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「即時原発ゼロ」の実現を 日本共産党の提言

日米安保条約をなくしたらどういう展望が開かれるか:全国革新懇総会 志位委員長の記念講演

改憲派の三つの矛盾と憲法9条の生命力:5・3憲法集会 志位委員長のスピーチ


小池あきらチャンネル


「赤旗」6月21日付

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(写真)質問する小池晃議員=19日、参院厚労委

 厚生労働省は19日の参院厚生労働委員会で、何時間働いても一定額の残業代しか払われない「固定残業代制度」について、ハローワークに提出される求人票で誤った記載が多数あったとして、速やかな実態調査と是正指導を行うよう全国の労働局に事務連絡で求めたことを明らかにしました。日本共産党の小池晃議員の質問に答えたものです。

 事務連絡は、小池氏が札幌の自動車会社のケースを取り上げた質問の後、4月14日付で出されました。求人票1000件を調べたところ、固定残業代が基本給に含まれていたり、固定分を超えた場合は追加支給されることが書かれていないなど不適切な記載が145もの事業所でありました。

 事務連絡で同省は、募集中の求人票を調査し是正指導するとともに、これから求人票を受け付ける際、固定残業代であることや、超過分は追加支給されることなどを明記させるよう求めました。

 小池氏の質問に中野雅之労働基準局長は、固定残業代制による未払い賃金は推計10億円、対象労働者は1万人(2012年)にのぼることを初めて明らかにしました。

 小池氏は、2001年に同省が出したサービス残業根絶通達のなかで、固定残業代がサービス残業の要因になっていないか確認するとしていたことを指摘。「違反事例について調査・分析し、必要な対策をとるべきだ」と求めました。

「赤旗」6月20日付
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(写真)質問する小池晃議員=19日、参院厚労委

 日本共産党の小池晃議員は19日の参院厚生労働委員会で、安倍内閣がねらう「残業代ゼロ」(労働時間規制の撤廃)制度に関して、大企業ほど長時間労働がまかり通っており、規制強化こそ行うべきだと追及しました。

 小池氏は、残業代ゼロ制度を求めている経団連の榊原定征会長の出身企業の東レでは、1カ月160時間、年間1600時間という過労死基準をはるかに上回る特別条項付きの残業協定を結んでいることを告発。「こんな働かせ方を強いている企業や財界のトップに"時間規制を外せ"などという資格はない」と強調しました。

 小池氏の質問に中野雅之労働基準局長は、時間規制の意義について「労働者の心身の健康とワークライフバランス(仕事と生活の調和)を確保するため」と答弁しました。

 小池氏は、残業代ゼロ制度の対象を年収1000万円以上とすることについて、「年収がいくらであろうと健康やワークライフバランスは大事だ。年収とどういう関係があるのか」と追及。田村厚労相は「成果が過大にならないような交渉力がある」と苦しい説明を行いました。

 小池氏は「説明になっていない。高収入でも過労死が増えている。必要なのは労働時間管理だ」と強調。日本共産党が提出しているブラック企業規制法案で掲げている、サービス残業に対する罰則強化や次の仕事までのインターバル(勤務間)規制などルール強化こそ必要だとのべました。

「赤旗」6月20日付
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(写真)小池晃議員(手前左)に答弁する高橋ちづ子衆院議員=19日、参院厚労委

 過労死のない社会をめざす「過労死等防止対策推進法案」が19日の参院厚生労働委員会で、全会一致で可決されました。日本共産党を含む野党6会派が共同提出した過労死等防止基本法案や、法制定を求める遺族らの意見を踏まえ、衆院委員長提案としてまとめられたものです。

 この日の委員会では全国過労死を考える家族の会の寺西笑子代表世話人が意見陳述しました。

 採決に先立つ質疑で日本共産党の小池晃議員は「家族や友人を亡くした方がたの切実な思いが詰まっている」と強調し、法案の特徴を尋ねました。

 発議者である日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は「過労死を初めて法律上規定し、過労死はあってはならないという認識を共有し、国が必要な対策を行うと明記したことが最も重要な成果だ」と強調しました。また、国による調査研究が法案の特徴だと指摘。無理なノルマを押し付けたり人格を傷つける「パワーハラスメント」が精神疾患や過労自殺の大きな要因となっているなど、過労死の現状・背景と国の施策の関連を検証することによって、「具体的な施策に結び付けるよう国会としても力を尽くす」と述べました。

