日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

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小池晃の活動報告

新春座談会 統一地方選予定候補者 小池書記局長 フレッシュ真ん中世代 住民に寄り添い、政治変える

2023年01月04日

赤旗2023年1月3日付

出席者

司会 小池晃さん 党書記局長

みなと隆介りゅうすけさん(39)=新=
大阪市議予定候補(淀川区・定数5)

しもおく奈歩なほさん(35)=前=
愛知県議予定候補(豊橋市・定数5)

山﨑やまざきすなおさん(38)=新=
埼玉県議予定候補(川口市・定数7)

かばさわ洋平ようへいさん(43)=現=
千葉市議予定候補(緑区・定数6)

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(写真)統一地方選勝利に向け奮闘を誓い合う(左から)みなと、山﨑、小池、しもおく、かばさわ、の各氏

 

 小池晃 新年おめでとうございます。

 

 一同 おめでとうございます。

 

 小池 今日は春の統一地方選をたたかう「真ん中世代」の議員・候補者のみなさんにお集まりをいただきました。選挙戦に挑むそれぞれのフレッシュな思いを語っていただければと思います。

 

 みなと隆介 大阪市淀川区から大阪市議に立候補します。昨年11月まで大阪市に本社がある総合スーパーなどに16年半勤めまして最終的に経営企画関係の部長もやってたんですけれども、退職して立候補することになりました。みんなが自分らしく安心して生きられる大阪市をつくりたいと決意しています。

 立候補については、昨年の春ごろから声はかけられていたのですが、会社の仕事も面白いので断っていたんですね。ただ夏の参院選で自民党が勝ち、維新が勝ち…これは大変なことになったなと。このままでは統一地方選も非常にまずいなと。だけど、ここでお話を受ければ自分の力と意志で何とかできるかもしれないと決意させていただきました。

 

 しもおく奈歩 愛知県議選豊橋市区で議席奪還を目指しています。8年前、初当選したときの県議選に最初に立候補を決意した理由は、働き方の問題です。私自身ハローワークに通い詰めてやっと正規に就職できたんですけども、そこも結構ブラックな環境で派遣の方が調整弁に使われてることにも、すごく疑問を抱いたんです。若い人の声を届けたいと県議会に挑戦し、15年から4年間、県議として頑張ることができました。

 ただ19年に落選して、コロナ禍でたくさんの困ってる人たちの声があったのに届けられなかったことが悔しくてなりません。だからこの議席、何としても取り戻したいという思いで、都道府県議会で唯一共産党議員がいない愛知県議会の空白克服をやり遂げたいと思っています。

 

 山﨑すなお 埼玉県の川口市から県議選に挑戦します。私は昨年3月まで県立高校で公民科の教員として、政治経済や現代社会を教えていました。無名の新人でプレッシャーや不安もあるし、3歳の子の子育て中で毎日、朝夜、駅に立つことが難しい。その分地域のみなさんに支えていただいています。住民の声をすくいあげる大切な党の議席を引き継ぎ、28年ぶりの県議・市議全員勝利に向けて精いっぱい頑張ります。

 

 かばさわ洋平 私はいま千葉市議団副幹事長で3期目を目指しています。われわれ千葉市議団は前回の選挙で7から6議席へと減っておりまして、今回は7議席への回復とあわせて私としても何としてもこのたたかいに勝ち抜いて、子育てしやすい千葉市を本気でつくっていきたいと決意をしております。

 私は実家の経済状態が厳しかったものですから、大学時代は朝2時半に起きてトラックを運転して新聞や雑誌を卸す仕事をしてなんとか生活費と学費をまかないました。経済的な事情で泣く泣く進学を諦める方も見てきました。だからお金の心配なく学べる社会は絶対につくりたいと強く思っています。

 

党との出会い

みなと 差別と迫害に抗する政党

しもおく 戦前から戦争反対 すごい

 

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(写真)みなと隆介大阪市議予定候補

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(写真)しもおく奈歩愛知県議予定候補

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(写真)小池晃書記局長

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(写真)山﨑すなお埼玉県議予定候補

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(写真)かばさわ洋平千葉市議予定候補

 小池 みなさんは、そもそもどんなことがきっかけで、党と出会われたのですか。

 

 みなと 私は、アメリカや宮崎県で育ち、もともと小学校のころから漠然と戦争は嫌だとか、誰もが自分らしく生きられる世の中がいいと思っていたんですけれども、中学1年のときに自分が男性の同性愛者だと自覚をしまして、その思いをより強くしました。

