日本共産党 書記局長参議院議員
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パーティー券も規制 企業・団体献金全面禁止法案 共産党、参院に提出

2023年12月06日

赤旗2023年12月6日付

 自民党派閥の政治資金パーティー収入の不正が噴出するなか、日本共産党国会議員団は5日、「企業・団体献金全面禁止法案」を参院に提出しました。発議者の井上哲士参院幹事長と小池晃書記局長、田村智子政策委員長、伊藤岳、岩渕友、紙智子、吉良よし子、山添拓各参院議員が小林史武参院事務総長に手渡しました。

 


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(写真)小林史武参院事務総長(右から4人目)に企業・団体献金全面禁止法案を手渡す井上哲士参院幹事長(その右)ら党議員団=5日、国会内

 同案は、企業・団体による寄付を禁止し、政治資金パーティー収入も寄付とみなすことで、企業・団体によるパーティー券購入も全面的に禁じます。パーティー券購入の公開基準は現行20万円超ですが、寄付とみなすことで、寄付の公開基準の5万円超とします。

 

 法案提出後、井上氏は記者会見し、政治資金パーティーによる自民党派閥の裏金づくり疑惑が大問題となるなか、企業・団体のパーティー券購入も禁止すべきだと考え提出したと強調しました。

 

 また、「経済が停滞する国になったのは賃金、社会保険料負担、税金のコストカットを求める財界の要求に従ったからだ。その背景には、政治買収である企業・団体献金がある」と指摘。パーティー券の大半を企業・団体が購入しているのが実態で「形を変えた企業・団体献金に他ならない」と批判し、「本法案は、パーティー券購入を含む企業・団体からの政治献金を全面的に禁止するものだ」と述べました。

 

 井上氏は、パーティー収入の収支報告書の未記載や議員のパーティー券販売ノルマがあり、「それを超えたものは裏金になっている疑惑も明らかになっている」と指摘。「首相の責任で事実を徹底的に明らかにすべきだ」と主張しました。

 

 井上氏は政党は国民の中で活動し、国民の支持を得て活動資金をつくるのが基本だとして、「企業・団体献金のパーティー券を含む全面禁止は金権腐敗政治を根絶し、国民の政治不信回復の道だ」と重ねて強調しました。

 

日本共産党国会議員団提出 企業・団体献金全面禁止法案のポイント

 

 日本共産党国会議員団が5日に参院に提出した企業・団体献金全面禁止法案のポイントは次の通りです。

 

【企業・団体による寄附、パーティー券購入の全面禁止】

 

○企業・団体による寄附を禁止する。

 

○政治資金パーティー収入を寄附とみなすことにより、企業・団体によるパーティー券購入も禁止する。パーティー券購入の公開基準は現行20万円超だが、寄附とみなすことにより、寄附の公開基準である5万円超となる。

 

【政治団体代表者の監督責任強化】

 

○政治団体の代表者に、当該団体と会計責任者への監督責任を課す。

 

【収支報告書の要旨公表までの期限短縮、要旨作成の義務化、情報開示の迅速化】

 

○収支報告書の要旨公表までの期限を報告書が提出された年の9月30日(現行は11月30日)までとする。(2006年と07年に改悪される前の規定にもどす)

 

○要旨作成を義務化する。(現行は、インターネット利用等による収支報告書公表では、要旨公表を必須としていない)

 

○情報公開法による開示請求について、要旨公表の前でも開示決定できるようにする。

 

【個人による寄附の上限引き下げと分散寄附の禁止、「特定寄附」規定の削除】

 

○個人による政党・政治資金団体への寄附総額上限を年1000万円(現行2000万円)に、他の政治団体(資金管理団体含む)への寄附総額上限を年500万円(現行1000万円)に引き下げる。

 

○収支報告書への記載を免れる目的で分散寄附することを禁止する。

 

○公職の候補者が、政党から受けた政治活動に関する寄附を自らの資金管理団体に対してする「特定寄附」の規定を削除する。

 

【罰則の強化】

 

○全体的に量刑を引き上げる。

 

○政治資金規正法に違反した者の公民権停止期間を裁判が確定した日から5年間とし延長する。(現行は、刑の執行を受けることがなくなるまでの間)

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