「赤旗」6月19日付

 日本共産党の小池晃議員が18日の参院本会議で行った医療・介護総合法案に対する反対討論(要旨)は次の通りです。


 第一は、介護保険利用料2割負担の根拠が完全に崩壊したにもかかわらず、これを撤回しないことです。

 政府は、年金収入280万円の世帯では、平均的な消費支出をしても年間60万円が余るので2割負担は可能だということを唯一の論拠にしていました。参院の質疑でその説明は崩壊し、60万円余るという説明は撤回され、大臣は「反省している」と述べました。このような法案をこのまま採決にかけるなど国会の自殺行為というべきであり、撤回すべきです。

 第二に、要支援者への訪問・通所介護を保険給付から外し、市町村の地域支援事業に置きかえることが、受給権のはく奪にほかならないからです。

 地域支援事業に移行した場合の専門的サービスは「多くとも現状維持」、2025年度に5割程度になるという試算が示されました。新たに要支援と認定された人には、ボランティアなどのサービスしか提供されなくなる恐れがあります。

 要支援者への給付費の伸び率5・6%が3・7%に抑制され、2035年度での給付抑制は2600億円にのぼります。サービス単価や人件費の切り下げ、利用者の負担増につながり、介護サービスを量質ともに低下させることは明白です。

 第三に、特別養護老人ホームへの入所を要介護3以上に限定することに、何の道理もないからです。

 52万人の特養待機者のうち17万8千人は「要介護1、2」です。こうした方々は今でも入所待ちの行列に並んでも後回しにされていますが、今後は行列に並ぶことすら許されなくなります。多数の方々の入所の権利を奪いながら、それに代わる施設計画は示されていません。「介護難民化」「老人漂流社会」はいっそう深刻にならざるをえません。どの問題をとっても制度の根幹を揺るがす歴史的大改悪であると断じざるをえません。

 第四は、上からの強権的な医療計画の押し付けで、国民の医療を受ける権利が侵害されるからです。

 都道府県主導で病床の再編・削減を推進する仕組みがつくられ、病院が従わない場合、医療機関名の公表、各種補助金や融資対象からの除外など制裁措置をとります。国民皆保険制度を支えてきたのは、自由開業医制度とフリーアクセスの原則のもとでの、質の高い開業医と民間病院、公的病院の献身的な努力と自発的な連携です。強権的なベッド規制は、国民皆保険制度の根幹を揺るがすもので容認できません。

 政府が19本もの法案を一括して提出したことは、国会の審議権を奪うものであり、審議は全く不十分だと言わざるをえません。国民に対する立法府としての責任を果たすことができず、本会議採決など言語道断です。

 経済財政諮問会議で検討されている「骨太の方針2014」では、法人税減税に合わせて社会保障の自然増抑制がうたわれています。小泉政権時代の社会保障抑制路線が完全復活しつつあります。

 「社会保障のため」と言って消費税増税したのに社会保障の拡充には回さず、社会保障の拡充を求めると「財源不足」を口実に拒否し、法人税減税に走りだし、その財源は社会保障の削減で賄う。これほど身勝手で無責任な政治が許されるはずがありません。

 医療崩壊、介護難民という事態がいっそう大規模に進行するでしょう。しかし、この道はかつて国民から厳しい批判を浴び、自民党政権の崩壊をもたらした道です。国民の厳しい審判が下されることは間違いなく、こんな政治に未来はありません。日本共産党は、自民党政治にかわる新しい政治、憲法25条の生存権保障を全面的に実現する改革の実現のために奮闘する決意を表明するものです。

「赤旗」6月19日付

 社会保障を大変質させる医療・介護総合法が18日の参院本会議で自民・公明両党の賛成で可決を強行、成立しました。日本共産党、民主、みんな、維新、結い、社民、生活の各党が反対しました。

 (反対討論)


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(写真)反対討論する小池晃議員=18日、参院本会議

 反対討論で日本共産党の小池晃議員は、介護保険利用料2割負担の根拠が完全に崩れて田村憲久厚労相が撤回したことをあげ、こんな法案を採決にかけることなど許されないと述べました。

 要支援者への訪問・通所介護を保険給付から外して市町村の事業に置き換えることは「サービスを量質ともに低下させ」、さらに特別養護老人ホーム入所を要介護3以上にして多数の人から入所の権利を奪いながら、それに代わる施設計画もなく、「あらゆる面で制度の根幹をゆるがす歴史的な大改悪だ」と批判しました。

