日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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「要支援」切り捨て明白 参院厚労委 小池氏、新資料批判

2014年06月12日

「赤旗」6月13日付
 

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(写真)質問する小池晃
議員=12日、参院厚労委

 日本共産党の小池晃議員は12日の参院厚生労働委員会で医療・介護総合法案について、「要支援」と認定された高齢者への支援を切り捨てるものだということが、厚生労働省の新資料で明瞭になったと批判しました。

 同省は新資料(11日提示)で、要支援者が利用するヘルパーなど専門職によるサービス量は「多くとも現状維持であり、基本的には減っていく」と明記、2025年度には「5割程度」に激減すると試算していました。

 小池氏は「新たにサービスを受ける場合には専門的サービスを受けさせず、ボランティアなどに委ねるということだ」と追及。田村憲久厚労相は「将来どうなるかは私たちにもわからない」と無責任な答弁しかできませんでした。

 小池氏は、法案先取りのモデル事業を実施した自治体(東京都荒川区)では、心身の状態が改善していないのに本人の意向に反して介護サービスを打ち切られる事態が起きていると指摘し、「(介護保険からの)強制退学だ」と告発。「モデル事業で状態が改善したというエビデンス(証拠)はない」と迫ると、原勝則老健局長は「すべてのケースを確認しているわけではない」と述べ、否定できませんでした。

 厚労相は「状態を改善し、悪化を緩やかにするのが法案の目的。結果として専門的サービスが減っていく方がいい」と弁明。小池氏は「状態改善というエビデンスはないのに、専門的サービスを減らす意図は明瞭だ。(サービス減で)状態が悪化し介護の費用が増すことになる」と批判しました。他党議員らから「そうだ、そうだ」の声があがりました。

速記録を読む

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
昨日、また新しい資料が厚労省から提出をされました、今お配りをしていただいているものですが、これは先日の質疑で津田理事が求めたものなんですが、僣越ながら、ちょっと私取り上げさせていただきたいと。
〔委員長退席、理事西田昌司君着席〕

この新しい資料によりますと、要支援者の訪問介護、通所介護に対する専門的サービスと多様なサービスについて、制度移行の当初は専門的サービスの比率が比較的高いけれども、その後多様なサービスの割合が高くなるということで、二〇二五年度には五割程度という試算が、これは初めて出た数字だと思いますが。
大臣はおとといの質疑で、これは民主党の櫻井委員の質問に対して、ボランティアサービスが大半なんてあり得るわけがないというふうに言ったわけですけど、これ、全てが多様なサービスはボランティアではないかもしれませんが、しかし、十年後には半分になって、さらにこの比率がこれから更に下がっていくということになれば、まさに大半になるんじゃないですか。あの答弁と違うじゃないですか、厚労省が想定していることは。

○国務大臣(田村憲久君) 多様なサービスがボランティアではないと言っているんです。ボランティアが全部多様なサービスなんかできるわけないので、そこはちゃんと雇用という形態で、例えばNPO等々で雇用されて働かれる元気な高齢者という形もあられると思います。
ですから、ボランティアの方々が無償で多様なサービスを全て賄うなんていうことはあり得ない話で、私は、ボランティアは多様なサービスの一部を担っていただくということはあろうと思いますけれども、あくまでも雇用形態という中においてのサービスというものがこのうちのかなりの部分を占めるというふうに認識いたしております。

○小池晃君 しかし、多様なサービスが半分になり、さらにその後はどんどん減っていくという想定を明らかにされたわけですね。
これを見ますと、専門的サービスのサービス量については、多くとも現状維持というふうに書いてありますね。ということは、厚労省、今後新たに要支援者としてサービスを受ける場合には、現状維持だという以上は、これは専門的サービスを受けることはもう想定していないということになるんじゃないですか。

