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169通常国会 厚生労働委員会 一般質疑(感染症予防法に対する質疑)

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2008年4月24日(木)

小池晃君

 日本共産党の小池晃です。

 冒頭、昨日、アメリカ産牛肉の特定危険部位である背骨、脊柱の付いた肉が吉野家の倉庫で発見されるということがありました。これ、アメリカの管理、検査というのがいかにずさんであるのかと。それから、日本の方も全箱検査やめて抜取り検査にしたことによって安全が守れないということが私、事実ではっきり証明されたと思うんですね。

 大臣、これ、二〇〇五年に一回発見されたときは輸入禁止の措置を直ちにとりました。これは、このままでは国民の命を守れないんですから、直ちに輸入の禁止措置をとるべきじゃないですか。

国務大臣(舛添要一君)

 今回のこの件を調査いたしました。システマティックな不正があったりシステマティックなミスがあったというよりも、これは箱の内容とその表示については一致しています。そのレベルはこれはオーケーだと。ただ、日本向けに出荷すべきでない箱を何らかのミスで日本向けにしてしまったと。それを事前にチェック体制をきっちりやるということで今回発見をしたわけであります。

 今とりました措置は、その出荷した工場について原因きちんと究明できるまではストップすると、こういう措置を今とっております。そして、これは百トン以下の量であると全部検査、全箱検査するんですけれども、二年前の七月の輸入の再開からの実績をずっと見ています。千トン以上の輸入実績があるところ、今回のところは今まで全く何の問題もなかった、それに対しては抽出して調べると。その抽出率を今度ぐっと十倍ぐらいに上げて、そして更に厳格な検査をして万全を期したいというふうに思っていますので、今のところはそういう形で対応をしておりますので、今後また新たな事態、新たな事実、そういうことが解明し、必要な対策を取る必要があれば断固としてそういう対策を取ってまいりたいと思っております。

小池晃君

 いろいろ今おっしゃったことは、それは検討をする必要はあると思うんだけれども、まずは禁止をして、ストップをさせて、そしてそういったことがきちっと行われているかどうかを調べるというのがやり方の筋じゃないですか。だから前回もそうやったわけでしょう。

 私はいったんこれは直ちに輸入禁止措置をとると、当然のことだと思います。これはやるべきだと。何でやらないんですか。

国務大臣(舛添要一君)

 その出荷した工場からのものは輸入禁止を今取っております。しかし、全部アメリカからのをすべて今止めるかということについていうと、先ほど来申し上げたようにいろんな状況を勘案して、それは牛肉が全く入ってこないということのマイナスもあります、しかし食の安全ということをしっかり守らないといけない。そういうことを総合的に勘案して、国民の食の安全を守るためには今の措置、これをとるということを決断したわけであります。

小池晃君

 あのときあれだけ大騒ぎして安全だと確認したから入れたというのに、それが否定される事実が出たんだから、これはいったん止めるというのが筋なんですよ。それで実態を調べるということをやるべきだ、私はそのことを強く要求したいというふうに思います。

 それから、ちょっと今日は乳幼児医療費の無料化の問題聞きたいんですが、これは国の制度として実現せよということを何度も言ってまいりましたが、保険局長に、六歳未満の未就学児の医療費の無料化を費用の二分の一を国庫負担で行った場合、費用総額幾らになるのかお示しください。

政府参考人(水田邦雄君)

 お答えいたします。

 平成二十年度におきます未就学児に係る医療保険の自己負担額の総額は約二千百億円と見込んでおります。仮にその自己負担を無料化した場合、一定の仮定の下で試算をいたしますと、平成二十年度におきまして、医療費の波及増も含めて医療保険の給付費は約三千百億円増加するものと見込まれるわけでございます。また、議員のおっしゃるとおり仮にその二分の一を国庫負担するということにいたしますと、必要額はその二分の一、約千五百億円程度と見込まれます。