 大学は京都大学の経済学部に行きまして、大阪には18年ほど前から住んでいるのですが、戦前の日本とかナチス・ドイツにみられるように戦争の世の中になると同性愛者は、とりわけ差別、迫害をされる存在だと感じ、そうした流れに抗する日本共産党への信頼感が徐々に強まっていったんですね。

 2014年、安倍政権が集団的自衛権行使容認の閣議決定を行ったとき、撤回を求める共産党の衆院候補の方の選挙活動に飛び入りで参加して必死に応援する中で入党に至りました。

 

 しもおく 私は親が党員で小さいころから戦争の悲惨さを学んだりして戦争は絶対に起こしてはいけないという思いは子どものころから強かったんですね。それで周りから声をかけられまして、共産党が戦前から一貫して戦争反対を貫けたのは本当にすごいなと思って入党しました。

 

 山﨑 私も両親が活動家で、夏は戦争展に連れて行ってもらったり、家族旅行は広島・長崎に行ったりしていました。家族だけじゃなくて、本当に日本中の平和と民主主義を守ろうと取り組んできた人たちに自分は育てていただいたなと感じています。とくに小学校4年生のときに参加した母親大会で、日本の戦争の加害責任についても教わり、それが大学で朝鮮半島との関係を主に勉強することにつながりました。その中で、世の中を良くするためにはやっぱり教育が大切だと思うようになり、教員を志しました。

 県立高校で教えることになって、それ自体はやりがいも感じていたんですが、15年に安保法制(戦争法)が採決され、みんなが毎日国会前に行ってるときに自分は職員室で教材研究を夜中までずっとやってたりとかして…。ものすごいスピードで日本が壊されていっているときに、私はいまこうしていていいんだろうかってモヤモヤしていました。その後、子どもの育休中に新日本婦人の会で子ども医療費無償化の要請に行ったときに、やっぱり自分がやりたいのはこういう活動だと改めて思っていたところ、市議に挑戦しないかと声をかけてもらいました。

 夫は党員ではないから当然駄目って言われるだろうなと思ってその日はその場で断ったんですが、帰ってきた夫に話をしたら、いつもいろんな活動ができなくて悩んでいる私を見ていたので、「それなら1本に絞ったら」と背中を押してもらえました。その後、県議選のお話があったときにも家族と前向きに話し合うことができ、高校や特別支援学校の大変な状況を変えていくのが現場を知っている自分の使命だと、この道を進むことができました。

 

 かばさわ 党との出会いという点でいいますと、私はもともと、元いた会社の上司と立ち上げたIT企業の営業マンを10年ほどやってたんですが、2011年に東日本大震災と福島原発事故が起きましたよね。当時、息子と娘が3歳と1歳で、千葉にもいわゆる放射性物質が降ってきたので、これは心配だと、給食検査や除染をしていただこうということで千葉市民として市民団体を立ち上げて市に要望や陳情に行ったりしていました。いろいろ前進したんですが、13年、千葉市議会に甲状腺検査希望者に検査費用の一部助成を求める請願を提出したところ、日本共産党だけの賛同で他会派の反対により不採択となりました。そのとき、やっぱり市民に寄り添う議員がいないと良くならないなと強く思いまして。

 その後、地元の方から声をかけていただいて入党したんですが、「実は緑区は千葉市が政令市になってから23年間ずっと党の議席がない。出てくれないか」という話もきまして15年にチャレンジをさせていただいたんです。当時は64票差のギリギリで滑り込み、前回4年前もなんとか2期目の当選を果たすことができまして、いまも全力でやらせていただいています。

 

党議席の役割

かばさわ 市民と共に、粘り強く成果

山﨑 小さな声も すくいあげて

 

 小池 それぞれみなさん本当にいろんな歴史と、さまざまなつながりをへて、いま候補者として頑張っておられるんですね。では、この間、活動してきて党の議席が持っている意味や党議員の役割をどんなふうに感じていますか。

 

 みなと 後援会員さんの訪問をしてる中で実感しているのが、いかに党支部と後援会員さんや地域の方々が結びついてるかということです。市政アンケートを届けて地域の課題を聞いてそれをもとに議会に持っていくとか、まさに自治体は住民福祉の増進のためにあるということを体現してるのが日本共産党だと思ってます。

 私が議席を引き継ぐ寺戸月美さんも21年間生活相談所長をやって、そこからさらに議員を4期務めている方で、とにかく地域に課題があれば本当に駆けていって解決に尽力してきた方ですから多くの方に引退を惜しまれていて、訪問先で「ご体調のこともあり寺戸さんが交代します」と伝えますと本当に崩れ落ちるようにショックを受けられるような方を何人も目の当たりにしてきました。それだけに、この議席は何としても引き継がないといけないと思っています。