○政府参考人(原勝則君) お答えを申し上げます。
この資料を見ていただけば分かりますけれども、津田議員からのお求めに応じまして、一つの仮定ということで出させていただいております。
この仮定は、ここにございますように、仮に専門的サービスのサービス量を現状維持とし、今後サービス量が増える分、これは要支援者の認定率、伸び率七%で伸ばしておりますけれども、これを多様なサービスとして計算した場合には、二〇二五年の専門的サービスと多様なサービスは、それぞれ五割程度と計算されるということでございますので、したがいまして、新たにサービスを利用する者は全て多様なサービスになるんだというようなことをここで申し上げているわけではございません。今後、新しくサービスを利用する者については多様なサービスの利用を促していくことは重要だと考えておりますけれども、あくまでも地域包括支援センター等のケアマネジメントを通じて、この専門的サービスが必要な方にはそういった専門的なサービスにつなげていくということでございます。
仮に、仮にです、専門的なサービスの量が現状維持であっても、既にサービスを受けている要支援者は、時間の経過の中で要介護となったり、あるいは自立して要支援でなくなっていくことから、そういう意味では出入りがあるわけですので、そこで新しくサービスを利用する者も専門的なサービスの利用は可能であるということです。
ただ、これはあくまでも仮定でございますから、現実には現状維持というふうになるかどうかは、これは分からないということでございます。

○小池晃君 仮にと書いていないですよ。丸の三つ目見てください、「専門的サービスのサービス量については、多くとも現状維持」となっているじゃないですか、仮にというのはその後の試算で言っているだけで。だから、専門的サービスが現状維持なのは仮にじゃないでしょう。
これだけ、イエスかノーかで確認してください。
これは前提でしょう。「多くとも現状維持」、これは前提でしょう。

○政府参考人(原勝則君) これは、ある種、私たちの希望みたいなものがあるのかもしれませんが、あくまでも、専門的なサービス量については、これはやはりいろんな要素がございますので、これは、はっきりとこうなるということはなかなか申し上げにくいと思います。

○小池晃君 希望なんという、そんなことで文書を出していいんですか。おかしいですよ。希望ですか、これ。「多くとも現状維持」とはっきり書いているじゃないですか、仮になんて一言も書いていないんだから。こんな文書、駄目ですよ。おかしい。おかしいですよ、これ。

○国務大臣(田村憲久君) これからこの事業が始まる中において、地域でケアマネジメントを行うことによってどのようなサービスが必要かということがそれぞれ分かってくるわけであります。
でありますから、まだ始まっていないものを、一定程度何らかの紙をお出しをさせていただくとすれば、何らかの前提を置かなければならないわけであります。これが絶対こうなるという下での我々は紙を出したわけではなくて、こう前提を置いた場合にはということで出させていただきました。
〔理事西田昌司君退席、委員長着席〕

もし将来どうなるかということであれば、それは我々も分かりません。これから、例えば本当にこの事業が非常に効いて、要するに、専門的なサービスを受けなくてもいい方々が増えてこられれば、それはそういうことになられますでしょうし、また、そうでない場合には一定程度専門的なサービスも増えていく。ただ、一方で、高齢者自体は増えていくわけでありますから、一定程度専門的なサービスが必要な方々というのは潜在的には増えていくことは間違いないわけであります。

○小池晃君 おかしい。仮にと書いていないんです、これ。仮定はその後の変動の幅でしょう。「変動の幅については、様々な仮定が考えられる。」と言っているけれども、「専門的サービスのサービス量については、多くとも現状維持」だと言っている。これは仮定じゃないですよ。これはこういうふうになるんだと言っているんですよ。
うんとうなずいているじゃないですか、老健局長だって。そういうことでしょう。
これは仮定じゃないじゃないですか。文章は仮定と書いていませんよ。でたらめなごまかし。希望だとか言って、またこの間の利用料みたいに、ごまかし駄目ですよ。

○国務大臣(田村憲久君) ちゃんと読んでくださいよ、これ。「専門的サービスのサービス量については、多くとも現状維持であり、基本的には一定程度減っていくことが考えられ、変動の幅については、様々な仮定が考えられる。」と。
これは様々な仮定が考えられるので、我々だって、必要な方には必要なサービスを提供していただかなきゃいけないのがケアマネジメントであるわけでありますから、ケアマネジメントが必要だと言っているのに、これは、国がこういうことを言っているからこれ以上はサービス提供できませんなんという話にはならないわけであります。全国的に全ての数字を、仮定を置かずして今から我々として精緻な数字を出せるわけがないわけでありまして、そこは御理解をいただきますようにお願いいたします。