小池晃君

 地方財政厳しい中でも各地でこの拡大が進んでいるんですね。何らかの形ですべての自治体が軽減措置をとっています。子育て世代への応援策としても、内閣府の意識調査では、一番は保育料、幼稚園費の軽減で、二番目は乳幼児の医療費の無料化なんですね。

 大臣、これ国の制度として、今あったように例えばということで千五百億円、これ国の制度でやるべきじゃないですか。

国務大臣(舛添要一君)

 子育て支援、様々な施策をやっていまして、今年からは自己負担割合の二割という、この対象年齢を就学時前まで、それまで三歳まででしたので、それを引き下げる、それから出産一時金を三十万から三十五万と、少しずつ限られた予算の中で施策をやっております。そしてまた、地方においては本当にそれぞれの努力でそれに上乗せすることをやっておりますが、子育て支援施策の一環として、さらに今委員が提起された問題も含めて、できれば、それはもう予算が潤沢にあればそういうこともやる努力をいたしますが、いかんせん二千二百億円の限られた、この二千二百億円のマイナスシーリングが課せられた中で、その中で様々な施策をやっているところでありますので、一気にはできませんが、一歩一歩理想に向かって努力を今後とも展開していきたいと思っております。

小池晃君

 私は、これはやっぱり子育て応援のすごい強いメッセージになると思うんですね。やっぱり政策効果としては非常に大きいと思うんです。やるべきだと。ところが、国は、現物給付で医療費を無料化している自治体に国保財政に対する減額の調整をやっています。この自治体数と減額額を示していただきたい。

政府参考人(水田邦雄君)

 御指摘の医療費の調整措置は、これは制裁措置ではございませんで、国庫負担を公平に配分する観点から行っているものでございます。

 お尋ねの乳幼児医療費の軽減措置を行って国庫負担額が調整されている市町村数は平成十八年度で千三百七十四、調整額は約六十五億円となっております。

小池晃君

 大臣は衆議院の予算委員会で、私の住んでいる世田谷でも区長が頑張って医療費無料化しているので大変助かっているというふうに答弁されたんですよ。大変助かっていると言いながら、これやったところにはこれはお仕置き、減額で六十五億円、これ筋通りません。やめるべきじゃないですか、せめて。理屈いろいろと言わないで、何でやるのかとかそんなことはいいですからね。これは、だっておかしいじゃないですか、大変助かっていると大臣おっしゃったのに、そういう自治体には六十五億円減額しているんだから。やめたらどうですか。

国務大臣(舛添要一君)

 これは理屈を言わざるを得ないんで、個々の立場にとってはそれは助かっていますが、国全体の財政、地方全体の財政、そして地域間格差をどう埋めるかという話になるわけですから、そういう形で調整していただいたお金は補助が行かないようなところに何らかの形で回すというようなことで、今の問題はやっぱり地域の格差の問題にもかかわってくるので、これは総合的に政策をやらざるを得ないので、個人の思いはありますけれども、私は国全体を見て施策を展開したいと思っています。

小池晃君

 こんなのは直ちにやめることを要求します。

 それから、最後、労働者派遣法の問題、聞きたいんですが、改正提案を私どもは発表いたしました。大臣にもお届けをいたしました。私たちは、これ派遣労働者を保護する法律に抜本的に改める、労働者派遣は常用型を基本にして、登録型は例外として厳しく規制をするということを基本にしております。今日の日雇派遣、スポット派遣という実態はまさに九九年の原則自由化が生み出したものだから、それ以前の段階に戻すことが必要だというふうに考えております。

 大臣の見解を伺います。

国務大臣(舛添要一君)