 小池氏は、都道府県主導で強制的に病床を削減する仕組みについても、「国民皆保険の根幹を揺るがす」と述べました。

 安倍政権で検討されている「骨太の方針2014」で小泉政権時代の社会保障抑制路線が完全復活しつつあると小池氏はのべ、"社会保障のため"といって消費税を増税したのに社会保障拡充に回さず、法人税減税に走りだして、その財源を社会保障の削減で賄おうとしていると指摘し、「これほど身勝手で無責任な政治は許されない」と批判。医療崩壊、介護難民の事態がいっそう進行するが、「この道はかつて国民から厳しい批判を浴び、自民党政権の崩壊をもたらした道だ」と強調し、こうした政治に未来はないと述べました。

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「赤旗」6月18日付
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(写真)質問する小池晃議員=17日、参院厚労委

 自民・公明両党は17日の参院厚生労働委員会で医療・介護総合法案の採決を強行し、賛成多数で可決しました。多数の傍聴者が見守る中、日本共産党の小池晃議員は反対討論に立ち、「介護保険制度の根幹を揺るがす歴史的大改悪だ」と批判しました。民主、維新、みんな、社民の各党も反対しました。

 小池氏は、介護保険利用料引き上げ(1割から2割へ)の根拠が完全に崩壊したにもかかわらず、「このまま採決にかけるのは国会の自殺行為だ」と強調しました。

 要支援者への訪問・通所介護を保険給付から外して市町村の事業に移すのは「受給権のはく奪」であり、「サービスの質も量も低下する」と述べました。

 要介護1~2の人を特別養護老人ホーム入所の対象外とすることに道理はなく、「『介護難民化』を深刻にする」と指摘しました。強権的に病床を削減する仕組みの導入についても、「医療を受ける国民の権利が侵害される」と批判しました。

 採決に先立つ質疑で小池氏は、経済財政諮問会議が法人税減税と同時に社会保障の自然増抑制も含めた「効率化」を打ち出したことにふれ、「社会保障のためといって消費税を増税したのに、法人税減税の財源を社会保障削減でまかなうなどという身勝手は許されない」と告発。安倍晋三首相が「法人税減税の財源として社会保障を削減する考えはない」と弁解したのに対し、小池氏は「国民からみればそうなっている。社会保障の大削減路線にかじを切る今回の法案は断じて認められない」と強調しました。

「赤旗」6月17日付
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(写真)公述人に質問する小池晃議員(右)=16日、参院厚労委

 16日の参院厚生労働委員会で医療・介護総合法案に関する公聴会が行われ、要支援者への訪問介護と通所介護を市町村の事業に移してボランティアに委ねることなどに反対意見が続出しました。

 全日本民主医療機関連合会の山田智副会長は「(要支援者の)日常生活ができなくなり介護度が上がる」「認知症の人の感情が不安定になる」などの危険性を強調。「市町村事業への移行は断じて行うべきではない」と述べました。病床の大幅削減についても、高齢者の傷病で救急車の出動が増えていると指摘し、「急性期病床を減らさず、必要な医療を受けられる体制を整えるべきだ」と主張しました。

 連合の古賀伸明会長は「今回の介護保険法『改正』には反対だ」と表明し、「サービスの地域間格差が拡大し、要支援者の切り捨てにつながりかねない」と指摘。「19本の法案を束ねた当法案の審議は拙速だ。このように不十分な審議で見切り発車となれば将来に禍根を残す」と批判しました。

 日本ホームヘルパー協会の因利恵会長は「利用者の自宅に行き、1人で対応するヘルパーの仕事は難しい。ボランティアが育ったのをみたことはない。高齢者の社会的関わりが低下する時期から専門性あるヘルパーが関わることが重度化を予防する」と強調しました。

 日本共産党の小池晃議員は、特養ホームの入所制限(原則要介護3以上)をどう考えるかと質問。山田氏は「要介護1~2の待機者、約17万人を無視すべきではない。(施設の)基盤整備を行うべきだ」と答えました。

 小池氏はまた、介護保険料が保険給付でなく市町村の事業に回される点について「現役労働者の理解を得られるか」と質問しました。古賀氏は「保険料の納付に対し、給付が担保されてはじめて保険制度といえる。保険料が新しい地域支援事業に行くのは、社会保険制度の性格を逸脱する」と応じました。

