日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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新型コロナ 参院予算委公聴会 休校「科学的根拠ない」

2020年03月11日

赤旗2020年3月11日付

小池氏に 感染症専門家

 

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(写真)公述人の尾身(左)、上の両氏に質問する小池晃書記局長=10日、参院予算委公聴会

 参院予算委員会は10日に公聴会を開き、新型コロナウイルス感染症の対応について、専門家から意見を聞きました。政府の感染症対策本部の専門家会議副座長の尾身茂・地域医療機能推進機構理事長と、上昌弘・医療ガバナンス研究所理事長が出席。日本共産党からは小池晃書記局長が質問しました。

 

 小池氏は、混乱を招いた全国一律休校要請について「エビデンス(科学的根拠)はないのではないか」と指摘。尾身氏は「コロナの場合は、学校閉鎖が効果があるというエビデンスはない」「感染拡大抑制の意味では多少の効果があるかもしれない」と語りました。

 

 小池氏はまた、コロナ感染症の見通しについて質問。尾身氏は「緊急事態宣言」など強い対応をした北海道の例をあげ、「一度下がる可能性はあるが、考えられるのは、また小さなこぶ(患者数増)がおきること」と長期的にまん延のおそれが続く見通し示しました。

 

 同委員会で尾身氏と上氏は、中国、韓国からの入国制限措置について「効果は限定的」と発言。小池氏は、WHO(世界保健機関)から「入国制限などの政治的な争い」に懸念の声があがっていることを紹介し、「感染拡大防止のためには、中韓両国との緊密な協力が必要ではないか」と述べて、意見を聞きました。

 

 上氏は「これからも中国で新感染症が出てくる。中国、日本、韓国、台湾の共同のネットワークがいる。普段からインフラの構築が必要だ」と強調。尾身氏も「(感染症に)共にたたかうべき」と語りました。

 

 小池氏は、政府が37・5度以上発熱しても4日までは経過観察としていることについて「中国の報告では入院時に発熱していた患者は4割程度とされており、このままでは重症患者を見落とす危険性はないか」と質問。尾身氏は、高齢者は2日の発熱で相談・受診を案内しているとしつつ、「少し説明の仕方が悪かったと思う。高齢者の方は放っておいたら悪くなる。早めに(相談・受診を)やるのは賛成です」と語りました。