 私も常用雇用、これが基本であるべきであると思っています。ただ、通訳なんかの場合にやっていく、そういうことを含めて、この前委員からのこの法律案もいただきました。今そういうことも受けまして、二月に研究会を設置いたしまして、ポジティブリストで、この前二十六でしたか、これとこれと決めてやる限定するやり方にするという意見もあれば、むしろそういうことじゃなくて、全く何も決めないで自由にやらせるという意見もあります。それを七月をめどに取りまとめて、そしてどういう形で具体化するかということを決めたいと思っております。

小池晃君

 大臣、それを進めるには、私たちも専門業務はこれはあっていいという、そういう提案ですからね、通訳なんかについては。ただ、原則としてやはりきちっと規制していくということが我々の提案なんですね。

 大臣に、今研究会で検討しているとおっしゃるので、私は提案したいことがありまして、先日、キヤノン、松下プラズマディスプレイ、光洋シーリングテクノなどで偽装請負等の問題を告発してきた労働者と、民主党、社民党の国会議員さんと一緒に厚生労働省に伺って交渉しました。こういう労働者というのは、検討するというふうにおっしゃるけれども、今の瞬間も仕事に就くことができずに大変な苦労を強いられているわけです。先日、岸副大臣にはお会いいただいた。彼らは何と言っているかというと、この法律で一番苦労している私たちの話を是非聞いてほしいと。私もそのとおりだと思うんですね。

 是非、大臣、大臣が直接聞くことも含めて、そして、今研究会やっているのであれば、こういう偽装請負で本当に大変な目に遭っている労働者の方是非呼んで実態と話を聞くということを是非やっていただきたいと思うんですが、大臣、いかがですか。

国務大臣(舛添要一君)

 この研究会のヒアリング実績、ちょっと調べてみました。そうしますと、ヒアリングのスケジュールが既に終わっていまして、三月三十一日に例えば派遣ユニオンというような方々とともに、今度は四月十一日に派遣元企業とともに、派遣労働者、常用雇用、日雇、各一名のヒアリングが終わっています。しかし、今委員おっしゃったように様々な、これも三名ですから全部を代表しているわけではありません。現実にこういう問題がありますよと、こういうことを是正していただきたいというような要望があれば是非いただいて、そういうことも参考にしながら、きちんとこの七月をめどに政策をまとめたいと思っております。

小池晃君

 その話を厚生労働省に言ったときに、そういうのをやっていると伺ったんで、そこに参加している人たちは、だったらおれたちの声を聞いてくれよという話になったんですよ。だから、是非、今参考にするとおっしゃいましたので、私、呼びかけますので、そういった方の意見を持っていきますので、是非そういったことを検討して、見直すというのであれば、やっぱり一番大変な思いをしている方の声、実態を聞くのが私は一番大事だと思いますので、是非やっていただきたいということをお願いします。

 以上で質問を終わります。

--以下、感染症予防法等改正案の質疑

小池晃君

 日本共産党の小池晃です。

 二〇〇三年以降、鳥インフルエンザH5N1がアジアを中心に世界に広がる中で、人から人へ感染する新型インフルエンザ発生への不安が広がっております。H5N1型の指定感染症の政令指定が六月に失効するわけで、今回の改正は、衆議院での修正も含めて、鳥インフルエンザへの対応の継続とともに新型インフルエンザが発生した場合の必要な対策を行うための法改正であり、賛成です。

 歴史を振り返れば、過去にも世界的な流行、いわゆるパンデミックはあったわけですが、新型インフルエンザについてはミシガン大学のマイケル・オスターホルム教授が、世界経済が高度に連携した中で初めて迎えるパンデミックになると指摘をしておりますが、そのように壊滅的な、急速な甚大な被害が生じる危険があるわけで、国境を超えた対策が必要だと思います。

 そこで、幾つかお聞きしたいんですが、今日も議論になっていますけど、プレパンデミックワクチンの問題で、これは二千万人分備蓄をし、更に一千万人分の検討ということです。しかし、全国民分なければ、一定の段階では必ずこれは優先的な接種ということになってくるわけで、これはいかにその合理的な基準をつくったとしても、国民感情からしたら必ず混乱が起こるだろうというふうに思うんですね。