「赤旗」6月14日付

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(写真)質問する小池晃議員=13日、参院厚労委

 日本共産党の小池晃議員は13日の参院厚生労働委員会で、特養ホームの入所を原則「要介護3」以上に限定する医療・介護総合法案は「介護難民」を放置し深刻化するものだと批判しました。

 特養待機者の枠から排除される「要介護1~2」の人を救済する施設整備計画はあるのかと小池氏が追及したのに対し、原勝則老健局長は「市町村で計画をつくる」と答弁。小池氏は「国が外しておいて市町村にやれというのは無責任だ。待機者が52万人に上る深刻な現状に手を打たず、見かけだけ待機者を減らそうというものだ」と批判しました。

 小池氏が「特養待機者が増える根源には低所得高齢者の増大がある」と指摘すると、田村憲久厚労相は「高齢者の所得が少なく、家族形態も変わっている」と認めました。

 小池氏は、厚労省が推進する有料老人ホームとサービス付き高齢者住宅の平均利用料は、介護費抜きで月約13万~15万円に上ると指摘。「低年金者には手が届かない。特養ホームの抜本的増設にかじを切るべきだ」と主張しました。

 田村厚労相は「必要な施設はつくらなければいけないが、都会は土地が高い」と弁明。小池氏は「自然現象のようにいうが、国の責任だ」と批判しました。国の補助制度の後退により、特養への補助単価(東京都・定員1人当たり)は15年間で939万円から500万円に激減したと指摘。整備費本体への国庫補助復活▽用地取得への支援▽国有地の無償貸与や賃料引き下げ―などの具体策を提起しました。

「赤旗」6月13日付

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(写真)質問する小池晃議員=12日、参院厚労委

 日本共産党の小池晃議員は12日の参院厚生労働委員会で医療・介護総合法案について、「要支援」と認定された高齢者への支援を切り捨てるものだということが、厚生労働省の新資料で明瞭になったと批判しました。

 同省は新資料(11日提示)で、要支援者が利用するヘルパーなど専門職によるサービス量は「多くとも現状維持であり、基本的には減っていく」と明記、2025年度には「5割程度」に激減すると試算していました。

 小池氏は「新たにサービスを受ける場合には専門的サービスを受けさせず、ボランティアなどに委ねるということだ」と追及。田村憲久厚労相は「将来どうなるかは私たちにもわからない」と無責任な答弁しかできませんでした。

 小池氏は、法案先取りのモデル事業を実施した自治体(東京都荒川区)では、心身の状態が改善していないのに本人の意向に反して介護サービスを打ち切られる事態が起きていると指摘し、「(介護保険からの)強制退学だ」と告発。「モデル事業で状態が改善したというエビデンス(証拠)はない」と迫ると、原勝則老健局長は「すべてのケースを確認しているわけではない」と述べ、否定できませんでした。

 厚労相は「状態を改善し、悪化を緩やかにするのが法案の目的。結果として専門的サービスが減っていく方がいい」と弁明。小池氏は「状態改善というエビデンスはないのに、専門的サービスを減らす意図は明瞭だ。(サービス減で)状態が悪化し介護の費用が増すことになる」と批判しました。他党議員らから「そうだ、そうだ」の声があがりました。

「赤旗」6月11日付

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(写真)質問する小池晃議員=10日、参院厚労委

 田村憲久厚生労働相は10日、医療・介護総合法案を審議中の参院厚労委員会で日本共産党の小池晃議員の追及を受け、介護保険の利用料引き上げ(1割から2割へ)の論拠を全面撤回しました。厚労省は年金収入359万円(可処分所得307万円)の夫婦をモデル世帯とし、支出を引いても「手元に60万円残る」から負担可能だと説明していました。

 田村氏は、モデル世帯の支出額を決める根拠にした、家計調査の「年間収入250万~349万円」の階層について、「実態からいえば350万円以上(の階層)が(モデル世帯に)近い」と答え、従来の説明を撤回。「60万円残る」という論拠の撤回(5日)と併せて、負担増の論拠がすべて崩れ去りました。

 小池氏は「年間収入350万円以上の階層の消費支出は342万円だ。モデル世帯は60万円余っているどころか、35万円足りない。貯金を取り崩しているのが実態だ。黙っていても2割負担できるのではなく、支出を急激に削らなければいけないということだ」と指摘しました。