速記録を読む

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 昨日、専門家会議の見解が出されましたので尾身公述人にまずお伺いしたいんですが、日本の状況は爆発的な拡大には進んでいない、一定程度持ちこたえていると、感染、この戦略でいけば感染の拡大のスピードを抑制することは可能だという見解でした。
 そのスピードを抑制できたとすると、爆発的な患者の増加であるとか、やっぱり医療提供体制の破綻を防ぐことはできるとは思います。ただ、そのスピードを抑えるということによって、終息までの期間というのは、これはその結果長期化するということになっていくのではないか。急峻なカーブがなだらかになっていくわけですよね。先ほど、公述人も、尾身さんも、尾身先生も長くなるんじゃないかというお話されました。
 昨日、舘田一博日本感染症学会理事長は、暖かくなると消えるウイルスではないから、闘いは数か月から半年、年を越えて続くかもしれないというふうにおっしゃっているんですが、同様の見解をお持ちでしょうか。
○公述人(尾身茂君) どのぐらい掛かるか、いつまでかというのは、これはもう私自身はその予想をすることはできませんが、比較的長く続くというのは、今日、あした終息することはないと思いますけれども、今議員がお聞きの、むしろ、今、長くなるということですよね。なるべく比較的低めに抑えていけば、その間に治療薬の、もう先生方御存じだと思いますけど、いろんなアビガンだとかステロイドの吸入薬とか、これは臨床試験を今、ここはやっぱり私は、一般の国民に急いで、これが仮に安全で有効なら福音だと思うので、そういうことにこの期間をうまく、長くなるということで。
 ただ、インフルエンザのように熱、そこについてはちょっと私は個人的にはそこのことはよく分かりません、先ほどの見解ですね。熱が、先生のおっしゃった、夏になれば、なっても、普通はインフルエンザと違って続く、そのことについてはちょっと私は情報を持ち合わせていません。
○小池晃君 長期化をしていくということになった場合に、昨日の見解でも、全てのリンクが追えているわけではないということを言われた。それから、いつ再流行してもおかしくない状態になる、それから、世界から感染が持ち込まれる事例も今後繰り返されるということ、感染者数は当面増加傾向が続くと予想されるというふうにもおっしゃっているわけですね。
 ということは、今は持ちこたえているかもしれないけれども、いつ爆発的な増加が起こるかは現時点では予測できないということになるのではないか。そうすると、やっぱりかなりの長期にわたって今のような感染の状況、あるいは今よりちょっと若干悪化する可能性もあるという中で、瀬戸際だというふうに言われてきたわけですけれども、かなり、その瀬戸際だというような状況が今後も一定期間続くというふうに認識しておいた方がいいのでしょうか。
○公述人(尾身茂君) 一番これ分かりやすいのは、もう実際に起きたので、北海道の例が比較的分かりやすいと思うんですよね。
 私、先ほど何度も、北海道の場合は、ややほかの県に比べては数がばっと増えましたよね。そこの理由はこの前もう何度も申し上げて、比較的若い世代がなかなか症状が余り出なくてという、もうこれは繰り返しませんけど、そういうことで、かなりがっと上がってしまうようなところのカーブの入口に入ったと思うんですね。
 そこで、かなり、ふだんは今まで日本ではやらなかったようなかなり強い対応をやったと思うので、一度下がる可能性はある。その後どうなるかということを、もうこれは、それこそ我々の、これがうまくいった場合には下がりますけど、ゼロにはなりませんから。そうするとどんなことが、まあこれは、今までのいろんな公衆衛生学的な経験なんかを総合的にあれすると、どういうことが最も起こることが考えられるかというと、こういうのが一度下がってまた、そうやってまた少しずつ小さなこぶが起きると、うまくいった場合でも。そのことがほかの県でもちょっと時間差で起きていくというようなこと。
 ただし、その間に、例えば、いろんなほかの原因で、例えばスーパースプレッダーが出るとかとなると、もうそういう状況じゃなくて、ばっと行ってしまうということも当然あり得るし、先ほども言ったように、全てのリンクが追えなくて、気が付いたらもう行っちゃっているということも、北海道はそれに近かったですから、北海道は一生懸命やって、それに引っかかってこなかったです。そういうことで、気が付いた時点で対策を打ったということ、いろんなことがあり得るということで、普通うまくいけばこういう、小さな山が来て、ほかの県にも起こる可能性が、同じようなパターンでということだと思います。
○小池晃君 かなり、だから長期にわたって今のような状況が続く、そういう可能性も視野に入れた対応が私は必要になってくるということなんだろうと思うんですね。
 それから、入国規制の問題については、科学的エビデンスがないということを両公述人一致されたと思うんですが、両公述人にお聞きしたいんですけれども、やっぱりこういう国際感染症を蔓延防止する際に、やっぱり国際的な協力というのは極めて重要だと思います。WHOのテドロス事務局長も各国の団結が唯一の選択肢だと言っておりますし、緊急事態プログラム責任者のマイク・ライアン氏は、互いに日本と韓国が入国規制を打ち出したことについて、政治的な争いを展開するのではなくて人命救助に尽力すべきだというふうにおっしゃっています。
 やはり感染拡大の防止のためには、中国、韓国、その他の国々とのやっぱり緊密なコミュニケーションが欠かせないと思いますが、端的にこの点、お二人にお答えいただければと思います。
