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2004年5月18日(火)159 通常国会

小泉首相、坂口厚労相 居直り 言い逃れ
これで国民に痛みおしつけか

年金法案 小池議員が追及

2004年5月19日(水)「しんぶん赤旗」より転載
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 保険料は上限で固定、給付は五割を保障――政府が国民に説明してきた年金改悪法案の「二枚看板」の「偽り」を十八日の参院厚生労働委員会で日本共産党の小池晃政策委員長が追撃。小泉純一郎首相、坂口力厚生労働相は居直りと言い逃れに終始しました。

保険料に上限なし
「物価・賃金上がれば上がる」

 小池氏 実際に払う保険料は、まったく固定されずに上がっていく。保険料の上限など存在しない。どうしてこれが固定方式だというのか。

 小泉純一郎首相 物価が上がれば上がっていく。現時点での額だということを理解いただきたい。

 政府の説明は、国民年金保険料は十三年連続で上がり続けるが、二〇一七年度以降は月一万六千九百円で「固定」される、だから「安心」というものでした。

 しかし、十二日の参院本会議で小池氏の追及にたいし、国民年金の保険料の名目額は一七年度には二万円を超え、二七年度には二万五千円を超えることを認めていたのです。

 いままで国民に一度も説明してこなかったのですから「理解いただきたい」ですむはずがありません。小池議員は「なぜいままで一言も言わなかったのか。これで国民に十分説明したといえるのか」と迫ります。

 坂口力厚生労働相は「賃金が上がっていけば、保険料が上がっていくのは当然のことであります」と開き直るだけ。賃金の上昇を保険料引き上げに反映させていく仕組みが法案に書かれているから“当然”、上げて何が悪いのかといわんばかりの態度がありあり――。

 小池氏は、自民党がパンフレットで「国民年金保険料は、一万六千九百円以上は絶対に引き上げませんと書いてある」と国民向けの宣伝でごまかしている事実を示して反論。「法案のでたらめさがはっきりした」とのべました。小泉首相は反論の言葉もありません。

給付5割下回る
「違うといわれれば事実」

 小池氏 「五割保障」という説明は、偽りだったではないか。

 首相 六十五歳時点では50%程度だが、八十歳すぎてまで六十五歳と同じような年金をもらったらおかしい。ある時点で一つのモデルを示さないと説明しにくいんです。違うといわれれば事実。

 さらに給付確保のウソ――。

 給付水準についても、政府は「どんなに下がっても現役世代の収入の五割を保障する」と説明していました。しかし、これは年金を受け取り始める六十五歳時点の話で、年齢がすすむにつれて下がり、すべての世代で「現役世代の五割」を切ることが明らかになりました。

 保険料「固定」のウソにつづいて“弁解調”の首相答弁。50%を割るのは「事実」と偽りを認めたうえで、モデルで説明するからしようがないという姿勢です。しかし国民にはまったく知らされていません。

 小池議員は「長生きしたら年金は少なくてもよいというのは暴論だ。しかも法律の要綱にすら書いていない。こんな大事なことを一度も説明しないで、参院の審議が始まって初めて説明した」と厳しく批判しました。

 窮した首相に代わって出てきた坂口氏は、「現役時代の年金額というのは下がっていかない」と苦し紛れの答弁を始めました。

 小池氏は保険料は「これ以上上がりません」、給付は「50%以上を確保」と宣伝した公明新聞の図を示し、「安心にハートのマークまでつけているではないか」と言い逃れを許しません。「こういう説明をしながら、参院に来てから『下がるのは当然だ』という説明をして、国民が納得すると思うのか」、「こういう大事なことをまともに審議もしないで、すり抜けようとすることが許されるのか」とたたみかける小池氏。

 小泉首相は「議論はよくしてきたと記憶している」「ね、ありますよ衆議院も」と坂口厚労相に助け舟を求めるなどしどろもどろの答弁になりました。

 小池氏は、坂口厚労相が法案採決後の七日の衆院厚労委員会で給付50%問題を質問されて「新聞を拝見して初めて知った」と答弁していることを指摘。国民にうそをついてまで「国民に限りない痛みを押しつけるのは許されない」として、年金改悪法案の撤回を求めました。

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