年金国会動かす(「しんぶん赤旗」6月8日)

「こんなやり方では、どんな中身であっても、国民の信頼する年金制度などできないことを、与党は知るべきであります」――年金改悪が強行された五日午前の参院本会議。怒りにふるえた小池さんの声が議場を圧しました。
 小池さん抜きには語れない年金国会でした。自民・公明の年金政策の“二枚看板”、「保険料は上限固定」と「給付は五割確保」を、鮮やかな論戦でひきはがしました。新聞や週刊誌でも「見えてきた年金実像」(「東京」)と、小池さんの論戦を材料にした記事が相次ぎました。確実に世論を動かした大活躍。
 小泉首相を相手に、年金問題で政府与党の「うそ」を追及する小池さん。年金法案撤回を求めて運動する人たちが傍聴席につめかけました。
 その中の一人、横浜市の清光寛さん(32)は医学生運動で小池さんの後輩です。国会傍聴は初めて。少し顔を紅潮させて感想を語ります。「国民の命とくらしを守るために命がけで質問している気持ちが伝わりました。政府案に反対する国民七割の怒りをぶつけてくれました。問題点を鋭く分析し、矛盾をついたうえで、対案を示しましたね」

●怒りこめて
 どの国会審議でも小池さんが質問に立つと、それまでの与党議員質問のなれあいモードから一転、緊張モードに変わります。役人たちの顔が引き締まり、坂口厚労大臣が終始、気色ばんだ表情になるのが印象的です。
 五月三十一日、参院決算委員会。小池さんは、政府案の厚生年金モデル世帯では給付額が一人あたり月八万円に、国民年金の満額支給は四万五千円にそれぞれ値打ちが下がることを指摘したのち、満身の怒りをこめた声が議場に響きわたりました。
 「これでどうやって生きていけというのか」
●総理に迫る
 小池さんは「不況に苦しむ人、医療・介護の負担に悩む人、政治の光が当たらないもとで懸命に生きる人たちの顔を思い浮かべて、歴代総理に悪政の転換を迫ってきた」といいます。
 医療改悪で自己負担が十倍前後にもなり命綱の在宅酸素療法をあきらめたお年寄りに心を痛め、制度見直しによる負担増が不安でメールを送ってきた難病患者に直接メールを打って励ましました。過労死で命を奪われた若者たちのことを国会で取り上げたときは、熱いものがこみあげてきて、しばし声を詰まらせながらの質問となりました。
 そして、アフガン空爆で手足を失った人びとを難民病院で自ら診察した、その顔を思い浮かべながら、「殺すことも殺されることも許さない。これが憲法九条をもつ日本の立場」と、自衛隊派兵反対を迫ってきました。
●政策まとめ
 政策委員長として、年金・くらしの問題から、イラク・外交問題まで党の政策をまとめあげる重責をになう小池さん。生存権を保障する立場から提唱する年金政策は、地域の年金改悪反対運動に歓迎されています。
 年金改悪反対山梨県連絡会代表の平澤欣吾さん(74)は「共産党提案の全額国庫負担による最低保障年金制度は私たちの要求と同じ。大同団結して運動したい」と語ります。
 「庶民を苦しめる国会の病気を引き続き治療してほしい」(東京・六十代女性)「小池さんの話を聞き、本気で政治を変えないと日本は大変な病気になると思った。共産党をアピールしなくては」(山梨の演説会参加者)と小池再選を願う声と行動が広がっています。


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