に勘案すべきものは、例えば失業といったような場合については、これは制度的にそれが免除の対象というようなことになっておるわけでございますが、例えばお尋ねにございました長期入院で所得が低下したケースといったような方の場合については、例えばそれがあくまでも免除の基準に該当するということの場合には当然該当するケースもあろうかと存じます。

 しかしながら、個別具体のケースを一つ一つに何か勘案をしながら免除を運用しておくということはこの免除制度の基本的な仕組みではございませんので、基本的には、一定の要件に該当した方について免除の対象にしていくということが制度の基本的な考え方であるということは是非とも御理解を賜りたいと存じます。

小池晃君

 今まで年金については納付特例はかなり機械的に一定の基準を示す人は全部やっていたわけでしょう。そういうことを聞いているんです。まあうなずいていますが。

 大臣、これはやっぱり先ほど言ったように、命の問題だから何とか国保料払っているけれども、年金までは回らないという人がいて、いずれもその背後、深刻な生活苦があるわけですね。やっぱり短期証の対象について、私はこれ発行すべきでないと思うんですが、今後省令で基準を決めていくということになれば、やっぱり個別の事情をしっかり判断するということの検討はこれ当然やるべきじゃないですか。大臣、いかがですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 短期証の発行ということが、何か自分の健康に関する医療サービスの変化が何か起こるということは、委員もこれはもう百も承知のことでございますが、ないわけでございます。

 ただ、短期であるがために、市町村の窓口においでにならなきゃならないという、そういう機会が多くなるということでございまして、そういうときに、私どもとしては、是非年金のことについても、保険料の納付であるとか、あるいは場合によっては免除の手続につなげるとかというようなことについて、そういうことをお話をしていただく機会を持っていただきたいということに尽きるわけでございます。

 したがいまして、短期の健康保険証を出すことにつきまして、これをむしろ、非常に個別の判断をしてしまうということがどのようなことになるのか。私どもとしては、単にいろいろと手続を進めていただくための機会を持っていただくということでございますので、是非そうしたことについてむしろ御理解をいただきたいなということを現在考えております。

小池晃君

 ただ、これは自治体の裁量にあくまで任せられるべき問題ですよね、性格としては。そういうふうになっているはずです、構造としては。やっぱり短期証の発行については自治体の裁量権があるということも申し上げておきたいと思います。

 その上で、短期証というのはペナルティーじゃないんだということを先ほどからおっしゃっていますが、ちょっとまず最初に確認したいのは、国保料の未納による短期証の発行については、その後、国保料の納付が行われなかった場合には資格証に切り換えているケースもあります。

 国民年金保険料の未納者に対して発行する保険証はどうなるのか。これは保険証を更新しないで資格証に切り替える、年金の保険料が入らなければ資格証にする、これはあり得るんですか。こんなことはやってはいけないと思いますが、いかがですか。

政府参考人(青柳親房君)

 仮にそういう、被保険者の方々がまずは短期証が交付されている状況からスタートいたしまして、その後に引き続き国民年金の保険料を納付しないというケースが続いたと。そのときに国民年金の保険料が未納であることを理由にこれを資格証明書に替えることができるかというお尋ねでございますが、私どもはそういうことは考えておりませんし、法律上もこれはできないという理解に至っております。

小池晃君

 大臣、短期証というのは接触の機会を増やすんだと、ペナルティーではないんだとおっしゃるんですが、現場はそうなっていないんですよ。もう納付相談と関係なく、短期証を郵便で送り付けてそれっきりというような、そういう対応が一杯あるんですよ。短期証の発行はどんどん増えている、そういう中で。接触の機会を確保して保険料の減免相談に応ずるとか、医療をちゃんと受けられるようにすると言うんだけれども、結局、送り付けてもう自動的に資格証に切り替えるなんということが現場ではどんどんやられているんですね、これは、国保行政の現場では。

 大臣、私聞きたいのは、今回のこの措置によって、そもそも国保制度と国民年金というのは全く別なわけです。全く別な制度の国民年金保険料の未納を理由にして短期証を発行する。この短期証を発行することで国民年金保険料の納付率はどれだけ向上すると見込んで今回の提案されているんですか。大臣ですよ、大臣。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 どうしてこの健康保険の保険証と年金の保険料の機会の確保というものを関連させるのかということにつきましては、私ども、これは年金を受給されるようになりますと、例えば国民健康保険の保険料についてもそこから源泉徴収というか、そこから控除されるというような形で納付をするというような制度もあるわけでございまして、年金というものをしっかり受給していただくようにするということは、即国民健康保険の保険料の納付、あるいはその確実な納付による健康保険サービスの受給といったことに結び付くということがありますものですから、そうしたことで関係をさせたということでございます。

小池晃君

 そう言ったんじゃなくて、こういう制度によって国民年金の保険料の納付がどれだけ向上するというふうに見込んで提案しているんですかと聞いているんです。

政府参考人(青柳親房君)

