日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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地域経済活性化が役割 改正金融機能強化法で小池氏 参院財金委

2026年05月01日

赤旗2026年4月30日

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(写真)質問する小池晃書記局長=23日、参院財金委

 地域金融機関等が地域経済に貢献するための経営基盤を強化する改正金融機能強化法が24日の参院本会議で自民党、立憲民主党、日本共産党などの賛成多数で可決・成立しました。

 日本共産党の小池晃書記局長は23日の参院財政金融委員会で、地域金融機関が生き残りをかけて収益拡大に走り、ノルマ主義や不動産融資を拡大させてきたことが、スルガ銀行不正融資問題など数々の金融被害をもたらしたと指摘。「規模の拡大ばかりを追い求めるビジネスモデルからの転換が求められているのではないか」と強調しました。

 片山さつき金融担当相は、ノルマが不適切な行為につながり顧客に不利益を与えることは「看過できるものではない」として、目先の利益にとらわれず経営改革に取り組む必要があると述べました。

 小池氏は、地域経済活性化の鍵である中小企業に寄り添い、目利き機能を発揮し地域内でよい資金循環を生み出すのが地域金融機関の役割だと指摘。規模ありきの地銀再編をけん引するファンドの動きが注目される中、金融機関同士の合併や経営統合の支援を行う資本交付制度の延長が悪用される懸念についてもただしました。

 片山担当相は、資本交付制度の申請主体はファンドではなく地域金融機関で、地域経済活性化に資するかを金融庁が審査して計画を認定すると答弁。「懸念されたワーストケースははじかれることになる」として、地域経済に貢献できるような適切な制度運営を行うと述べました。

