赤旗2020年1月9日付
緊急街宣で小池氏は、3日に米軍がイラン革命防衛隊の司令官を空爆で殺害したことについて「どんな理由があっても正当化できない、国際法と国連憲章に違反した無法な先制攻撃だ」と非難しました。8日にイランが米軍のイラク駐留基地をミサイル攻撃したことにも触れ、「中東全体を巻き込んだ、破滅的な戦争に突き進む危険がある。あらためて、すべての関係者に自制を求める」と語りました。そして、「米国とイランの緊張激化は、トランプ米政権がイラン核合意から一方的に離脱したことに原因があり、トランプ大統領の責任は重大だ」と指摘しました。
さらに、安倍政権が中東沖への自衛隊派兵を閣議決定したこと、11日にも海上自衛隊のP3Cが中東に向けて出発する予定とされていることに触れながら、イラン側が「米国の同盟国の領土が米国による攻撃に使われた場合、イランの反撃の標的になる」と声明していることに言及し、「こんなときに自衛隊を派兵するなど、あまりに危険で無謀だ」と糾弾。8日の記者会見で菅義偉官房長官が「現時点において変更はない」と述べたことに反論して、「引き返せる現時点だからこそ方針を変更し、閣議決定を撤回すべきだ」と述べました。そして、安倍首相が「(イランと米国の)橋渡し外交」と言いながら、米国の無法を一言も批判していないとして、「お先棒外交と言われても仕方ない」と批判しました。
その上で、トランプ政権に対して軍事力行使を直ちにやめ、イラン核合意に復帰するよう求めるとともに、国際社会が緊急の外交努力を行うよう力説。「日本政府がなすべきは、自衛隊派兵でなく、トランプ大統領にイラン核合意への復帰を求める外交努力だ」と語り、「野党は、政府に対して中東派兵の閣議決定の撤回を求めて結束してたたかっていく」と表明しました。