 スイスなどでは全国民分備蓄をしている、しかもそのフェーズ4になったらもう打ち始めるというふうにも聞いているんですけれども。何といいますか、お金の問題で大臣おっしゃっているんですが、何かお金があったらちびちび積み上げていくというんじゃなくて、やっぱりきちっと戦略を持っていくべきものではないかなと。もちろん安全性の検証は必要なんですけれども、きちっと国家目標として全国民分備蓄するなり、あるいはカナダなんかは、そうじゃなくてもうパンデミックを急いで作るということでその戦略を持っていると聞きますけれども、やっぱりそれは明確にする必要があるんじゃないですか、日本はこうするんだということを、と思うんですが、いかがでしょうか。

国務大臣(舛添要一君)

 ダブルトラックというか、二つの方式でやりたいと思っています。片一方ではプレパンデミックワクチンを、先ほど来申し上げているように、六千人の臨床研究から始まって一千万、そして今おっしゃったように、全国民に向けてそれを準備する。それで、片一方準備しながら、しかし今度起こった場合の、それで株ができるわけですから、それをもとにしたパンデミックワクチンを早急に作る、先ほどの中村委員の御質問にあったように、一年半をいかにして縮めるかという、そのダブルトラックでいくという方向で今のところいきたいと思っています。

 先ほど来申し上げていますように、いろんな条件がありますから、現場も視察しながら、そういう条件を勘案しながら来年度の予算措置に向けて積み上げを今からやろうと思っております。

小池晃君

 全国民分目指すんだという方向はお示しいただいたというふうに受け止めました。

 さらに、先ほどもあったんですが、原液なんですね、今のプレパンデミックワクチンは。製剤化するのには一、二か月掛かるというふうに聞いておりまして、これ現時点で製剤化されているのは七十万だと。これ、もし発生した場合に、日本に入ってくるまで一か月、二か月待ってくれる保証はないわけですから、すべてというんじゃないにしても、やっぱり一定規模の可能な限り製剤化するということもきちっと計画、戦略を持って臨んでいくということが必要なんではないかと思うんですが、これ局長、いかがですか。

政府参考人(西山正徳君)

 おっしゃるとおりでございまして、現在は約七十万人分製剤化しております。今年度六千人に対する臨床研究をやるというようなことであります。議員おっしゃるように、この製剤化についても更に増やしていく必要があるだろうというふうに考えております。

小池晃君

 本当に国民の安心のための措置だと思うんで、よろしくお願いしたいと思っております。

 それから、病床の問題なんですけれども、これ指定医療機関への入院勧告措置を実施できるわけですが、これも今日議論ありましたが、陰圧施設を持っている病床が全国で特定機関八床、第一種で四十九床、第二種で九百八十床、結核病床を持つ医療機関で三千三百五床で、ごく限られたものであるわけです。

 水際対策が奏功せずに蔓延し始めれば、こうした病床は直ちに満床になってしまうだろうというふうに思うんですね。これ満床になってしまった場合には、ガイドラインを見ますと、都道府県が入院勧告を中止するというふうにしております。この中止というのは、一体いかなる判断で、これ結構大事な判断だと思うんですが、判断基準というのはあるのか、そしてその決定権者というのは、これは都道府県になるのか国になるのか、お伺いします。

政府参考人(西山正徳君)

 おっしゃるように入院勧告を行うことにしていますけれども、患者数がある一定程度増加しまして、もはや病床に入院させる勧告を行うことによっても蔓延が防げないというふうな判断、これ何人までになったらどうのこうのという、その基準はまだございませんけれども、その地域地域で判断していただくと。ただ、その判断していただく主体としては都道府県、都道府県が国と協議した上で入院勧告の中止を行うと、このようになっております。