○小池晃君 おかしい、おかしいですよ。これ、どう読んだって、日本語で読んだって、「仮定」は「変動の幅」に係るんですよ、これ。だって、「専門的サービスのサービス量については、多くとも現状維持であり、基本的には一定程度減っていくことが考えられ、」、ここまでは仮定じゃないですよ。「変動の幅については、様々な仮定が考えられる。」ということでしょう。それをちょっと否定するような、またでたらめなごまかしをやっちゃいかぬと。
結局、これが今回の仕組みのやっぱり重要な部分だと私は思うんですね、要支援者の数を減らしていくんだと。問題は、良くなって減るんだったらいいんです、良くなって減るんだったら。本当に状態像が改善して減っていくだけなのか、それとも行政的に強制的に外していくことになるのだろうか、ここが問題なんですよ。減らすんですよ、これ。
実際に、ここで言っているように、専門的サービスのサービス量はもう減らすということを宣言している。既に今、先行事業がやられています。
今回の法改定というのは、今既にやられている自治体での総合事業とか地域ケア会議の枠組みを、これを全自治体に広げるものだということだと思うんですが、私が言ったように、要支援、要介護と認定されて介護サービスを受けている人が地域支援事業からも様々なサービスを提供されることは当然だと思うし、その中で良くなっていくんであればこれは問題ないわけです。本人も納得して良くなってサービス終了するんだったら問題ないんです。
それから、地域ケア会議についても、医師など多職種が参加してケアの在り方を検討するネットワークづくり、私否定しません。しかし、実態今どうなっているのかということなんですね。
例えば、東京の荒川区の要支援の女性ですが、つえがないと歩けずに段差をまたぐと転倒の危険がある、掃除も布団干しもできないということで、四、五年前から介護保険のホームヘルプサービスを受けています。今年初めの認定更新で再び要支援一になったんですけど、そのときに地域包括支援センターの職員が自宅に来てこう言った。介護保険使う人が多くなっているから自立を考えて生活してください、デイサービスの風呂の代わりに区の福祉センターの風呂に行ってはどうか、早く卒業してそっちへ行ってくださいと。何度もこの人のお宅に訪問して、それだけ元気なんだったら、あなたは利用者として使うんじゃなくてボランティアをあなたがやったらどうかと、こういう話もあったと。ケアプランの変更も求められたというわけです。
また、荒川区の別の要支援者ですが、この方も腰の手術をして家事ができなくて、介護サービスが頼みの綱だった。ところが、今年二月に、認定更新の期限直前に地域包括支援センターの職員が来て、介護サービスの生活援助はやめてボランティアの支援に切り替えるようにと言われた。いや、今のサービス続けてほしいと言ったんだけれども、職員の人はもう困った困ったというふうにずっと言い続けるんで、もう本人余りにしつこいのでそれならもういいですというふうに言ったらば、本当に三月から介護サービス切られたそうなんですね。今、介護サービスの利用料一回三百円程度だったのが、ボランティアサービスになって一回七百五十円から八百五十円、しかも利用料とは別に二千円の年会費も払わなくちゃいけないと。本人収入ないので非常に苦しんでいる。
形式上は、これ本人同意取ったって多分区は言うんだと思うんですよ。しかし、実際には、行政が来て、あるいは地域包括支援センター、委託されている人が来てこういったことを言われれば、やっぱり利用者は弱い立場だから、泣く泣くのまされるということはあるわけですね。こんな事例が今いろんなところから出ているわけです。
しかも、大臣、この荒川区というのは全国十三の厚労省の予防モデル事業の実施自治体でもあるわけですね。私は、この新しい事業が導入されたらば、しかも給付費は後期高齢者の伸びの範囲に抑えなければいけないという、こういう抑制が掛かる中で、結局こういう事態が全国に広がることになりませんか、いかがですか。

○国務大臣(田村憲久君) 個別事案は私は存じ上げませんので、どのような状況の中でそのような話になっておられるのかというのは、これはコメントは差し控えさせていただきます。
ただ、地域ケア会議は、ケアマネジメントの支援であります。基本的にはケアマネジャーを支援することであります。地域ケア会議でのいろんな話合いの内容というのは、あくまでもこれはサービスを受ける内容を決定するものではないわけでありまして、その中においての話合い、これはまさに自立に向かって、要支援者なのか要介護者なのかはあると思いますけれども、その方々に対してこういうメニューであればどうだというような話があるわけでありまして、それをもってしてケアマネジメントを行っている方がこれは要支援者若しくは要介護者と話をしていただいて、そして御理解をいただいた上で決定するわけでありまして、御理解をいただかなければそれはそのような形にならないわけでございますので、個別事案は私は存じ上げませんけれども、一応制度はそうなっておるわけであります。