○公述人(上昌広君) おっしゃるとおりだと思います。
 これからも中国で新感染症が出てくると思います。中国、日本、韓国、台湾の共同のネットワークが要ります。平素から留学生をやり取りする、交流する、この積み重ねです。ウィーチャットを介してすぐに情報共有できますからね。政府から民間までのふだんからのインフラの構築が必要だと思います。
○公述人(尾身茂君) 例えば中国と日本でも、中国の場合には湖北省以外で今かなり感染が、その経験については日本から学べる。それから日本の場合には、チャーター便とかクルーズ船のいろんな豊富なデータが集まっていますから、この情報を共有するということで、新しい治療薬とか、それを二国間でやってもいいし、WHOを介してやってもいい。こういう意味では、共に闘うというのは、議員おっしゃるとおり、是非やるべきだと思います。
○小池晃君 尾身公述人にお伺いしたいんですが、新型コロナウイルスを武漢ウイルスと呼ぶべきだという主張があります。
 WHOは、国や地域や人名をウイルスに冠してはいけないというベストプラクティス、ガイドラインを発表しているわけですね。
 なぜWHOはそういうガイドラインを示しているのか、WHOに関わっておられた経験からお聞かせいただけますでしょうか。
○公述人(尾身茂君) それについてはちょっと、武漢ウイルスともう決まったんでしょうか。
○小池晃君 いや、武漢ウイルスと呼ぶべきだという主張があるんですけれども、そういったことはすべきでないというのがWHOの見解だと思うんですね。何でそういう見解を出したのかということについて、もし御知見がありましたら。上公述人にもこの点、お伺いをしたいと思います。
○公述人(尾身茂君) 私は、武漢ウイルスと、個人的にはそういう名前を付ける必要はないと、私は個人的には思います。
○公述人(上昌広君) 医学的には何と呼ぼうが関係ないですからね。政治の話だと思います。
○小池晃君 上公述人にちょっとお伺いしたいんですが、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに掲載されている中国のデータで、新型コロナの肺炎で入院時に三十七・五度以上の発熱があった患者は四割程度にとどまるというふうに言っているわけですね。それから、昨日の専門家会議の見解でも、これは重症化する患者さんは普通の風邪症状が出てから約五日から七日程度で症状が急激に悪化して肺炎に至っているというふうにしているわけですね。インフルエンザやSARSであると、ほとんどの患者さん発熱をするという経過はあると思うんですが、なかなか発症初期に発熱がないというケースがあるというふうに言われてきていると思うんです。
 今、政府は、まあ政府というか専門家会議もですけれども、三十七・五度、四日間は自宅で経過観察という、そういうことを言っています。
 私も、軽症の患者さんが医療機関に殺到して医療機能が麻痺するようなことは避けなければいけないのは、それはそうだと思うんですが、特に高齢者に三十七・五度、四日間は自宅で経過観察、これは肺炎に移行するような重症の患者さんを見落とす危険性はないんだろうか、こういう対応でいいんだろうかというふうに思うんですが、上公述人はいかがでしょうか。
○公述人(上昌広君) さすが先生、お医者さんですね。私、同感です。
 これはコロナウイルスの対策であって、高齢者の健康の対策になっていませんね。インフルエンザやほかの風邪でも熱が出ます。高齢者の場合、場合によってはすぐ点滴しないと脱水になりますし、解熱剤を使わな体力が落ちます。患者さんを見ずにコロナウイルスを見ていると思います。
 初めて、免疫がないものですから、かかってしばらく免疫反応が起きないので、炎症反応が遅れるんでしょうね。そういう場合は臨機応変に対応しなきゃいけませんから、七度五分の基準というのは医学的に合理性がないと思います。
○公述人(尾身茂君) その議員の四日の話、実はあの文書も、高齢者のことは例外規定をはっきり書いてあって、もう少しそれは我々も政府も説明すべきだったと思いますけど、はっきりもう申し上げたのは、四日というのは普通の人で、高齢者とか基礎疾患がある人は二日となっていて、もっと言えば、私、個人的にはもう初日でもいいと思いますけど、そうすると例のいっぱいになっちゃうということがあるので、まあこれは。
 一般の人はなぜ四日かというと、日本で、国際医療センターなんかで実際の国内の患者を診た臨床科の先生だと、どうも今回の場合には症状が随分長く続いて、まあ五日ぐらいまで。症状が悪くなるのは一週間を超えてということがあるので、一般の人は三日ぐらいまで少し我慢していていただいて、ただし、先生おっしゃるように、高齢者対策が肝ですので、高齢者については四日じゃなくてもっと前にして、さらに、症状で特にだるさというのがかなり今回の特徴と、あともう初日から、デーワンから息切れだとか息の速さ、こういうものについてはもう初日からというふうに、だってそこのところの説明はそういうふうに書いてあって、もちろん高齢者とそうじゃない元気な人と一緒にするという趣旨じゃないので、ちょっとそこが少し説明の仕方が悪かったと思いますけど、そこはそういうことで、十分、議員の先生のおっしゃる高齢者の方はほっといたらもっと悪くなる、早めにやるというのはもう私も大賛成です。
