日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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生放送!とことん共産党 ガザ侵攻ただちにやめよ ~子どもたちの命、医療現場は今~ 「北海道パレスチナ医療奉仕団」団長 猫塚さんと小池さん語り合う 国際世論が力になる

2023年11月06日

赤旗2023年11月3日付

 日本共産党のインターネット番組「生放送!とことん共産党」が10月31日夜、「ガザ侵攻ただちにやめよ 子どもたちの命、医療現場は今どうなってるか」をテーマに放送され、「北海道パレスチナ医療奉仕団」団長で整形外科医の猫塚義夫さんと小池晃書記局長が語り合いました。司会は朝岡晶子さんです。

 


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(写真)「とことん共産党」で語り合う(左から)小池、猫塚、朝岡の各氏=10月31日

 猫塚さんは勤務医をしながら、2011年からパレスチナ・ガザ地区で医療支援を行ってきました。実際に見てきたガザ地区の状況について、支援当初から医薬品、電気、燃料、水などが足りないとして、「私が手術したときも停電し、手術室の電気が消えたことがある。麻酔科の先生や看護師がスマホで照らして手術をした。今はスマホの明かりで手術することが当たり前になっている」と語りました。

 

「まさに地獄」

 

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(写真)空爆を受けた猫塚さんの知人宅内(猫塚さん提供)

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(写真)イスラエルによるガザ空爆を受けた猫塚さんの知人宅(猫塚さん提供)

 ガザ地区は東西約10キロ、南北約40キロに約220万人が住んでおり、人口密度が高いと指摘。難民キャンプや住宅に往診すると、トタン屋根が1枚で夏は暑く、冬は寒い劣悪な住居であることや、ゴミを燃やして火を起こすため、爆発して子どもが負傷することもあると紹介。電気は1日4時間程度しかこないため、「夜になると暗闇になる。車に乗るのも怖い」と述べました。

 

 今回のイスラエル軍による空爆以前にも、毎週のように空爆による死者が出ており、住民は夜も眠れない状況だったと紹介。若者の失業率も7割近くに達し、自殺者も増えているとして、「若者にとって希望がない。生まれた時から封鎖され、空爆される状況にあるため、荒れている子も多い」と語りました。「今回の事態になる前兆はずっと前からあった。(イスラエルに攻撃したイスラム組織)ハマスもいけないし、イスラエルも侵攻をやめろと言うべきだ。その上でガザとパレスチナの歴史を学んでほしい」と強調しました。

 

 小池さんが今の現地の状況を尋ねると、猫塚さんはガザ北部の知人から娘が亡くなったと連絡があったと紹介。空爆で破壊された住宅や、救命措置を受ける娘の写真を見せ、「まさに地獄。ガザに妊婦が5万人もいる上、インターネットがいつ使えなくなるかわからず、救急車も呼べなくなる。こんなことが21世紀にあっていいのか」と強調しました。

 

 また、猫塚さんはイスラエルがガザ住民に北部から南部への「退避勧告」を出したものの、大規模な医療施設があるのは北部だとして「燃料も水もないのに、患者をどう移動させるのか。今の状況は死ねと言っているのと同じだ」と批判。「ガザ地区の死者は8000人を超えているが、けが人は2万~3万人に上っているはず。しかし、南部にそれほど病院はない」など医療体制が危機的だと語りました。

 

 小池さんが「必要な支援は」と聞くと、猫塚さんは「抗がん剤など薬がほとんどなくなっている。医療器具も足りず、手術で使い回している状況だ」と述べ、医療物資の支援が緊急に必要だと指摘。今月下旬に医療支援のためガザ地区を訪れる予定でしたが、延期を余儀なくされたとして、「一刻も早くガザ地区に入って、医療支援したい」と語りました。

 

日本が交渉を

 

 朝岡さんが、どうすれば停戦できるかと質問すると、猫塚さんは「日本政府が自主的にイスラエルとパレスチナに直接交渉してほしい」と提起。安倍晋三政権時にイスラエルのネタニヤフ首相と会談してから、日本政府はイスラエル寄りになったと指摘し、「現地に行くと、日本に対する信頼感が強い。欧米と違って中東を侵略したことがなく、戦後、平和国家としてやってきた日本に安心感を住民は抱いている。その日本が停戦交渉する意義は大きい」と強調しました。

 

 イスラエル・ガザ紛争の人道的休戦を求めた国連総会決議(10月27日)に日本が棄権し、岸田首相は「(同決議は)バランスが取れていない」と述べたことについて、「アメリカの後追いで顔色をうかがっているとしか考えられない」と指摘。小池さんは「日本が、イスラエルにもパレスチナにもモノが言えるスタンスを生かした外交をすれば、大きな役割を果たせるはずだ」と語りました。

 

 小池さんがパレスチナ問題の解決の方向性について問うと、猫塚さんは「まずパレスチナを国家として承認し、ガザの封鎖をただちに解くことが必要だ」と強調。また、イスラエルがヨルダン川西岸地区などで入植地を拡大し、パレスチナの住民を追い出している問題が悪化しており、入植活動をやめさせることが必要だと語りました。小池さんは「日本政府もパレスチナを国家として承認していない。イスラエルを占領地から撤退させ、パレスチナの独立国家樹立を含む民族自決権を認め、イスラエル、パレスチナが相互に生存権を承認することが必要だ」と指摘しました。

 

 小池さんが「世界中で停戦を求める大規模なデモが起こっている」と話を振ると、猫塚さんは「パレスチナ問題は宗教問題ではなく、民主主義や人権の問題だ。国際世論で反対しなければならず、ぜひ日本の皆さんも街頭で声を上げてほしい」と呼びかけました。

 

 朝岡さんは、共産党が呼びかけたガザ人道支援募金に計831万9935円が寄せられ、日本ユニセフ協会に届けたと紹介。引き続き党が呼びかけている募金や「北海道パレスチナ医療奉仕団」など支援活動をする団体に寄付をしてほしいと呼びかけました。

 

 「北海道パレスチナ医療奉仕団」への支援募金の振込先は以下の通りです。

 

振替口座=02720―9―100675

 

ゆうちょ銀行 二七九支店 当座 0100675

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