 田村氏は「反省している」と答え、2割負担については「消費支出342万円は充実した支出だ。何とかご理解いただきたい」としか言えませんでした。

 同日の参考人質疑では「認知症の人と家族の会」の勝田登志子副代表理事が、「手元に60万円残る」との資料の誤りが明らかになったことについて、社会保障審議会介護保険部会の委員として「驚きと怒りを覚える」と発言。「審議会で真摯(しんし)に議論していた資料が間違っていたので撤回するというなら、審議会に差し戻すべきです」と述べました。

「赤旗」6月16日付

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(写真)参考人に質問する小池晃議員=10日、参院厚労委

 10日の参院厚生労働委員会で医療・介護総合法案の参考人質疑が行われ、要支援者へのサービスを介護保険給付から外すことに異論や懸念が相次ぎました。

 「認知症の人と家族の会」の勝田登志子副代表理事は「認知症の人にはボランティアでは対応できない。重度化させないため初期にこそ専門的なケアが必要だ」と述べ、要支援者への保険サービスを維持するよう求めました。特養ホーム入所を原則要介護3以上に限定することについても「介護保険は強制加入の制度であり、サービスは国が責任をもって用意すべきだ」と批判しました。

 日本介護福祉士会の石橋真二会長は、「要支援」と認定された高齢者への生活援助サービスに専門職だけでなくボランティアや民間企業などの「多様な主体」が加わることになれば、「質の格差が利用者の不利益につながる」と発言。「本来サービスは維持すべきだ」と強調しました。

 日本共産党の小池晃議員が「要支援2と要介護1の区別は微妙であり、ここで保険給付の対象かどうか線引きするのは無理ではないか」と問うと、勝田氏は「認知症があっても要介護と認定されない人がいる。認知症は専門的ケアを受けられないと一気に悪くなる。その人に合ったサービスをしっかり提供すべきだ」と応じました。

「赤旗」6月23日付

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(写真)質問する小池晃議員=10日、参院厚労委

 新設される医療事故調査制度の参考人質疑が10日の参院厚生労働委員会で行われました。日本共産党の小池晃議員が質問しました。医療機関が事故調査結果を遺族に説明し、第三者調査機関に報告する制度で、遺族などから依頼があれば調査報告を行うことも盛り込まれています。

 5歳の息子を医療事故で亡くした豊田郁子さん(患者の視点で医療安全を考える連絡協議会事務局長)は、原因究明を求めてきた歩みを振り返り、再発防止こそ遺族の願いだと強調。調査メンバーに医療事故を経験した家族を参加させることなどを要望しました。

 山本和彦・一橋大学大学院教授は、原因究明や再発防止を目的とする制度が求められると強調。後信・日本医療機能評価機構理事は、国の補助事業として行っている産科医療補償制度の事故原因分析について説明し、再発防止に結びつけていると述べました。

 小池議員は日本共産党として事故調査制度が必要だと主張してきたことに言及しつつ、遺族のたたかいが切り開いてきたものだと述べました。

 豊田さんは「ここまでたどりついて大変ありがたい。形だけの制度にならないようにしてほしい」と話しました。

「赤旗」6月6日付

参議院インターネット中継

 田村憲久厚労相は5日の参院厚生労働委員会で、医療・介護総合法案に盛り込まれた介護保険サービスの利用料引き上げ(1割から2割へ)の論拠について、"負担増の対象者は年60万円の余裕がある"という核心的部分を「撤回する」と表明しました。日本共産党の小池晃議員の追及を受け、論拠が完全に崩壊したものです。


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(写真)質問する小池晃議員=5日、参院厚労委

 小池氏は「2割負担の論拠を撤回するということは、社会保障審議会での議論も国会での議論もすべて振り出しに戻る。データのねつ造だといわれても仕方ない重大な問題だ。法案は撤回するのが筋だ」と強調しました。

 厚労省は、夫婦で年金収入359万円のモデル世帯は"支出より所得が60万円多いから負担できる"と説明していました。しかし3日の質問で小池氏がデータのごまかしだと追及。厚労相は「今日のところは許していただきたい」としか答えられませんでした。

 この日の委員会で、原勝則老健局長は新たな資料を示し、消費支出を減らして「やりくりしていただければ」60万円の余裕が生まれるので負担できると釈明しました。

 小池氏は「これまでの説明と全く違う。『やりくりすれば』などとはどこでもいっていない。最初の説明が間違っていたということだ」と批判しました。審議が中断し、与野党の理事が田村氏らを囲んで協議した後、田村氏は「60万円余裕があるような見え方になってしまったが、この60万円は撤回する」と答弁しました。

