日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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辞任でふた、許されぬ 神田氏税金滞納疑惑で小池氏 参院財金委

2023年11月15日

赤旗2023年11月15日付

 日本共産党の小池晃議員は14日、参院財政金融委員会で、過去の4回にわたる税金滞納、差し押さえの発覚で自民党の神田憲次財務副大臣が辞任した問題で、「疑惑に辞任でふたは許されない。国会議員の資格も問われる問題だ」と述べ、神田氏に改めて全容解明への説明責任を果たさせるよう政府に迫りました。

 

 神田氏は9日の同委員会で小池氏の追及に「議員の仕事が忙しかったから、督促状を見るのが遅れた」などと答弁。小池氏は「あの質疑を見れば、即座に罷免すべきだった。政府として対応が遅れていたのではないか」とただしました。

 

 鈴木俊一財務相は「(更迭)時期が遅くなった批判はあると思う。しっかりと受け止めたい」と遅れを認めました。

 

 小池氏は前回の質疑で鈴木氏が、神田氏の税金滞納と差し押さえについて「そうした疑念が国民に持たれ、税務執行上、問題が起こってはならない」と答弁したことに言及。滞納を繰り返した動機を明らかにしないと「大臣が言ったように税務執行上の問題が起こるのではないか。神田氏に説明をさせるべきだ」と求めました。

 

