日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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小池晃の活動報告

8月の残された期間 一日一日猛奮闘し「二つの目標」達成を

2021年08月25日

赤旗2021年8月25日付

8月24日 総選挙闘争本部長 小池晃

 

 24日に小池晃書記局長・総選挙闘争本部長がオンラインで行った「全党への訴え」は次のとおりです。


写真

(写真)全党への訴えをする小池晃書記局長・選挙闘争本部長=24日、党本部

 

 全党の同志のみなさん。

 

 深刻なコロナ感染拡大、豪雨災害のなかでの大奮闘に、心から敬意を表します。

 

 8月もあと1週間余りとなりました。総選挙勝利のために、8月末までを節として掲げた「二つの目標」――(1)大量宣伝と結んで得票目標の実現に必要な対話・支持拡大をやりぬく(2)党員と「赤旗」読者の前回総選挙時回復・突破をはかる――この目標の達成をめざし、残された1週間、全力をあげることを、心から訴えます。

 

 どう頑張りぬくか。三つのことに深い確信をもって奮闘することを訴えたいと思います。

 

国民の怒りに包囲される菅政権、「批判」と「提案」で光る日本共産党

 

 第一は、菅政権が国民的怨嗟(えんさ)の声につつまれていること、そのもとで日本共産党が、菅政権への批判でも、政治を前に動かす提案でも抜群の役割を果たしていることです。

 

 菅政権への国民の痛烈な批判は、22日に投開票された横浜市長選挙の結果にハッキリと示されました。菅首相と自民党・公明党が全力で支援した小此木氏を破り、市民と野党の共同候補・山中竹春氏が大差で勝利をおさめたのです。選挙結果は、カジノ誘致をめぐる横浜市政の転換への市民の意思を示すものであると同時に、菅政権のコロナ対応への厳しい審判にほかなりません。4月の衆参3選挙、7月の東京都議選に続く、菅自公政権への痛打です。市民と野党の共闘の力が発揮され、無党派層の中での支持の大きな流れをつくることができたことも重要な成果です。

 

 私がここで強調したいのは、菅政権のコロナ対応に怒りの声がわき起こっているもとで、日本共産党が、菅政権への正面からの「批判」でも、命を守るための「提案」でも、かけがえのない役割を果たしているということです。

 

 安倍・菅政権の対応の「三つの致命的欠陥」――“科学の無視”“説明しない”“コロナも「自己責任」”、日本共産党はこの根本問題を正面から追及しています。19日には、志位和夫委員長が「コロナから命を守るための緊急提案」を行い、医師会や専門家も声をあげるなか、西村コロナ対策担当大臣も、NHK番組で「臨時の医療施設をつくっていくことが必要」と表明しました。この提案を、地方議員団と支部が、自治体や関係者に届け、国民にも語り広げて、政治を動かす時です。

 

 コロナ感染爆発、医療崩壊という危機の中で、なんとしても国民の命を守りぬく、わが党の頑張りどころです。日本共産党が「国民の苦難軽減」の立党の精神を発揮し、抜群の役割を果たしていることに確信をもって、奮闘しようではありませんか。

 

記念講演が最大の政治的推進力となっている

 

 第二に、党創立99周年記念講演会での志位委員長の講演が、党員の誇りと政治的確信をよびおこすとともに、多くの国民の政治変革の願いと響きあい、あらゆる活動の推進力となっていることです。

 

 長野県の南木曽支部では、4日の記念講演を15人が視聴し、終わったあと、思わず拍手やガッツポーズが起き、「共産党員で良かった」という声があがるなど、熱気にあふれ、翌日には支部で宣伝にとりくみ、その後も訪問活動を広げ、得票目標700に対して、支持拡大が500、協力を約束した人が107人にまで到達しています。

 

 記念講演は、今日の情勢のもとでのわが党の値打ちを広い視野から明らかにするとともに、社会変革の主体をつくり発展させるという日本共産党の根本的な存在意義を、マルクスにも立ち返り解明しています。

 