 小池氏はさらに、厚労省が新資料で"平均的な年金受給世帯の消費水準までやりくりすれば60万円残る"としたのも、過少な消費水準のデータを使ったごまかしだと追及しました。厚労省側は答弁できず、再び審議がストップ。後日、再答弁することになり、ウソにウソを重ねる姿が浮かび上がりました。

解説

介護保険 2割負担改悪案の説明撤回

「余裕なし」明確に

 介護保険の利用料を2割に引き上げても「負担に耐え得る」と説明してきた厚生労働省が5日、日本共産党の小池晃参院議員の追及に対し、これまでの説明の誤りを認めて撤回しました。社会保障審議会や国会で繰り返し説明してきた2割負担の論拠が完全に崩れ去れる重大事態です。

 厚労省は、負担増の対象となる年金収入359万円の高齢夫婦について、可処分所得(収入から税・保険料を控除)から消費支出を引くと年に「約60万円が手元に残る」から「負担に耐え得る」(2013年9月25日、社会保障審議会介護保険部会)と説明してきました。

 このモデル世帯(年金280万円の夫と国民年金79万円の妻)の可処分所得は年307万円。これから「収入250万~349万円の階層の平均消費支出247万円」を引くと60万円が残るから負担増に耐えられるとしていたのです。

 ところが小池氏の追及で、「消費支出247万円」の階層の平均可処分所得は197万円にすぎず、負担増モデル世帯の可処分所得(307万円)より110万円も低いことが判明しました。110万円も可処分所得が低ければ消費支出が少なくなるのは当然です。60万円が残る根拠にはなりません。

 同省は5日の委員会で、「やりくりしていただければ」60万円が残るという詭弁(きべん)しか示せませんでした。これは、可処分所得が110万円も低い層に合わせて生活水準を落とすよう迫るもので、"2割負担の余裕がある"という主張とは完全に食い違っています。

 法案の論拠が破綻した以上、このまま法案を通すなど許されず、廃案にする以外にありません。

 (杉本恒如)

「赤旗」6月12日付

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(写真)質問する小池晃議員=5日、参院厚労委

 日本共産党の小池晃議員は5日の参院厚生労働委員会で、要支援者へのサービスを介護保険給付から外すのは無理な線引きだと強調し、医療・介護総合法案の撤回を迫りました。

 要介護認定は地域差が大きく、特に要支援2と要介護1の区別は微妙で、基準となる認知症の重さも判断が分かれるのが実情です。

 小池氏は「ある地域で要介護になる人が別の地域では要支援になる。認定のたびに要支援と要介護を行き来する人もいる。こんな微妙な線引きで保険給付から外すのは大問題だ」と批判しました。

 要支援者向け訪問・通所介護を市町村事業に移し給付費を削減する問題で、小池氏が2035年度で2600億円もの削減になると指摘すると、原勝則老健局長は認めました。

 要支援者向けサービス事業費に市町村ごとに設けられた上限を超えた際に国庫補助が出るのかと質問すると、原氏は「基本的に上限の範囲でやってもらう」と答弁。小池氏は「市町村はサービス単価を下げるかサービス利用を減らすか、利用料を上げるしかなくなる」と批判しました。

 小池氏が「予算が足りなくなればサービス縮小や打ち切りも可能になる」と迫ると、原氏は「事情を聞いて判断する」と答えるにとどまりました。小池氏は「補正予算を組んででもサービスを保障する義務がある保険給付とは全く違う。要支援者が保険上の権利者として扱われず、権利保障の財源的裏づけもなくなる。歴史的大改悪だ」と強調しました。

「赤旗」6月4日付

 3日の参院厚生労働委員会で、厚労省の法案趣旨説明文書や条文に重大な誤りが相次いでいる問題について、村木厚子事務次官に対する参考人質疑が行われました。村木氏は労働者派遣法案の付則に盛り込まれた罰則規定の誤りについて、日本共産党の小池晃議員の質問に対し、「4月上旬、一般人の匿名メールでわかった」と初めて明らかにし、ずさんな実態が改めて浮き彫りになりました。