○小池晃君 一応制度はそうなっているというけれども、実際にモデル事業で先行している自治体でそういう声が上がってきている、こういう実態があるわけですね。
個別、個別と言うけれども、これモデル事業ですからね。単なる個別自治体じゃないですよ。厚労省がやはりモデルとしてやっている実施自治体でこういう事態が起こっているわけですよ。実際に、じゃ、私はこういう仕組みによって本当に改善しているんだったら別だけれども、実態はどうなのか。
今日お配りした資料の二枚目を見ていただきたいんですけれども、モデル事業の結果を厚労省が成果をまとめているんですけれども、予防サービスを行った介入群と、同じ一年間に介護保険給付を受けた比較群と比べて、要するに介入群の方が良くなったというふうに厚労省おっしゃるわけですね。介入した群、モデル事業で予防サービスを行ったところでは三六・七%が介護サービスを卒業できたというわけですよ。しかし、この中身見るとどうかというと、結局この三六%の中で要介護認定をきちっと受けて非該当とされた人というのは、これは余り変わらないわけですよ。比較群でも一年後にはこれは一・八%である、介入群では二・七%、四人です。結局、非該当になる比率と人数というのは、これは、モデル事業の予防サービスを受けてきた人も普通に保険給付を受けてきた人もほとんど変わらないというのが実態なわけですね。何が変わっているかというと、更新しなかったという人が増えているということなんですよ。ここの違いなんですよ。
これは結局、要介護認定で改善が認められたということではなくて、要介護認定を受けなかったということですよね。もちろん、その中には状態が改善して受けなかった人もいるとは思います。
しかし、私は、このグラフをもって介入群の方が効果があったというエビデンスとは到底言えないと思いますけれども、局長、いかがですか。

○政府参考人(原勝則君) この介護予防モデル事業でございますけれども、目的が、リハビリテーション専門職等による予防サービスとボランティア等による生活支援サービスを提供して可能な限り自立した生活に近づけることを目指すというのが一点。それからもう一点は、自分で行うことが増えるにつれて生活支援サービスの量が必要最小限に変化し、その後は徒歩圏内に運動や食事を楽しむことのできる通いの場を用意して状態を維持するということを目指して、そのためにはどういうやり方がいいのかということを取り組んでもらいました。したがいまして、この予防モデルの事業の事業開始に当たりましては、自分でできることを増やしていくことが目標であり、利用する支援メニューは少しずつ少なくなることということをあらかじめ利用者の方によく説明をしてございまして、その同意を得た上でサービスの提供を開始しております。
したがって、何か、もう本当は必要なのに無理くりサービスを打ち切るとか、それはもちろん全部の事例を当たっているわけでは、私個々に確認しておりませんけれども、そういうことはないと考えております。

○小池晃君 私が言ったことに答えてくださいよ。
この比較で改善したというこれがエビデンスと言えるんですかと聞いているんですよ、これ。改善したとはっきり言えるのは、非該当になりゃ、それは改善したと言えますよ。でも、それはほとんど変わらないじゃないですか。これで改善したとなぜ言えるのかと言っているんですよ。

○政府参考人(原勝則君) 先ほど申し上げましたように、この予防モデル事業の実施手引にも書いてございますけど、対象者を選定するに当たりましては、最初から、自分でできることを増やしていくことが目標であるということと、利用する支援メニューは少しずつ少なくなっていくということを十分に御説明しながら、その同意を得た上で提供を開始しておりまして、当然、そういうことがある程度そういう状態で改善されれば、そういう通いの場とかにつながっていったということだということでございますので、もちろん全てのケースを全部確認しているわけではございませんので一律には申し上げられませんけれども、大方の方はそういうことだと理解しております。