小池晃君

 ちょっと今のだと基準がよく分からないんで、やっぱりこういうのはきちっともう少し整備をしておく必要が今後の課題としてはあるということを申し上げておきたいと思います。

 そもそも大臣、やっぱり今、日本の医療機関というのはもうぎりぎりのベッド運営を強いられているわけですね。もう満床状態じゃなきゃ経営が成り立たないようなそういう診療報酬になっている中で、パンデミックになったら受入れしろなんて言われたって、これはできないのが実情なわけですよ。そういう意味ではもっと対応可能な、こういう陰圧施設なども含めて、やっぱり何か計画を持って伸ばしていくということをしっかりやるべきじゃないですか。そこはいかがでしょう。

国務大臣(舛添要一君)

 先ほど、足立委員の質問にお答えしたように、一月以内ぐらいに医療体制の再構築のためのビジョンを数値目標も出しながらやっていきたい。

 その大前提は医師の不足、そして医療サービスの提供が十分でないと。その医療サービス提供の中にもこの病床の数も入り、今回、今議論になっているこういうパンデミックの場合の対応ということも入りますから、そのこともきちんと入れた上でのこの目標というのを立てて、来年度概算要求に向けて努力をしてまいりたいと思います。

小池晃君

 ちょっとここで、その病床の問題で国立病院機構の南横浜病院の問題をちょっと取り上げたいんですが。四月八日に国立病院機構が廃止を表明しまして、これ理由は赤字だということなんです。赤字を理由にした廃止というのは、閉鎖というのは初めてだそうです。

 今日、先ほど現地で発表があって、十二月一日に閉院するということが発表されたと。これ、突然の表明で、入院患者始め利用者も非常に不安が広がっているし、余りにも拙速だという批判起こっています。

 神奈川県知事が国立病院機構が発表した翌日の九日に申入れやっています。この申入れ文書には、新型インフルエンザ対策における協力医療機関としての貴職の役割をかんがみますと極めて遺憾であるということで、三点申し入れている。一つは、混乱が生じないように横浜市と十分に調整する。二つは、横浜市域の結核病床の不足のおそれがあり、市内の医療機関に入院できるよう調整し、国立の神奈川病院の増床も検討すべきだと。三つ目に、国立病院機構として新型インフルエンザ対策に積極的に対応すべきだ。これ、当然の申入れだと私は思うんですね。

 神奈川県というのは、そもそも結核だけで見ても全国第三位の発症数、結核病床数は全国第五位ですから、一ベッド当たりの患者数、発生数は全国で最も高い、そういう地域。

 局長、神奈川県の結核病床の許可病床数と、それから医療計画上の基準病床数と、それと実際に運用されている病床数、現時点の数字、示してください。

政府参考人(外口崇君)

 神奈川県内における結核病床の状況でございますけれども、平成二十年三月に公表された平成二十年度からの基準病床数が二百六十七床でございます。平成二十年三月末現在の許可病床数及び稼働病床数が、それぞれ三百三十四床と二百十五床であります。それから実態でございますけれども、十九年度の平均入院患者数が百五十人弱となっております。

小池晃君

 実際、神奈川県内の結核病床数、実際には二百十五床ということですから、南横浜病院に四十九床あるので、これがなくなると百六十六床になるということなんですね。現行の基準病床数ですら達していないのに、赤字を理由に更に減ってしまうと。

 局長、おとといの質疑で、国立病院機構は神奈川病院含めた連携でやると答弁したんですが、神奈川病院の結核病床はベッド増やすんですか。

政府参考人(外口崇君)

 最近の結核の治療の状況で、治療の進歩とか検査法の進歩で入院患者数が減る傾向にあります。そういったことを含めての検討になると思いますけれども、実際に運用してみて必要があれば神奈川病院の増床ということも検討することになります。

小池晃君

 無責任だと思うんですね。私、神奈川県が不安表明するのも当然だと。

 南横浜病院には、聞きますが、陰圧化施設を持っている病床はどれだけあるんですか。

政府参考人(外口崇君)