 鈴木氏は「神田氏は副大臣を離れても、政治家として説明してほしい」と答弁しました。

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○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 今の大塚委員の質問に続くような形ですが、大臣、前回の委員会で、私、神田氏とここでやり取りしたのを横でお聞きになっていたと思うんですね。で、国会議員の仕事が忙しかったから、だからその督促状を見るのが遅れて、差押えされてから見たみたいな、そういう話をされました。
 私は、この重大な、四回もですよ、やっぱりあの質疑を見れば即座に罷免すべきだったと。これ、遅れたと思いませんか、対応が、政府として。
○国務大臣(鈴木俊一君) あのときはちょうど木曜日であったと思います。ちょうど週刊誌が発売された日であって、したがいまして、週刊誌の記事をもってすぐ罷免するということの前に、まず、御本人も精査をした上でしっかりこの答弁をしたいということも言っておりました。私としても、そうしたような事態に政治家として陥った際にはしっかりとした説明責任をするべきであると、あの委員会の時点ではそのように思い、そのように答弁をさせていただいたと思っております。そして、土日を挟んだわけでありますが、昨日、月曜日に辞表が出され、受け取ったところでございます。
 時期が遅くなったという御批判、あるいは御指摘はあると思います。それについてはしっかりと重く受け止めさせていただきたいと思います。
○小池晃君 説明責任が果たして果たされたのかと。
 大臣は、私の質問に対して、国民からの疑念を起こらないように、しっかりとした説明をし、疑念を晴らしていただきたいとおっしゃいました。疑念は晴れたとお考えですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 神田前副大臣においては、国会審議に対する影響等も考えて辞表を出されたわけでありますが、政治家として、今後とも、こうした説明を、責任を果たしていきたいという旨を述べておられるということを、報道のレベルでありますけれども、聞いているわけでありまして、是非、神田副大臣には、副大臣はお辞めになりましたけれども、引き続き、政治家としてそうした説明をしっかりしていただきたいと期待をしております。
○小池晃君 期待をするということでいいんでしょうか。
 私の質問に対して大臣は、前回、要するに滞納して差押えになったのは事実だと、しかし、それに至る理由なども、そうした疑念が持たれて、税務執行上問題が起こってはならないというふうにお答えになっているんですね。これ、そのとおりだと思うんですよ。お金に困っているわけじゃない、それが何でこんなことになったのか、これをやっぱりはっきりさせないと、まさに大臣が前回言われたように、税務執行上問題が起こるんじゃないですか。
 私は、こういうことも含めて、これは、まあこれはもう副大臣お辞めになったんで政治家としてということになると思うんですが、やっぱり政治家として、一旦副大臣として、側近、部下としてというか、やられたわけですから、率直に神田氏にこういったことについてちゃんと説明しろということを申し渡すべきではありませんか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 神田副大臣、前副大臣、お辞めになったところであります。直接の私が指示を出すという立場ではなくなってしまったわけでありますが、ここでの国会答弁でも、神田さん自身がしっかりと精査をした上で十分な説明をしたいという本人の気持ちも述べておりましたし、私も当時の副大臣にしっかりと答弁をしてほしいということも申し上げたわけでございます。
 政治家として、副大臣という立場を離れても、そうした説明、これをやっていただきたいと、そういうふうに思います。
○小池晃君 疑惑に辞任で蓋をすることは許されないし、私は、国会議員としての資格も問われるというような性格の問題ではないかなというふうに申し上げておきたいと思います。
 定額減税の問題について聞きますが、何で半年以上先の来年六月なのかと。もうボーナスに減税を加えると目に見える形になると言うんですけど、要するに、そういうことは、ボーナスも減税も目に見える、それだけでは目に見えないと言っているようなものじゃないかなと思うんですね。
 夏と冬のボーナスのはざまで、進学あるいは新学期、一番出費が多いのは三月、四月ですよね。そういうときにやっぱり家計応援すべきじゃないか。
 大臣、九八年、橋本内閣は定額減税やりましたが、これ、前年の十二月に急遽、当時の橋本首相が答弁を、減税表明しました。減税法国会提出、一月十九日、成立したのは一月三十日。二月から、給与、公的年金、源泉徴収額から定額減税行われたわけですね。
 九八年にできたことが何でできないんでしょうか。お答えいただきたい。
○国務大臣(鈴木俊一君) 今回実施いたします定額減税は、総合経済対策において、令和六年六月から減税をスタートできるよう、令和六年度税制改正において検討し、結論を得るとされているところであります。
 これは、減税を六月からスタートすることによりまして、減税措置を実施する上で御協力をいただく源泉徴収義務者等の皆さんのための相応の準備期間を設けることができるということに加えまして、来年に向けて物価上昇を上回る賃金を目指している中で、賃上げが実現すると見込まれるタイミングに合わせて税負担を軽減することで、国民の皆さんに所得の向上をより強く実感していただき、それが長年染み付いたデフレマインドを払拭することにつながるのではないか、こういったことを配慮したことによるものであると思います。
 なぜ一九九八年のようにできないのかということでありますが、一九九八年には二回の定額減税が行われておりますけれども、そのうち、当初分は小池先生御指摘のようなスケジュールであったと承知をしておりますが、その際、方針の決定から実施までの期間が二か月と近接しておりましたので、源泉徴収義務者において一時に、いっときに膨大な事務コストが掛かり、給与事務関係のシステム、ソフトウエアの改修が間に合わないといった問題が生じ、大変多くの苦情をいただいたと、そういうふうに承知をいたしているところであります。
 それによりまして、先ほど申し述べましたようなことも考えまして、今回は来年の六月からスタートするというふうにしたところであります。
○小池晃君 当時よりはシステムは改善されているはずです。
 私は、やっぱりもっと早く、いや、これだけ評判悪い大きな原因だと思いますよ、こんなに遅いというのはね。
 それと、年金は、事務負担は年金機構ですよね。賃上げもボーナスもありませんよね。だったらもっと早くやればいいじゃないですか。年金も実施は六月なんですか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。
 年金受給者の方に対する減税の開始時期も含めまして、その減税の具体的な仕組みにつきましては今後与党税制調査会において御検討いただくものと考えておりますので、年末までに向けてしっかり検討してまいりたいというふうに考えています。
 なお……
○委員長(宮本周司君) 小池委員、あっ、失礼しました。
○政府参考人(青木孝徳君) 済みません。よろしいですか、そのまま。
 平成十年のときに……(発言する者あり)はい、失礼しました。
○小池晃君 今の話だと、給与所得者は六月というふうにはっきり大臣もおっしゃったんですけど、年金は六月にもできない可能性があるということですか。
○政府参考人(青木孝徳君) 年金につきましては、まさに日本年金機構、源泉徴収義務者とこれからしっかり検討を進めてまいりますが、当時、平成十年の頃とも違いまして、今、年金受給者の方も非常に増えております。また、年金受給者、年金を受給しながら別途働かれている方も結構増えております。それから、平成十年以降、確定申告を不要とする制度というのも年金受給者の方には入れておりまして、そういったことでなかなか当時と大きく事情が異なっているという点もございますので、どのようなことができるのか、関係者とよく相談してまいりたいと思います。
○小池晃君 年金は六月にもできないというふうに言っているようなものですね、これね。これでは本当に今の物価高の対応とは言えないんじゃないか。
 しかも、お配りしておりますけれども、これ所得税では谷間ができるわけですよ。所得税非課税だけれども住民税納税している人は約五百万。そして、納税額が四万円未満の人が四百万円。一千万人近い人がはざまに置かれるわけですね、配付資料にあるようにですね。
 大臣ね、先ほどから、消費税の方がやはり経済効果もあるという議論もありました。これ、消費税であればこういうはざまも隙間も生まれませんよね。そのことはお認めになりますか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 消費税減税につきましては、もう政府の立場は再三述べておりますので、ここでは改めて申し上げません。
 その上で、今般の経済対策における定額減税等の実施に当たりましては、御指摘のような定額減税と住民税非課税世帯の支援のはざまに置かれた方々にも丁寧に対応する方針を経済対策の本文において明記をしているところです。具体的な対応といたしましては、物価高対策のための重点支援地方交付金による対応を中心としつつ、令和六年度税制改正と併せて、年末までに成案を得ることとしております。
 消費税による対応によらなくても、これらの支援のはざまに置かれた方々に対して十分適切に対応できると考えております。
○小池晃君 いや、だから、そういう面倒くさいことやらなくたって、消費税だったら全体を支援できるじゃないですかと言っているんですよ。それをなぜやらないのか。
 それで、先ほどから新しいことを最近言い出しているんだけど、要するに、何か、高額消費を含めて負担軽減となって、低所得者への支援が相対的に薄くなるからと。こんなことを心配するんだったら、高額所得者に応分の負担を求める所得税の改革をやればいいじゃないですか。税率、最高税率引き上げるとか、それとセットでやればいいんですよ、消費税の減税と。これが一番すっきりと、すっきりとね、このやっぱり今の物価高対策をね、一番有効な手段ではないかと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(鈴木俊一君) 高額所得者に対しますその税制の見直しは、令和五年度におきましても三十億円と、三十億円という極めて高い方々に対して一定の措置をしたところでありまして、これが議論のスタートになるのではないかなと私は思っておりますが、具体的な対応につきましては、与党の税制調査会において議論をされ、決定されるものと認識しています。
○小池晃君 与党の税制調査会で是非検討していただきたい。
 三十億円なんてね、話違うんですよ。一億円って言っていたんですよ。で、一億円がいつの間にか三十億円になっちゃったんですよ。ちょっと与党の税調でね、こんなことではやっぱり国民はこれは納得しないということを申し上げて、質問を終わります。

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