○小池晃君 だから、これは結局、今回のやり方が状態像を改善するなどということの証拠にはならないわけですよ、これは。前提が違うわけだから、この二つの群は、だとすれば、全くね。
しかも、同意同意とおっしゃるけれども、実態としてはじゃどうなっているかというと、長寿社会開発センターが出した地域ケア会議の機能と実施拡大に関する調査報告書というのがあるんですよ。そこで、この間委託事業として全国で地域ケア会議やった教訓まとめているんですが、そこに何と書いてあるか。成果を得る大前提として、要介護や要支援であっても、生活機能が向上すればサービス提供は終了するということを利用者に納得してもらう必要がある、サービスを受けないと損なわけではない、介護保険法の趣旨は自立支援にあることなどについて利用者に納得してもらうための説明・説得能力、合意形成能力が介護支援専門員や事業者には必要であるというふうに言っているわけですね。
状態像が本当に改善して私はもう介護保険サービスを受ける必要ないというふうに本人が思えば、説得する必要なんて全くないわけですよ。何で説得するのか。結局、状態が良くなってなくても無理やり説得して、あなたはもう卒業だということでやる能力を身に付けることが必要だというふうに言っているじゃないですか。同意同意といいながらも、多少強引なやり方であっても、結局同意という形だけ取って、要介護認定抜きでサービスやめる方向に持っていくと、これが実際にモデル事業ではやられているし、厚労省の報告書だってそんなことを言っているわけですよ。
大臣、これ卒業ですか。私はこれは卒業じゃないと思います。強制退学ですよ。(発言する者あり)だって、状態良くなってやめるんだったら卒業だけど、本人納得していないところを説得してこれをやめさせる、退学じゃないですか。こんなことが全国でまかり通ったら、私は介護保険壊れると思いますよ。保険料を流用して措置制度をやるようなものですよ、これじゃ。こんなことは許されないと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(田村憲久君) 状態像が良くなっていないのに無理やり卒業させれば当然のごとく後は悪くなるわけで、その後、介護保険、大変なことになっちゃうと思いますね。そんなことは言っていないわけで、ここでは。
状態像というか、要するに、ケアマネジメントをしたら、要は必要がないというような状況であれば当然専門的なサービスは必要はないわけであります。一方で、状態像が良くなればそれは要支援から抜けることもあるわけでありまして、だから、要はサービスが必要であるかないかということをやっぱり判断していくわけであります。
そして、その中において御本人は、そうであってもいろんな思いはあられると思います。あられると思いますけど、御本人に必要なものに対してしっかりと説明する能力は必要であるでありましょうし、本来自立して生活できるにもかかわらず、そうではなくて、何らかの手助けをするがために自らの能力自体が衰えていくということもあるわけでありますから、そこはでき得る限り自立を促していくというのは、それは当然のことであります。ただし、自立できないのに、それはいきなり要支援から外してしまってサービスが受けられないというようなことがあれば、それは問題でありますから、そのようなことは我々はやっていかないということであります。

○小池晃君 何のためにケアマネジャーがいるんですか。その人に必要なサービスをきちっと相談しながら進めていくケアマネジャーの役割があるわけじゃないですか。それで十分できるんですよ、今言ったような方たちは、それをこういった形で保険から外してしまう。結局、だって木村委員が、何かお休み中だけど、木村委員も言っていたけど、これ要支援を外すことになるんだってはっきり言っていた。あれが本質なんですよ。それも、強制的にこれやめさせていくということになってしまうと私思う。こんなことを本当に日本中に広げる、大臣おっしゃったように、こんなことが始まっていったらば、どんどん状態像悪くなって、逆に財政は悪化すると思いますよ、私。逆にそういったことが起こるというふうに思う。
それから、さらにもう一つ、基本チェックリストというのがあるわけですよ。
これ、ちょっと確認しますけれども、今後、新たに介護サービスを受けたいと自治体の窓口に申し出て、対応した職員が、この新たな総合計画、総合事業が適当だというふうに判断した人については、日用品の買物していますかと、この一年間に転んだことありますかというような基本チェックリストで二十五項目の質問をやって、それで地域支援事業のサービスを割り振る、その場合は要介護認定も省略できる、間違いありませんね。簡単に答えてください、イエスかノーかで。