 四十九床でございます。

小池晃君

 だから、この結核病床四十九床、陰圧病床なんですよ、全部。

 一方で大臣、さっき言ったじゃないですか。これで足りないと、増やすんだと言いながら、国立病院機構がせっかく持っている感染症病床を、陰圧施設も持っているところをなくしちゃおうというんですよ、今。いいんでしょうか。

 そもそもこの御時世に、医療、本当に医師不足だ、病院不足だと言われているときに、神奈川県の横浜市の港南区、都市近郊で三万平方メートルの敷地を持っている医療機関ですよ。これが、国が率先して閉めてしまう、畳んでしまう。私、国家的損失じゃないかと。しかも、今あったように、結核病床、陰圧施設も持っていると。だから、赤字だったら閉院するって、だれでもできるんですよ、こんなことは。でも、やっぱり今こういうパンデミック時の医療体制をどうするかという議論しているときに、私、多少今赤字だったってこれは国家戦略に位置付けて維持しておくと。いざというとき本当にこれ活用できるんじゃないですか、こういうところを持っておけば。

 私はそう思うんですが、こんなふうに十二月一日にこの病院畳んでしまう、このままやってはいけないと思うんですが、いかがでしょうか。

国務大臣(舛添要一君)

 国立病院機構全体として今後どうするかという問題があります。片一方では、今のような委員の要請もありますけれども、収支の改善の見通しが全くないまま改革の努力を続けていかないでいいかというと、やっぱりこれは努力を続けないといけない。

 そういう中で、医療資源の集約化、ネットワーク化ということを図る。先ほど来局長からも答弁あるように、神奈川病院とか横浜医療センターで対応できてそこに集中できれば、そして、今実際に結核の患者も減っている、しかしどうしてもそれで必要になれば、今言った集約化されたところの病床の数を増やすという選択肢もあるわけですから、そういう中で、つまり、収支の改善をする、経営の改革をやるという要請と危機管理に対応する要請、それをやっぱり全国的に大きなシナリオを書いてみないといけないんで、すべての病院を今あるがままにそのまま置いておくということは改革でも何でもない。

 最終的にどういう形で国民の命を守るのがいいのかということをそれはきちんと検討する結果で、いろんな専門家の方々の検討が入ってこういうことになったということでありますから、それで現実に集約化してみて、集約化されたところに病床が足りなけりゃそれは増やしていく、そういうきめの細かい手を取りたいと思っております。

小池晃君

 だから、私が言っているのは、大臣は、だって今の医療体制は不足していると、それは伸ばしていかなきゃいけないというふうに一方で言いながら、肝心の自分たちのおひざ元になると、これは経営だと、収支だと。つぶしていたら、じゃ、ほかの民間病院が病院畳んだって何の指導も文句も言えないじゃないですか。

 もうおかしいと。国が持っているんだから、これは責任持って、これは国家戦略としていろんな、多少赤字あったとしても、それは改善する努力をするなとは言っていない、すればいいんですよ。そういう中で、将来まさにこの感染症に対する戦略の中でそれは拠点として位置付けるとか、そういう戦略持ってやるべきで、赤字だからといって畳みますと、こんなことだけでいいんですかと私は言っているんです。

国務大臣(舛添要一君)

 そういう配慮だけではなくて、医療サービス全体の提供体制を増加するということを申し上げているんで、ただ医師の数を増やす、病院の数を増やすといったって、お医者さんいません。お医者さんの養成十年掛かります。そうすると、開業医と拠点病院、つまり病院と診療所、その間の連携をやる。それから、先ほどこれも足立委員がおっしゃったのか、コメディカル、薬剤師も含めて、看護師、薬剤師、助産師、こういう方々がお医者さんをサポートするスキルミックスをやる。こういうあらゆる手を取って、そしてやはり病院の集約化という、拠点病院というのをつくっていかないと。