 第1章では、コロナ危機をめぐる政治対決の構図と党の果たしている先駆的役割、日本社会の前向きの変化を列記。第2章では、日本社会のゆがみをただす綱領的展望をコロナ・パンデミックとの関係で浮き彫りにし、とくに新自由主義との決別と転換の展望を示しています。第3章では、改定綱領の世界論をふまえ、核兵器禁止条約、過去の植民地主義・奴隷制度をめぐる見直しの前向きの世界の変化、米中対立のもと平和の秩序をどうつくっていくかを解明。第4章では、綱領の社会発展論の基本点と、保守層を含む統一戦線論など野党共闘の歴史的位置づけを示し、「共産党は暴力革命」といった反共デマ攻撃を撃破しています。第5章は、資本主義社会が、より高度な社会に交代する必然性を明らかにした『資本論』の根本的立場、社会変革の主体的条件を発展させる日本共産党の歴史的役割を踏みこんで解明しています。

 

 “1回見始めたらやめられない”“2回3回読んだらさらに味わいが深まる”、そういう内容になっているのが、記念講演です。

 

 パンフレットもできました。DVDを活用した「集い」、視聴会も各地で計画されています。記念講演が最大の政治的推進力になることに確信をもって、支部での学習・討議をすすめ、これをおおいに活用して目標達成の道をきりひらこうではありませんか。

 

全国会議を討議・具体化した支部では、これまでにない奮闘が

 

 第三に、全国都道府県委員長会議での幹部会報告、志位委員長の中間発言を討議・具体化したところでは、総選挙の得票目標に魂を入れる真剣な議論が始まり、これまでにない奮闘がスタートしていることです。

 

 大阪では、8月22日のオンライン演説会を結節点に「20万人の担い手づくりを」と奮闘し、担い手では7月までの約3倍のテンポに、読者拡大でも昨年8月の同時期の約1・5倍となっています。こうした変化の土台には、オンライン演説会を節に党の風を吹かせるとともに、府委員会と各地区委員会が協力して、支部会議が未開催の支部の対策を一つひとつ相談し、全国都道府県委員長会議を力に、得票目標・支持拡大目標決定支部を6月末の55%から、8月22日までに74%へと約2割のばし、支部の決起を広げる努力を貫いたことがあります。

 

 全国会議を討議し、得票目標を本気で責任をもってやりぬく構えをつくりだせれば、支部の力はこれまでの何倍も発揮される。全国会議を、全支部で討議・具体化するなら、行動する支部は大きく広がり、活動の規模とテンポは飛躍する。その足掛かりは、この間の努力でつくられてきています。

 

 21日の職場支部援助担当者経験交流会は、職場支部を決して「蚊帳の外」におかずに援助しようという決意を広げています。

 

 幹部会報告の全支部討議・具体化に最後までこだわり、全支部・全党員の総決起をはかって目標達成の流れをつくりだそうではありませんか。

 

草の根からの宣伝戦の抜本的強化、党員拡大を中心にすえた党勢拡大の飛躍を

 

 それでは、「二つの目標」をめざす8月のとりくみの到達点はどうなっているか。

 

 対話は380万人、支持拡大188万人、担い手広げは49万人となり、とくに「担い手づくり」のための読者・支持者への訪問にとりくむ地区と支部が広がりつつあります。声の宣伝、ポスター張り出しも強められています。

 

 党勢拡大は、入党働きかけが938人、入党申し込み146人、「しんぶん赤旗」読者拡大は日刊紙807人、日曜版5032人で、読者拡大では、目標には大きな距離があるものの、日刊紙で前進し、日曜版でわずかに後退した昨年8月の勢いに近づいています。一方、党員拡大では、率直に言って、他の課題と比べても大きく遅れているというのが、現状です。

 

 こうした現状を踏まえ、「二つの目標」の総達成を最後まで追求しつつ、とりわけ二つの点での大奮闘を心から訴えます。

 

 第一は、草の根からの宣伝戦の抜本的強化です。増刷したポスターを一枚残らず張り出すとともに、感染対策に万全を期しつつ、ハンドマイク、宣伝カーなどをフル出動させて、声の宣伝を強めましょう。全国の報告でも、街にうって出たところでは、コロナ問題などをはじめとして、強い期待と共感の声がビンビンと返ってくることが特徴です。総選挙が間近に迫るもとで、元気いっぱいの党の姿が有権者に伝わるように、宣伝戦の抜本的強化をはかろうではありませんか。

 