 小池氏は「労働者派遣法の原則を根底からひっくり返す重大法案なのに、外部から指摘がなければ誤った法律が成立する危険があった。きわめて重大な問題だ」と指摘。正誤表の配布で済ますことなど許されないと強調し、「法案を撤回して総括し、新たな対策を示さなければ審議できない」と述べました。

 村木氏は「責任の重さと影響の大きさを認識している」、田村憲久厚労相は「理解を得られるよう説明とおわびをしながら努力する」と答弁。小池氏は「おわびや説明では済まない。撤回するしかない」と批判しました。

 医療介護総合法案の趣旨説明文書が誤っていたことについて小池氏は「きちんと国会で審議する姿勢があるのかという問題だ。衆院を通過しているという姿勢が現れたのではないか」と指摘。「徹底的に審議を行い、きちんと情報を出し、質問に対して正面から誠実に答弁するよう全省を指導すべきだ」と強調しました。

 村木氏は「国会でしっかり審議していただけるよう、しっかり情報を出し誠実に対応したい」と答えました。

「赤旗」6月4日付

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(写真)質問する小池晃議員=3日、参院厚労委

 医療・介護総合法案で介護保険サービス利用料を2割(現在1割)に引き上げる「年金収入280万円以上」の人について、"お金が余っていて負担能力がある"という厚生労働省の説明の根拠データが虚偽だったことが3日、わかりました。日本共産党の小池晃議員が参院厚生労働委員会で明らかにしたもの。田村憲久厚労相らは答弁できず、委員会審議は一時中断。負担増の論拠の破たんが浮き彫りになり、石井みどり委員長は「後刻、理事会で協議する」と述べました。

 厚生労働省が示してきた負担増モデル世帯は夫(年金280万円)と妻(基礎年金79万円)の可処分所得が年307万円のケースです。これと、収入250万~349万円の世帯の平均消費支出247万円を比較。可処分所得から消費支出を引くと60万円余り、この差額によって利用料2割を負担できるというのが厚労省の説明でした。

 しかし政府の家計調査によると、「収入250~349万円」の世帯は平均可処分所得が年197万円しかなく、預貯金を取り崩すなどして生活しているのが実態です。

 小池氏は「平均可処分所得が200万円にも満たない世帯の消費支出を、300万円以上の可処分所得と比べれば、お金が余るのは当たり前だ」と指摘。「2割負担を合理化するための恣意(しい)的な資料だ。可処分所得307万円の世帯で、毎月お金が余って年60万円資産が増えるという想定は現実に合わない」と批判しました。

 田村氏らは答弁に立てず、与野党の理事に「説明できるのか」と詰め寄られる事態に。委員長が速記を止めて協議したものの、田村氏は「根拠も含めて答えをつくるので、今日のところは許していただきたい」としか答えられませんでした。

 小池氏は「2割負担が可能な根拠として説明してきたデータが間違っていることは明らかだ。2割負担の根拠は崩れている」と強調しました。

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「赤旗」6月3日付

 医療・介護総合法案が2日の参院本会議で審議入りし、質問に立った日本共産党の小池晃議員は「多くの国民を医療・介護サービスから排除することになる。社会保障に対する国の責任を投げ捨てるものだ」と批判しました。安倍晋三首相は社会保障改革について「自立自助が第一」と述べ、国の責任を後退させる姿勢を示しました。

 要支援者への訪問・通所介護を保険給付から外すことについて、小池氏は、210の地方議会が意見書で「市町村に受け皿はなく、地域格差が生じる」と異議を唱えていることにふれ撤回を要求。52万人の高齢者が特養老人ホームに入れずに待機、行き場を失う事態があるにもかかわらず同法案が特養入所を原則要介護3以上に限定するため「今度は大量の高齢者が待機者にもなれず放置される」と批判。「特養の抜本的増設にかじを切るべきだ」と主張しました。

 さらに小池氏は、介護利用料の2割負担など大幅な負担増について「利用を抑制させて重症化をもたらし、さらなる介護保険財政の悪化を招く」と指摘。田村憲久厚生労働相は「要支援から自立する高齢者を増やし、費用の効率化を図りたい」とサービス取り上げを正当化しました。

 法案には、都道府県主導で病床の再編・削減を推進する仕組みももりこまれています。小池氏は、厚労省が都道府県の計画に従わない病院への制裁措置までとろうとしていることをあげ、「医療機関を選択する国民の権利を奪うことになる。根本原則であるフリーアクセスへの重大な挑戦だ」と述べました。