 神奈川の場合は今言ったような決定を下したわけで、何もただ赤字だからどうだということじゃなくて、全体の大きな改革の中に位置付けて不備がないようにしますということでありますから、御理解をいただければと思います。

小池晃君

 いやこれ、集約化でも何でもないんですよ、ただつぶしちゃうんですよ、これは。新たに、だって、さっきだって神奈川病院のベッド増やすかどうかだって見てみないと分からないということですからね、ただ単に閉鎖してしまうというだけであって。

 私は、本当にこんなことはやるべきでないし、きちっともっと位置付けるべきだし、地域住民や職員に対してもきちっと理解を得るような努力をされていないというふうにも聞いていますので、感染症対策に逆行するようなやり方は取るべきでないというふうに思っています。

 重ねて、ちょっと体制の問題について聞きたいんですけれども、検疫の体制です。

 今日資料をお配りしておりますが、新型インフルエンザ発生した場合に、ガイドラインでは、発生国からの旅客機の受入れは成田、関空、中部、それから福岡空港に集約して、客船については横浜、神戸、門司港と。

 それぞれの現在の検疫官の人数を、もう資料にありますが、ちょっと数字だけ言ってください。

政府参考人(藤崎清道君)

 お答え申し上げます。

 ただいま先生御指摘の空海港において従事する検疫官の人数につきましては、平成二十年度において成田空港検疫所で八十二名、中部空港検疫所支所で十九名、関西空港検疫所で四十五名、福岡空港検疫所支所で十八名、横浜検疫所で八名、神戸検疫所で七名、門司検疫所支所で五名となっているところでございます。

小池晃君

 やっぱりいかにも貧弱な体制ではないかなというふうに思うんですね。新型インフルエンザ発生した場合には集約化するんだと、応援体制取るんだと言うけれども、ほかの検疫所でも第三国を通じた入国なんかもありますから、そんなにたくさんの人を集中させるということは現実にはできないだろうというふうに思うんです。

 この体制については、実は二〇〇三年の五月に私この委員会で当時坂口大臣に対して、ちょうどSARSの問題が大問題になったときで、検疫体制これでいいのかということを御指摘をしまして、これ例えば関空で四十人というと、二十四時間体制ですから本当にもう大変な膨大な業務量になるんだという実態も示して、増員すべきじゃないかという質問を私ここでやったんですよ。

 その結果が何があったかというと、二枚目見ていただくとこの間の推移が出ております。ちょうどこの二〇〇三年のところで三百六十六人となっていて、これ実は二〇〇三年始まったときは三百四十五人だったんです。SARSが出ていろんな議論があって、国会でもその増員を要求して、緊急増員二十名して三百六十六人になったんですね。ところが、今回資料を出してもらったらば、その後また減ってきているんですよね。だから、何というか、もう本当にのど元過ぎれば熱さ忘れるってこういうことじゃないかなという感じがするんです。

 大臣、そもそも一九八九年から見れば三十人ぐらい減っているわけですよ。この間、日本への入国者数ってどうなっているかというと、八九年には千二百六十八万人が昨年二千六百三十五万人ですから、二倍以上になっているわけですね。入国数は二倍以上になっている、経済グローバル化しているというときにこんなふうに減ってきている。しかも、SARSでいったん伸ばしたけどまた減らしている。これでいいのかな。

 私は、もちろん応援体制、集約体制で、もう必死の努力でいざというときそれはやっていくというのは、それは承知しているんですが、そもそもやっぱり日本を守る、国を守るというんであれば、こういう実態でいいのか、もっとこういう分野こそ手厚い人的体制取るべきじゃないかというふうに思うんですが、大臣、どういうふうにこれを見てお考えになりますか。

国務大臣(舛添要一君)