○小池晃君 やっぱり公衆衛生と臨床医の発想というのはちょっと違うのかなという感じがして。やっぱり私は、もう一日でも熱発したらば高齢者はやっぱり受診すると。あるいは、このケースでいうと、熱発していなくても肺炎に移行するような危険性のある症例もかなりあると言われているわけですから、僕はやっぱり、三十七・五度、四日、高齢者に二日としているとおっしゃるけれども、やっぱりこういう基準ははっきり撤回した方がいいんじゃないかと。やはり心配だと思ったら受診してくださいと。高齢者、真面目ですから、こういうふうに言われると我慢しちゃうと思うんですよ。僕は、これはまずいと。専門家会議としても、是非この点はメッセージを出し直していただけないかと思いますが、いかがですか。
○公述人(尾身茂君) 初日にすれば、あるいは、これは実は、私自身は、臨床科の先生を交えてこの議論を随分したんですけど、実はこれは、実態としては、当時まだPCRの検査のキャパシティーがという現実的な問題も当然考慮しました。もっともっと、あるいはもう、そういうのは我々の、つまり、どこかで判断しなくちゃいけないので、そのときには、いわゆる机上の空論だけをしていても実際的なレコメンデーションになりませんので、当時のキャパシティーを考えると今言ったようなことで、もちろん、これからいろんなデータが出てきたり、キャパシティーの問題で、先生おっしゃるように、少しアジャストするという、また検討するということはみんなで考えてはみたいと思います。
○小池晃君 私は、これは見直すべきだというふうに思っております。
 PCRという今お話が出ました。韓国は、疑わしきは検査するというか、かなり大規模にやっているわけですね。いろんな方から、何で韓国はあれだけできるのに日本はできないんだということが質問されます。
 上公述人、あれだけ韓国が検査ができている背景、SARSのときの体験などが土台になっているというふうにも聞いていますが、どのように見ていらっしゃいますか。
○公述人(上昌広君) SARS、MERSのときの体験だと向こうの方はおっしゃっています。私自身も思い当たるところはあるんですね。福島でずっとやっていると言いましたが、風評被害対策って現地で余り有効じゃなかったんです。何言っているんだと。私たち、現地に入って、何万件かもう既に内部被曝の検査をして、一人一人に御説明続けています。自分の結果を知るとやっぱり安心されるんですよ。この積み重ねがコンセンサスになっていくんですね。韓国の医師と話したことがあるんですが、全く同じことを言っていました。やっぱりお一人お一人の検査結果を返す積み重ねがやっぱり風評被害対策だと。安全なんです、問題ないんですと国家が言っても、信用する方もいますが、しない方も多いんですよね。地道にやることだと思います。
○小池晃君 尾身公述人、やはりそのキャパシティーを広げるべきだということは公述人もおっしゃっているわけですね。今政府は、蔓延して、今の接触者・帰国者外来で診れなくなったら一般外来へという、そういう段階論なんですが、私は、先ほど公述人がおっしゃったように、やっぱり一定の医療機能を持っているところについては支援をすることが当然必要ですけれども、今の段階から拡大していくと、PCRの保険適用しただけではなくて、検査できるようにするということが必要ではないかと思いますが、いかがですか。
○公述人(尾身茂君) 私もそう思います。
○小池晃君 誤解なきように話すと、私はどの医療機関でもやるべき、今すぐやるべきだとは思わないんですね。やっぱり日本の開業医のレベルは非常に高いです。使命感もあります。だから、やれというふうになったらやると思うんですね。ただ、やっぱり一定の被曝の危険もありますし、日本の高齢者、開業医はそもそも高齢化していますから、そういった人たちが感染してしまったら地域医療崩壊しますので、やっぱり一定の制約というのは当然あってしかるべきだと思うんですね。
 それから、支援をしっかりしなければいけないと思いますが、やっぱりちょっと今の政府の対応は私は遅過ぎるというふうに言わざるを得ないんではないかなと思います。
 最後に、一律休校問題で尾身公述人は、新型インフルのときの大阪、兵庫の対応が成功したんだとおっしゃいました。私もあれは成功だったと思うんです。しかし、あのときの新型インフルというのは、これは季節性インフル、要するに高齢者は免疫があった。やっぱりかつてのスペイン風邪あるいは香港風邪等々の免疫があったから余り高齢者の中では広がらなかったですね。今度はやっぱり違うと思うんですよ。医学的に見ればやらないよりはやった方がいいというふうに、いや、やったらまずいという話じゃないと思うんですが。ただ、やっぱり一律休校という形でやることはエビデンスとしてはないんではないかなというふうに思うんですが、いかがですか。
○公述人(尾身茂君) 先ほども、もう何度も言いましたから、繰り返しになると思いますけど、コロナの場合は、インフルエンザほど、学校閉鎖が効果があるというエビデンスはないですよね。それはそうだと私も思います。
 そういう中で、シンガポールなんかは学校閉鎖しているし、先ほど言ったように、どうも学童でも感染をしているし、感染させる可能性もあるということですから、いろんな、政治的にはいろんな意見があるということは私も承知しておりますけど、結果的には、決断のこのプロセス等についてはいろんな御意見があるのは、だけれども、結果的には、例の働いているお母さんの職のことは大変だと思うんですけど、感染症の感染拡大の抑制という意味では多少の効果があるかもしれないということだと思います。
○小池晃君 政治の問題だということだと思います。その専門家会議の意見も決めずに政治が決断をするということはやってはいけないと思います。
 終わります。

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