「赤旗」5月31日付

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(写真)質問する小池晃議員=29日、参院厚労委

 日本共産党の小池晃議員は29日の参院厚労委員会で、政府の産業競争力会議で議論されている労働時間の規制を撤廃する制度の導入について、「『残業代ゼロ』『過労死促進』につながる」と批判し、撤回を求めました。

 小池氏は、同会議メンバーの竹中平蔵慶応大学教授が"小さく生んで大きく育てよう"と制度設計の狙いを語っていることも紹介し、「厚労省が財界の圧力に屈して、労働法制の大原則である労働時間規制を取り払う提案を行うなど許されない」と批判しました。

 また、産業競争力会議には労働者代表がおらず、労働政策の立案は公労使の3者構成で行うという国際的に確立されたルールにも反すると指摘しました。

 田村厚労相は「(産業競争力会議で)議論が煮詰まってくれば、(労働者代表も入る)労働政策審議会で議論をしっかりしていただく」と答えました。

 小池氏は「産業競争力会議で議論を煮詰めて方向性を決めるのなら、労制審の議論が形骸化しかねない。労働者を守るという厚労省の存在意義が問われる」と述べ、提案を撤回するよう重ねて求めました。

「赤旗」6月17日付

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(写真)質問する小池晃議員=5月29日、参院厚労委

 小池晃議員は5月29日の参院厚生労働委員会で、年金記録のうちいまだ不明なのが2100万件、そのうち加入期間が「1年以上」が700万件以上あることをあげ、「年金額、受給資格にも少なくない影響を与える。各年金事務所に専門体制をつくり、持ち主を探し出すべきだ」と主張しました。

 田村憲久厚労相は「われわれもあらゆる可能性に対応しながら、一件でも多くの記録解明に努力を続ける」と答えました。

 小池氏は、年金記録の再裁定の処理にかかる時間が延び、未処理件数が昨年から今年にかけて4倍以上に増えたと指摘。法令・実務に精通した人材をそろえる必要があるのに、正・准職員の体制は維持したまま特定業務契約社員の増加だけで対応したことに原因があるとして、「緊急に体制強化をはかるべきだ」と主張しました。田村厚労相は「必要に応じて再雇用職員も含めて対応していく」と答えました。

 小池氏は、日本年金機構が発足時に分限免職(解雇)をして正規職員を減らした問題点も指摘。経験豊富な旧社保庁職員の力も借り、「ベテラン職員の雇い止めをやめて、無期雇用の正規職員として力を発揮してもらうべきだ」と提案しました。田村厚労相は「有能な人材は正規雇用化を含めて対応する」と答えました。

「赤旗」5月22日付

参議院インターネット中継

 日本共産党の小池晃議員は20日の参院厚生労働委員会で、難病対策の新法案について質問し、新たに負担が生じる患者に対して無料化を継続した場合にかかる費用は数十億円にすぎないと明らかにしたうえで、「低所得者の医療費自己負担や、患者が生きるために不可欠な装置は無料化を堅持すべきだ」と求めました。


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(写真)質問する小池晃議員=20日、参院厚労委

 小池氏は、新制度による医療費助成の対象拡大を歓迎する一方で、「呼吸の有料化」ともいえる負担増の問題があると指摘。筋萎縮性側索硬化症(ALS)や筋ジストロフィーなどの神経系難病で人工呼吸器を使う重症者に対し、「気管切開」で月1000円、「鼻マスク」では低所得者世帯にも月2500~5000円を自己負担させることに対して、「息をするだけでお金をとるのか」「なぜ鼻マスクを差別するのか」と批判があがっていると紹介しました。

 厚労省の佐藤敏信健康局長は、気管切開で人工呼吸器を装着する人などの医療費自己負担の無料化継続にかかる費用は約1・2億円だと説明。小池氏は、低所得の難病患者の医療や、難病の子どもの入院時の食費などの無料化を継続しても計約68億円だと確認し、財政的にもこれらの有料化をやめることは可能だと示しました。

 政府は、他制度との公平性を理由に無料を認めない姿勢。小池氏は「負担設定のモデルになった障害者の自立支援医療について、政府は違憲訴訟団との和解で無料化を目指すと合意している」と指摘しました。公平性といって弱い立場の人にしわ寄せする政治でいいのかと訴えました。

 田村憲久厚労相は「私も常にそこは悩み、自分の力のなさを感じる」とした上で、すべての困った人を助けるのは財政的に難しいとしました。

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