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留学生大量不明 東京福祉大創立者/教員研修で言いたい放題/調査の国が“いい学校”と 「大学運営関与させない」どこに

2019年04月18日

赤旗2019年4月18日付

 3年間で約1400人もの留学生が所在不明となっている東京福祉大学で、同大創立者の中島恒雄元総長が、3月29日に学内の教員研修会でマスコミ報道などを間違いと批判し、文部科学・法務両省の立ち入り調査についても「いろいろ調査してみて、非常にいい学校だということを、いい印象を持たれて、お帰りになった」と発言していたことが、17日までに分かりました。


 中島氏は、強制わいせつ罪で服役した過去があります。同大運営法人も「教育や運営に関与させることはございません」と宣言しているだけに、大学側の姿勢が改めて問われます。

 関係者によると、中島氏の発言は、教員向けの研修会で飛び出したもの。3月29日、池袋キャンパスで開かれたといいます。

留学生ビジネス

写真

(写真)東京福祉大学の池袋キャンパ
ス本館=東京都豊島区

 同大が受け入れている留学生数(昨年5月)は、全国2番目に多い5133人。その4年前の5月時点では、596人にとどまっており、4年間で9倍に迫る急増ぶりです。

 背景には、日本語研修として非正規の定員制限がない「研究生」を大量に受け入れ、1人当たり年60万円以上の授業料を受け取る「留学生ビジネス」があります。約1400人が所在不明となった理由についても、高額な学費の捻出のため就労を優先せざるをえない留学生の実態などが指摘されています。

 中島氏は実際、2011年9月に同大で開かれた「経営学部運営会議」において、次のように語っていたことが裁判資料で明らかになっています。「4年間上手にやりゃあ、今の勝手な試算だけど、120億入るって。どうだすごいだろ、このアイデアは」「そしたら、ガバチョ、ガバチョじゃん」

 問題発覚を受け、文科・法務両省は3月26日、王子キャンパスの立ち入り調査を実施しました。この調査について、中島氏は研修会で「マスコミが間違ったことをずいぶん報道しておる。文部大臣(文科大臣)が間違えて国会答弁したのが(きっかけで)大騒ぎになって」と主張しました。

「ありえない」

 日本共産党の小池晃参院議員の問い合わせに文科省は、研修会について情報を把握していると説明しました。「中島氏が、大学運営に関与してはならないことは今も変わりない」と回答。同大を「ほめた」とされていることに、「ありえない」と否定しています。また、事実に基づき、小池氏が厳しい対応を求めたことに対し、文科省側は「早急に同大の関係者を改めて呼んで事実確認することを含め、調査を進める」としています。

 同大をめぐっては、運営法人の理事だった自民党の秋元司環境副大臣が、日本共産党の吉良よし子参院議員の国会追及に対し、14~17年に総額300万円以上の報酬を同大から受け取っていたと認めています。

 本紙は、事実関係について同大に質問しましたが、17日までに回答がありませんでした。(岡素晴)


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