日本共産党の小池晃書記局長は13日の参院予算委員会で、日本維新の会の藤田文武共同代表が「しんぶん赤旗」日曜版記者の名刺画像をインターネット上にさらし続けている問題について「政権与党による取材活動への重大な妨害行為だ」と批判し、高市早苗首相の認識をただしました。
小池氏は「記者への個人攻撃や嫌がらせを誘発しかねない」(「朝日」)、「取材活動を萎縮させる」(「毎日」)など、各紙が続々と批判していると紹介。藤田氏の行為は「政権与党による取材活動への重大な妨害で、威嚇行為だ。連立与党の代表のこのような行為が許されると考えるのか」とただしました。
高市首相は「当事者でない立場からコメントすることは差し控える」と述べ、名刺問題についても「個別の法律が適用されるかどうか、答えを差し控える」と無責任に逃げました。小池氏は「違法だと言っているのではない。報道の自由に対する挑戦だ」と厳しく指摘しました。
首相 連帯責任問われる
小池氏は委員会終了後、国会内で開いた記者会見で、高市首相の答弁について、「藤田氏は連立与党の一方の代表であり、その行為については連帯責任が問われる」と主張しました。
小池氏は、高市首相が「個別の法律が適用されるかどうか、答えを差し控える」と答えたことについて、「法律違反ではなく取材活動に対する威嚇妨害だと言っている。問題をすり替えようとしている」と指摘。一方で、首相は「(名刺をさらしたという)事態が今、あるということは否定せずに認めた。さすがに正当化もできなかった」と述べました。
小池氏はさらに、「しんぶん赤旗」はこれまでも、自民党の問題を追及してスクープを出し、多くの自民党政治家を取材したが、名刺をさらされたことなど一度もなかったと強調。さらに、「しんぶん赤旗」日曜版は藤田氏の公設第1秘書の名前は報じておらず「節度をもって報道している」のに、藤田氏の行為は取材への威嚇であり「削除して謝罪すべきだ」と語りました。