○政府参考人(原勝則君) たとえ要支援の状態像の方でも、訪問看護とか福祉用具等の予防給付に残ったサービスというのを利用しないようなケースでございます。その残ったサービスを利用する場合は当然認定申請をしていただきますけれども、そうでないようなケースで、要支援認定を受けずに、チェックリストを活用して対面での支援の必要性を判断して、その後、ケアマネジメントを通じて利用者の状態像や置かれている環境に応じてその人にふさわしいサービスというものを迅速につなげていきたいというのがこの基本チェックリストでございますから、それにふさわしい場合、総合事業にふさわしい場合と判断された場合には当然そういったサービスにつながるということでございます。

○小池晃君 これ、やり方、私ひどいと思うんですよ。ちゃんと保険料を払って保険に加入しているにもかかわらず、医療保険でもしこういうことをやるとすると、例えば、病院に行ったときに、受付で問診票を渡されてこうやって書き込んだら、この程度の症状だったら病院で診察する必要ありませんと、売店へ行って薬局で薬買ってくださいって、そういうようなものに近いですよ、これ、はっきり言って、例えれば。
今の制度であれば、これ、要介護認定を受けて要支援と判定されるはずの人が認定を受けずにサービスを割り振られていく、その人はもはや要支援者とも扱われない。私、確かに、この厚労省が昨日配った文書にあるように、これは結局、要支援者の数を減らしていくというふうにはっきり書いてありますが、確かに、こんなやり方をしたらば、要支援に至らない人が増加して要支援者の数の伸び率が低下していくということになると思う。
これ、明らかにこの基本チェックリストというのを、要支援者の数の伸びを低下させるということにこれは使われることになるんじゃないですか、局長、いかがですか。

○政府参考人(原勝則君) 先ほど申し上げましたように、この基本チェックリストで一定程度該当された場合には、今度はケアマネジメントを行うわけです。これはもう地域包括センターの専門職が専門的な観点からケアマネジメントをして、御本人の御意向だとか状態像だとか、あるいは置かれている環境というものを総合的に判断してやりますので、必要な方についてはきちんと確保されると考えております。

○小池晃君 必要な方には確保されると言うけれども、本当にそうなんですか。
香川県の高松市では、地域包括支援センターの職員が体の状態悪くなってきた高齢者に地域支援事業を勧めながら、このサービス早く受けたいんだったら要介護認定を受けない方がいいというアドバイスをしていると、こういう実態は広がっているわけですよ。要介護認定を受けることは保険料を払ってきた加入者の権利じゃないですか。それを窓口で、水際で、この基本チェックリストによって受けさせないようにする、こんなことがまかり通っているんですよ。いいんですか。

○国務大臣(田村憲久君) これ、ケアマネジメントをされますよね。そのときに、仮に専門的なサービスを受けなくてもいいというふうに判断されれば、当然のごとくチェックリストの方がサービスは受けられるのが早いわけですね。もちろん、チェックリストだけだと専門サービスは受けられません。これはケアマネジメントする人がそれをいろいろと勘案するわけでありまして、もし本当に専門サービスを受けなければならなければ、その時点で、あなたは要介護認定した方がいいですよと、これは言います。それは言わないだろうと、予算を抑えるため。そんなことはありません。先ほど来言っているとおり、それをやれば、後々悪化して保険財政が厳しくなるわけでありますから、そこは自治体も含めて分かっておられると思います。
ですから、今、香川の例はどういう例か分かりませんが、多分、専門的なサービスはあなたは受けるような状態ではないと、それ以外の多様なサービスを受けるのであるならばチェックリストでやった方がすぐに受けられますよという意味合いでおっしゃられたのであろうと思います。もしそれ以外で不適切な個別事例があれば、我々は、お教えいただければ、また助言を個別にさせていただきたいと思いますので、是非ともよろしくお願いいたします。