 今委員がおっしゃったとおりで、出入国者の数は増えております。もちろん、それはいろんな先端的な機器があり導入していますから、その分だけ少しは仕事の負担が減っているかもしれませんけれども、やはりこれでは今まさにパンデミックが来るというときに私は十分でないと思います。

 ただ、どうしても全体の公務員削減するという、そういう全体の大枠は掛かるんですね。それは予算についてもそうです。しかし、これはやっぱり国民のコンセンサスで、危機管理というものにはコストを掛けるという発想をきちんとやらないといけない時期に来ていると思いますから、私はそういう発想で政府の中でこれから発言をしていきたいと思います。

小池晃君

 SARSのとき増やして、その後また減ってきて、何だと言ったら今大臣おっしゃったとおりで、国の行政機関の定員の純減方針が出たので減らしました。これはやっぱり本当に、何も中身も顧みずにただただ減らせというのは私は本当に乱暴ですし、これで犠牲になるのは国民の命なわけですから、やっぱりこういったところは本当にもっと考え直さなきゃいけないというふうに、大臣もそういう立場で言うと言ったので、是非言っていただきたい。

 それから、あと一点、そのパンデミックのときに医療機関への受診をできるだけ避けるために発熱相談センターというのをつくるということなんですが、これは電話回線どのくらい確保する想定なんでしょうか。

政府参考人(西山正徳君)

 電話回線については、現在のところ基本的には検討をしていますけれども、各保健所に一台ずつというふうに考えております。

 ただ、これは地方自治体の、保健所は地方自治体ですから、地方自治体とも相談しながら検討していきたいと思います。

小池晃君

 ねんきんダイヤルであれだけ大騒ぎになっているときに、パンデミックになって、だって保健所って五百か六百しかないんですからね。こんなんじゃ無理なんですよ。保健所全体として体制どんどん削っているというのがあるわけで、私今日、ベッドの問題も言ったし、それから検疫官の問題も言ったし、保健所の問題も言った。こういうのはなってからではやっぱり遅いわけだから、もっと事前にきちっと体制を取るべきだ。

 大臣、どうですか、今の電話体制で。発熱相談、もう電話掛けたら発熱しそうになっちゃうじゃないですか、これじゃ。いいと思いますか。

国務大臣(舛添要一君)

 私はやっぱり、例えば一般の予算の別枠的な発想で危機管理予算というのが必要な時期が来ているというふうに思うんですね。私たちの自分の家計の予算でも、例えば百分の一ぐらいはいろんなときのために備えをしている、日常生活分は使う以外にそういうのがあっていいんじゃないかと。

 ですから、それは国民のコンセンサスをいただいて、私は何でもかんでも小さい政府で競争原理でやればいいとは思っておりません。必要なところに必要なお金を付ける。それは最終的には国民の税金ですから、例えば国家予算八十兆円あるとすれば、一%で八千億円になりますか、例えばそういうものを危機管理予算としてやるという発想もこれからは必要だと思いますから、これは国会の場を含めて皆さんと議論をしていって、しかるべき対策は取りたいと思っております。

小池晃君

 幾ら法律作っても、体制が全くなければ絵にかいたもちになる。お金のことで今大臣おっしゃいましたけれども、例えばアメリカは二〇〇五年にブッシュ大統領、まあブッシュ大統領私大嫌いですけれども、でもブッシュ大統領は七十一億ドルをこの新型インフルエンザ対策に要求して、これは議会は五十六億ドル、こういう規模でどんと、六、七千億円になるんですかね、当時のレートで言えば、こういうことでやっている。

 そういう意味でいえば、まさにやはりこれだけ国民の重大関心事にもなっているわけですし、もう本当に別枠で考えるぐらいの思い切った対策をこの分野については取って、法律だけじゃなくて実際の実効ある体制を取っていただきたいし、国が率先してこの感染症の病床を減らすなどということは金輪際絶対にやめていただきたい、それは改めて中止を求めます。

 以上で質問を終わります。

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