NHK日曜討論小池政策委員長
消費税増税論を批判
大企業優遇税制にメスを


2010年3月8日(月)「しんぶん赤旗」より転載

 日本共産党の小池晃政策委員長は7日、NHK番組「日曜討論」に出席し、2010年度予算案や財源・消費税問題などについて政府・与野党代表と討論しました。このなかで財源をめぐって消費税増税が議論になり、小池氏は大企業・資産家優遇税制にメスを入れるべきだと批判しました。(詳報)

 菅直人財務相は、税制改革について議論する場を整備したとのべ、「自由な議論をしてもらうために消費税についても専門家に(議論を)お願いしている」と話しました。

 自民党の与謝野馨経済政策調査会長は「(消費税増税の)責任を与野党が分担しないと重たすぎて持ち上がらない」と増税を後押しする姿勢を強調。公明党の斉藤鉄夫政調会長も「税制の抜本改革は政権が代わっても変えてはいけない」、社民党の近藤正道政審会長代理も「引き上げ絶対ダメという立場ではない。タイミングだ」とのべました。

 これに対して小池氏は「年金財源というが、無年金、低年金の人に一番つらい税金になる。貧困と格差が問題になっているときに消費税の増税は絶対にだめだ」と強調しました。

 「軍事費は自民党政権時代より増えた。政党助成金だって聖域になっている。こういうところにメスを入れなければいけない」と指摘した上で、「財政に一番の大穴をあけたのは大企業・大資産家減税をやってきたからだ」と強調。来年の税収が消費税のなかった1985年の水準に戻ってしまったことをあげ、「法人税収が半分になってしまったからだ。この大穴をふさぐことを真剣にやるべきだ。それをしないで消費税の増税だという議論は間違いだ」とのべました。

 また、予算案をめぐって菅氏が「財政出動が必要だ」とのべたのに対し、各党が「財源をみつけるべきだ」(与謝野氏)「マニフェストを撤回すべきだ」(斉藤氏)と発言。

 小池氏は、「国民の暮らしを守るために財政出動はやるべきだ」とした上で、すべて現金給付するのではなく知恵を発揮すべきだと強調。「保育所を建設すれば雇用も増え、建設の仕事も増える。税金を2倍3倍生かすことに政治の知恵を出さないといけない」と強調しました。