○小池晃君 もう既にモデル事業で不適切事例がいっぱい出ているんですよ。それを法律にしてしまったらどうなるのかということを言っているわけですよね。
いろいろおっしゃるけれども、去年の十二月に、厚労省の老健局の振興課長が都内で開かれた集会でこの制度改定について語っている。これはちゃんと文書にもなっています。インターネットで公開されている中身です。
ここで、課長さん、こう言っているんですね。
今の要支援者の認定は認定申請を出すと九〇%以上で認定が出ていると、今後は訪問・通所系サービスしか使わない人はあえて認定を受けなくてもいいのではないか、そうすれば名前の呼び方は要支援者ではなくなる可能性があると、こう言っているわけですよ。はっきりしているじゃないですか。
結局、その基本チェックリストを使うという理由は、これ早くするなんて言っているけれども、できるだけ認定、もう要介護認定受けさせないと、要支援者にすらしないと。認定申請出したら九割以上が要支援者となると、これを問題視して、なるたけ認定を受けさせないようにして、そのことで要支援者というカテゴリーをどんどんどんどんなくしていく。その結果がこの文書ですよ。結局、要支援者を減らしていくと、もうどんどんどんどん今の半分以下にまで専門的サービスを減らしていくと。厚労省の課長が率直に言っているじゃないですか。
大臣、これでもこういう今回のやり方が要支援者を減らすための手段ではないというふうにおっしゃるんですか。

○国務大臣(田村憲久君) 要支援者、要支援状態の方、その方々が要支援者と呼ぼうが呼ぶまいが、我々は、状態像が悪化しない、若しくは改善する、状態像が悪くなるなり方を緩やかにしていく、こういうことが目的です。要支援者を数の上で減らしても、その後、要介護者が爆発的に増えたら、これは何の意味もないです。
ですから、我々はそんなことをやるわけもないし、やったところで、我々自ら首を絞めるだけで、介護財政が悪くなるだけでありますから、そしてまた、それに応じられた方々も自ら体の状態を悪くされるわけであります。そんな何の意味のないことを我々はやるわけがないわけでありまして、我々はそうならないような制度設計を今検討させていただきながら提案をさせていただいたわけでありまして、いろんな勘ぐりはあろうと思いますが、どうか我々の思いというもの、この真意というものを御理解をいただければ有り難いというふうに思います。

○小池晃君 いや、駄目ですね。やっぱり、これやったらば、本当に大臣おっしゃるように悪化しますよ。良くなったというエビデンスないんですよ。これは、この数字をもって良くなったと言えませんよ、これは。
結局、そういう点で言うと、全くエビデンスのないことを根拠にして、こんな形で介護保険給付から外していく、こんなことをすれば、もう大臣おっしゃるとおりですよ、ばかなことになるんですよ。状態像が悪化して、介護の費用が逆にかさんで財政を悪化させるということにこれはなってしまうと私は思います。
この間、この委員会でもこのことは何度も取り上げられて、地域支援事業にしても、今までどおりのサービスは保障されるんだと、切捨てじゃないんだというふうにおっしゃったけれども、結局、厚労省が新たに出した数字を見ても、専門的サービスはもう最初、もう五割、今の水準が出発点で、これはっきりこう言っているわけですから、多くとも現状維持だと。基本的にはこれからどんどん減っていくんだとはっきり言っているわけで、紛れもないこれはサービスの切捨てですよ。
そうでしょう、だって、専門的サービスは今より減るとはっきり言っているんだから、多くとも現状維持だとはっきり言っているんだから、減るじゃないですか。これは今よりも低下することは間違いないですよ。こう書いてあるじゃないですか。

○国務大臣(田村憲久君) どういう状況が生まれるかということは分からないわけですよね。いろんな、世の中は状況が生まれるわけで、専門的なサービスを必要な方が仮に爆発的に増えるということが起これば、それは当然のごとく、それに必要なだけのサービスを提供いただかなければ困るわけであります。それをケアマネジメントでしっかりと見ていただく、その必要な分だけ専門的なサービスというものはやはり整備しなきゃならない。しかし、そうでなければ、当然専門的なサービスというのはだんだん減っていくわけでございまして、我々は専門的なサービスが減っていく方がいいと思っています。それはそれだけ、要支援の方々の状態像が良くなるわけでありますから、そういう意味での減っていくという意味ならば我々はいいと思いますが、必要な方々がおられるのに減っていくということでサービスが受けられないということは、我々としては断じて防いでいかなきゃならぬと考えております。

○小池晃君 終わりますが、減っていくじゃないですよ、減らしていくんですよ、今度の制度改定で。結局切捨てだということをはっきりこの文書で認めたと私は思います。これはもう廃案しかないと、改めて申し上げます。
終わります。

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