 国民年金の納付対策につきましては、例えば単独の制度、こういう制度をやったから何ポイント上がるというふうにお考えいただくべきものではないんではないかと思っております。私ども、例えば国民健康保険の制度との連携もそうでありますし、従来から進めております所得情報を活用したきめ細かな各所得階層ごとの対応ということもそうでありまして、それら全体としてどのような効果を上げていくか、そして必要な目標達成を図っていくかというふうに施策を組み立てておるつもりでございますので、是非そのように御理解を賜りたいと存じます。

小池晃君

 年金未納対策と言いながら納付率向上にどれだけ役立つか言えないんですよ。こんないい加減なことでペナルティーを国民に科すということは私は断じて納得できないということを申し上げておきたいと思います。

 それから、今、安倍自公政権が社会保障番号制度を導入するということを言い出している問題をお聞きしたい。簡単にお答えいただきたいんですが、社会保障番号制度を導入することが宙に浮いた年金記録、過去の記録の問題の解決に一体どういう関係があるのか、お答えください。

政府参考人(薄井康紀君)

 お答え申し上げます。

 社会保障番号の導入によりまして、過去の未統合の年金記録の問題、これが直接的に解決されるものではないと考えております。ただ、制度や保険者をまたがります事務処理を行う必要がある場合、個人情報の突合を簡易迅速に行うことができる、あるいは国民サイドから申し上げますと、各制度固有の番号を保管する必要がなくなりますので、一つの番号で手続や問い合わせを行うことができる、こういうふうなメリットがございます。また、一人一番号が徹底されましてIT化を推進することによりまして、個人が自らの情報を管理することが可能となりますので、今回のような問題の将来に向けての再発の防止、こういったことにつながるものと考えているところでございます。

小池晃君

 将来に向けてのという話で、今問題になっている過去の宙に浮いた記録の解決とは関係ない話なんです。しかも、社会保障番号を導入しているアメリカでは、社会保障番号の盗難などで年間二十万人成り済まし被害ということに遭っているというふうにも報道されています。大臣、この制度というのは、国民の個人情報、プライバシーの保護、この点からも慎重に検討しなきゃいけないんじゃないですか。だって、所得情報だけじゃなくて、どういう病気したか、どういう治療したか、どういう介護したか、一発で分かっちゃうわけで、これほど重要な個人情報ない。それを基礎年金番号すらまともに管理できないような政府に任せていいのか、国民は本当に心配に思うと思いますよ。私はそういう点で、プライバシーという点で極めて慎重であるべきだと思いますが、大臣、この点ではどうですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 私どもは、今回の年金記録問題の処理というのは、もとより現状起こっている問題を解決するということが大事だというふうに思っておりますが、同時に再発の防止というもので、将来に向けてのいろいろな提起されている問題についてしっかりとした的確な対処をするということも非常に重要だというように考えているわけでございます。そういう意味の中で、我々別に社会保障番号を導入するなどということを申し上げている段階にはないわけでございますけれども、この問題、再発防止のためにどういう取組がよろしいかということを考えているわけでございます。

 そういうときに、私どもの今回のいわゆる骨太二〇〇七においてもこの点は申し上げたわけでございますけれども、健康ITカードということで、健康の観点でこれからそうしたIT化を図っていくということを検討するということで掲げさせていただいているわけでございます。そういうようなことも他方検討させていただいているということの中で、この年金記録の問題についてもそういうIT化というようなものが再発防止のためにどれだけ役立つかと、こういうことを検討する、そういう考え方に立っているわけでございます。

 そうしたときに、今委員から御指摘のあった個人情報の保護ということはもう何よりも大事なことだと私ども考えておりまして、この点につきましてはもう本当に慎重の上にも慎重な検討が必要だということは論をまたないことだと、このように考えております。

委員長(鶴保庸介君)

 小池晃君、時間です。

小池晃君

 今日、一時間にわたって議論させていただきましたけれども、最後に社会保障番号の問題で言えば、これはそもそも日本経団連が一人一人の負担と給付の関係を明確にしてカットしていくということが最初のねらいで、消えた年金問題というのは言わば国の行政運営能力が問われている問題で、こういうときに全く関係がない、今の事態の解決には関係ない問題を持ち込むのはどさくさ紛れというか、これは私は関係ない、許されないというふうに思っております。

 改めて、最後に、この問題の事態の解決について、私たちはこれまで責任の所在ということを明確にすべきだということを主張すると同時に、やっぱりこの消えた年金問題の解決というのは与党野党超えて、党派の違い超えて解決のための知恵を出し合うべきだということも言ってまいりました。そういう中で、社会保険庁の解体、民営化、分割というのは最悪の責任逃れであるということも主張してまいりました。

 昨日は、年金時効特例法案に、消えた年金問題の解決の措置を政府の責務として書き込む修正案も各会派に提案もさせていただいております。今国会というのは、私は、これだけ国民の関心が高いわけですから、やはり消えた年金問題の解決のために徹底的に知恵を出すということに集中すべきだというふうに思っております。その点で、社会保険庁を解体、分割するということについては、この問題が少なくとも解決するまでは凍結をするべきだと、だから、今国会でこの法案を数の力で押し通すなどということはむしろこの問題の解決を遠ざけることになるということを厳しく指摘をして、私の質問を終わります。

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