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○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 先ほど、柴委員の質問で、スルガの被害者の相談窓口について、大臣、声を直接聞くための体制を、具体的な対応を検討すると言われて、これ二日前には考えていないというふうに答弁されていたので、前進したなと。いや、だから、歓迎しているんです、歓迎を。こうやって毎日、毎日というか毎回各党が取り上げていることが対策を前に進めているんじゃないかなというふうに思いますので、前に是非進めていただきたいとまず冒頭申し上げます。
 本法案ですが、これ、国が公的資金によって金融機関に資本参加する制度の申請期限を延長させる、それから、震災、コロナなどのときに特例として制定していた資本参加制度をあらかじめ法律で整備するということで、これはまあ反対はいたしませんが、幾つか懸念があるので、ただしたいと思います。
 これまでの政府主導で地銀の再編進んできたという経過があって、菅元総理は官房長官時代に地銀は数が多過ぎると言ったこともございます。今回の延長については、これ政府主導で再編を進めることにつながるんではないかという懸念を持っているわけですが、大臣、地域金融機関の数についてはどう現状を認識しているか、地銀、信金、信組などの地域金融機関の数が多過ぎるというふうに考えているのか、今回の法改正は減らすことが目的なのか、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 先ほどから何回もお答えをしておりますが、合併や経営統合については個々の金融機関の経営の御判断に属する事項であるというのが我々の基本スタンスですから、金融庁として地域金融機関の数についてどうあるべきだということをコメントしておりませんし、そういうことはもう一切差し控えております。
 まさに、自ら金融機関さんが置かれた環境をどう捉えるか、今後の展望をどう捉えるか、これを踏まえて、持続的に発展強化、そういうことをできるような重要な経営課題、これを認識して頑張っていただける、そのための経営改革に着実に取り組んでいただけると、このことが重要でございまして、合併や経営統合というのはあくまで選択肢の一つと考えております。
 一方、こうした経営改革の一環として組織の再編という手段を選択される金融機関もありますから、まさに、金融機能強化法の資金交付制度がこれまで七件、こういう形で活用実績があったということで、さらに、足下でも地域金融機関の合併や経営統合に向けた動きが見られるのは事実でございます。
 いずれにしましても、この法改正によって資金交付制度の期限の延長や拡充をお認めいただければ、こうした合併や経営統合という選択肢を自らお取りになる地域金融機関の経営判断は後押しできるのではないかというふうに考えております。
○小池晃君 まあ私たちも再編自体反対するものではないんですが、当事者の自主的な経営判断に基づいているのか、それから中小企業や地域経済に不利益がないのかということは、十分これは見ていかなければいけないと。ましてや、強引に進めるということがあってはならないというふうに思うんですね。
 今、地域金融機関をめぐる環境は大きく変化して、そういった中で、生き残りを懸けて収益拡大に走ってノルマ主義、不動産融資を拡大させてきたことが数々の金融被害を生み出してきた、まあスルガの問題なんかもその一つではないかと思うんですが。
 日経新聞のインタビューで、西武信金の高橋理事長がこう言っています。かつて当金庫も地域に根差さない不動産向けの融資を多く抱えていた、成果主義は拝金主義に変わり、年収五千万円の支店長が現れる一方、成績が出なければ担当者に降格する支店長が数多く発生した、こうした中で、融資量は一年間で三千億円も増やせたが企業風土が壊れてしまって、二〇一九年に業務改善命令を受けるに至ったということで、預金の規模を求める経営をやめるというふうに決めたとおっしゃっているんですね。
 大臣、やっぱりね、規模の拡大ばかりを追い求めるビジネスモデルからの転換ということは求められているというふうにお考えになりますか。
○国務大臣(片山さつき君) 御指摘のとおり、過去、金融機関で厳しい業績プレッシャーですわね、とかノルマとか、そういう部分が事実上あったんでしょう。そういうものが背景に、それが不適切な行為につながったというような分析がされているところはあちこちにあったわけですから、こういう行為でその収益を求める経営姿勢や業務運営というのは、結果的には顧客の不利益になってしまっているということに加えて、その金融機関自体にとっても、そのビジネスモデルは、まあ長く続かないというか、持続可能性がないので、損なわれてしまうので、これは、監督当局としては看過できるものではないと考えております。
 特に、地域の金融機関におきましては、その地域にある程度限られているわけですから、人口減少等により地域経済が極めて厳しい状況にある中で、自らが置かれた環境や今後の展望を踏まえて、持続的な発展、強化の実現を重要な経営課題と認識していただいて、目先の収益にとらわれず、経営改革に着実に取り組んでいただく必要があるというふうに考えているところでございます。
○小池晃君 今回、資金交付要綱改正によって、この合併、経営統合で、地銀と信金、信組の合併などの業態を超えた合併も含まれてくると。
 で、これもう、まあそもそも否定はしませんけれども、やっぱり地域金融機関にはそれぞれの特性があります。地域金融力の強化に関するワーキング・グループの座長、神戸大学の家森信善先生、教授はこう言っています。地銀、第二地銀、信用金庫、信用組合、規模も性格も異なる業務が歴史的に形成されてきた。例えて言えば、幹線道路を疾走して多くの荷物を素早く配送する大型トラックと、小道に入ってきめ細かく荷物を届ける小型トラックの違いだと。強さと良さが違い、金利競争だけでは測れないと。そのとおりだなと思うんですね。