 第二は、総選挙をめざす対話・支持拡大・担い手づくりの前進と一体に、党員拡大を中心にすえた党勢拡大の飛躍を必ずつくりだすことです。

 

 いま支部が新しい党員を迎えることは、総選挙をたたかう新鮮な活力を党が得るうえでも決定的に重要です。党員拡大をめぐっては、“対象者がいない”“党に迎えても党員として育てられない”などの声にあるような消極的気分、あるいは支部での悩みやためらいがあります。ここをいかにして乗り越え突破していくか。ぜひ正面から議論し、足を踏み出そうではないか。その答えは党大会第二決議にあるということを強調したいと思います。

 

 “対象者がいない”という声には、「ともに学び、ともに成長する」「入党の働きかけに失敗はない」という姿勢で入党を働きかけることの重要性を、第二決議は提起しています。“党に迎えても育てられない”という声には、「楽しく元気の出る支部会議」の努力を発展させることの意義を提起しています。全党の探求と努力によって導きだされた方針に、いま一度立ち返り、総選挙に向かう党員拡大でも力にして、事態を打開するために中央も先頭に立って奮闘する決意です。

 

 そしてこれは、総選挙をめざす対話・支持拡大や担い手づくり、「いまの自力でも勝利するための活動」と一体でとりくむことが十分に可能です。一体でとりくんでこそ党員拡大の条件が広がります。その際、担い手づくりの働きかけを行う「赤旗」読者、後援会員の中で、どの人に入党を働きかけるのかを支部で討議して決め、その方々には入党をよびかける資材を届け、入党を訴えることが重要です。

 

 神奈川県・鎌倉東部支部は、8月、「総選挙は近い。支部も臨戦態勢をとろう」と議論し、7日に「折り入って作戦」で支持拡大への協力と「赤旗」購読のよびかけで行動しました。どの人も党の勝利に期待を寄せ、資料を受け取ってくれたそうですが、そのあとが重要でした。支部会議で訪問した人の反応を出し合うと、入党を働きかけたい人が新たに4人、5人とあがり、翌週15日には、そのうちの一人とDVD「私たち、日本共産党に入りました」を視聴する「ミニ集い」を行って党に迎えています。支部で入党者を迎えたのは7年ぶりとのことで、大喜びだったそうです。

 

 8月3日の闘争本部の「訴え」では、「今日の党の自力づくりの根本は、支部の活性化であり、これに道を開くのが、党員拡大であり、世代的継承の党づくりです」と述べました。支部でも、党機関でも、この点をあらためて、時間をつくって討議し、第二決議で党員拡大のとりくみを抜本的に強め、記念講演のパンフレットやDVD、『入党のよびかけ』パンフを使った働きかけを広げていこうではありませんか。

 

 そして、党員拡大を最後まで推進しつつ、読者拡大でも全県・全地区が前回総選挙時回復をめざし、必ず大きな前進をかちとりましょう。見本紙や「赤旗」PRパンフを活用するとともに、総選挙の時こそ未購読党員や日曜版読者の併読など、日刊紙拡大の独自対策をとって購読を広げましょう。

 

現瞬間のとりくみに日本の命運がかかっている

 

 最後に、全党のみなさんに訴えたいことがあります。それはこの8月、一日一日を頑張りぬけるかどうかが、総選挙勝利にとって決定的に大事だということです。

 

 解散・総選挙の時期はなお不確定の要素もありますが、10月21日が衆議院議員の任期満了であり、“9月中旬以降はいつでも解散あるいは総選挙がありうる”状況となります。歴史的な総選挙は目前に迫っており、9月は総選挙勝利にむかってまい進するべき、文字通りの本番の月となります。

 

 そして志位委員長が全国都道府県委員長会議の中間発言でのべたように、「共闘の時代」の選挙で、共闘勝利と党躍進という二つの仕事をやりぬこうとすれば、解散までに、どういうとりくみをおこない、どういう態勢をつくり、そしてどういう政治的流れを私たちが主導的につくり出して選挙本番を迎えるかが、文字通り勝敗を決します。

 

 現瞬間のとりくみがまさに日本の命運を左右する。そのことをあらためて肝に銘じ、8月末までの「二つの目標」をやりぬくためにお互いに奮闘しようではありませんか。

 

 私も全力で頑張る決意を申し上げ、全党への訴えとします。がんばりましょう。

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