 それから、京都信金の榊田隆之理事長は、京都信金、預金、融資残高はノルマをなくしてからも伸びています、ですが規模を追う考えはない、それより、私たちは、雨が降る前からお客様と準備し、雨の日にこそ傘を差し伸べる存在でありたいというふうに答えていらっしゃいます。これは非常に大事ではないかなと思うんですね。
 大臣ね、やっぱり地域経済活性化の鍵は地域の中小企業です。そうした企業に寄り添って、目利き機能を発揮して、地域内で良い資金循環を生み出すのが地域金融機関、特に信金、信組だというふうに思うんですが、この役割についていかがお考えでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 今委員がお読み上げになられたところは、私もお話を伺ったり、訪問したことがあったりする、過去、大分過去ですけどね、ございまして、本当に細かく、きめ細かく丁寧な営業活動を行って、地域においても御信頼を得られているんじゃないかと思った印象がございますが、まさにそういった業態的な役割というのは当然ありますし、地域経済活性化にも十分通じているというふうに思います。
 ですから、その役割は、いわゆる協同組織ということをおっしゃりたいんだと思うんですけれども、基本が会員や組合員の出資による金融機関だから、相互扶助の理念というのがありますから、地域のニーズにはより一層言い出しやすいんですよね。
 ただ、それもありますが、その中にも相当規模が大きくていらっしゃるところがあるんですよ。銀行というお名前が付いていらっしゃるところでも、規模は別にそんな無理をなさったわけでもなく、会員が大変多くていらっしゃるので、大きい規模で、かなりのことがおできになるところもあるんですよね。
 だから、上が下に来たら困るなということはよく言われるんですが、下が上に行っても困るということもあるので、そういうことで、いろいろと協力や提携を壁を乗り越えておやりになりたいのであれば、それをあえてやりにくくしたり、できないようにするというのも、地域のために余りならないこともあり得るものですから、まあいろいろとその特性を踏まえた中で、そういう今回こともできるようになっているわけですけれども、実際には、再三申し上げていますように、全ては地域のためでございますから、地域のために、経営の強化になるんであれば、まあ何でもできるようにということで、頑張っていただきたいというのが我々の考え方でございます。
○小池晃君 全ては地域のためということは非常に重要だと、そのとおりだと思いますし、そういう方向でのやっぱり行政をやっていただきたいと思います。
 一方で、上場企業による自社株買いなどの、今、株主還元の行き過ぎがある中で、日本の地銀は、大多数上場していて、もう株式市場のこうした動きと決して無縁ではないと思うんですね。
 近年、アクティビストと呼ばれている、株主還元を強く求めるファンドの動きが活発化しておりまして、彼らのターゲットに上場地銀がなっているというふうに言われています。アクティビストが地銀株を保有して、政策保有株の売却、資本効率の改善、特別配当の要求、いろんな動きが活発化している、活性化していると思うんですね。
 この地銀再編をめぐって現在脚光を浴びているありあけキャピタルというのがあります。ありあけキャピタルは、千葉銀行と千葉興業銀行の経営統合を牽引して、ちばファイナンスグループを誕生させて、百二十億円の利益を得たと報道されています。代表の田中克典氏は、日経のインタビューで、上場する地銀にとって一定の規模は欠かせない、規模拡大の手段としては合併が第一の選択肢だと、こういうアクティビストの動き。
 こういう過度な株主還元への要求について対策を求める声も強まっているわけですが、今回の政府の合併、統合支援というのはファンドによる利益追求、規模拡大ありきの再編に悪用されるのではないかという懸念、ちょっと一問飛ばしますけど、それに対して大臣はどのようにお考えになりますでしょうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 資金交付制度があるわけでございますが、地域金融機関が合併、経営統合を行うことで負担することになる初期コストの一部を支援する枠組みであって、それ自体が直ちに利益を生じさせるというものではありません。また、申請を行う主体や資金の交付を受ける主体もあくまで合併、経営統合の当事者である地域の金融機関でありまして、ファンドでもなければその株主でもないという、そういうつくりでございます。
 その上で、さらに、申請に当たっては地域金融機関が金融庁に提出する計画に地域経済の活性化に資する方策について記載する必要があり、金融庁においてその方策の適切性等を審査した上で計画を認定する枠組みになっておりますから、普通、常識で考えれば今委員が御懸念されたワーストケースのようなことは当然はじかれるということになると思いますが、そういう御懸念に及ばないようにしなければいけませんので、引き続き、地域経済に貢献していくことができるような適切な制度運営ということで我々はやってまいりたいと考えております。
○小池晃君 先ほどからもちょっと指摘もありましたけど、近畿の地銀二行の問題ですね。滋賀と池田泉州の問題でも、これは、ありあけキャピタルが滋賀銀行の五・三%、池田泉州ホールディングスの九・六%を保有しているということで、ありあけの出方も今後の焦点になるというふうに言われております。
 こうした動きは今後も監視をしていく必要があるのではないかということを指摘をして、質問を終わります。

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