 

 しもおく 共産党の議員がいないと本当に県民の声が届かないんですよね。いまの愛知県議会では県民が一生懸命署名を集めてもほとんど請願の紹介議員になってくれない。15年から4年間で92件あった請願件数が党の議席がなくなった19年以降は3年で11件に減ってしまいました。党県議団があったときには私も紹介議員にもなりましたし、全国で唯一残っていた請願の押印義務付けも住民と一緒になって運動をしてなくすことができました。

 いまの議会はもう知事の言うことにみんな賛成で、本当に小さな声が届かないし民主主義もない。私も、この4年間いろんな声を聞いてきて、もう届けたい声がたくさんあるので、絶対これは議席を回復させていきたいと思ってます。

 

 かばさわ 千葉市では学校になかったエアコンの設置を求めて、市民のみなさんと3万を超える署名を集めて何とか実現をすることができたのですが、もともと自公は請願に毎回反対して不採択にしてきたわけです。だけど、また次の議会頑張ろうと粘り強くやってきて実現してきました。

 あと千葉市は3年前に子ども医療費の薬局での調剤に県内で唯一自己負担をかけたのです。なぜかと言ったら、当時の市長によると、エアコンの光熱費が約1億円かかるから保護者に負担してもらうという理屈です。私どもは、もう許せないってガンガン追及をして、ついに昨年12月の議会で市長がこの子ども医療費薬局負担の見直し検討を表明しましたが、これも1万を超える署名を集めて粘り強く毎回やってきました。

 ですから共産党の意義は市民に寄り添って、粘り強く一緒に取り組んで成果を上げていくことにある。これが私が実感していることです。

 

 山﨑 埼玉県はいま共産党も自主的に応援した大野元裕さんが自公推薦候補を破って知事になって、前の上田知事のときよりはだいぶ良くなってきたなとは思っています。だけど、やっぱり議会では自公の方が圧倒的に多いんですね。同時に共産党も前回6議席に前進している。だからこちらの意見もちゃんと聞いてくれる部分もあると思うので、そうした流れは絶対に守っていきたいですね。

 それから、昨年の12月に、私が川口での議席を引き継ぐ、党県議団幹事長の村岡正嗣さんの最後の質問に傍聴に行ったのですが、そこでも障害児の家族の方や農家の方の声までいろんな人たちの声を届けておられました。小さな声を全部すくいあげるという立場もしっかりと引き継いでいきたい。子育て世代とか元教員の視点での訴えという点でもしっかりと頑張っていきたいです。

 

大軍拡反対

しもおく 街頭でブレない党に期待

山﨑 教え子の顔 思い浮かべて

 

 小池 動き始めた埼玉県政を自民党県政に逆戻りさせないと。そのためには今度の選挙すごく大事だっていうことですね。いろんな訴えをしていく中で、こんな声や反応があったという点ではいかがですか。とくに最近は敵基地攻撃能力の保有や、大軍拡の方針が政府から出された中で平和の問題についての声も寄せられているんじゃないかなと思うのですが。

 

 しもおく 毎週土曜日の夕方にはシールアンケートやってるんですが、毎週立ってると変化がわかるんですよね。ロシアによるウクライナ侵略の戦争が起こった瞬間は軍事が大事みたいな声が結構あったんですよ。だけど長引いていく中で、やっぱりこれちょっとまずいんじゃないかっていうふうになってきて、いまでは軍事費倍増はいかんという声が圧倒的に増えてきた。街頭でも「日本共産党が100年続いてきたのは戦争反対ぶれずに頑張ってきたからだね」って声をかけてくださる方もいらっしゃるので、そういう面ではやっぱり今、信頼と期待が寄せられているんじゃないかなって感じます。

 

 みなと 私も12月中旬ぐらいから反応が変わってきていると感じています。リーフに日本共産党と書いてあるのですが、わざわざそれを確認してから取っていく人とか、若い世代も含めてそういう方に出会うようになってきました。軍拡のための増税が言われだした瞬間に「そもそも、これって本当に必要なんだろうか?」という反応が出てきているという印象です。

 ただ、まだモヤモヤした雰囲気が残っているので「こちらがミサイルを1000発買ったら向こうは1500発買いますよね。普通に軍拡競争になりますよね。それでいいんでしょうか」と訴えて、加えて共産党の外交ビジョンを説明しています。この批判と対案をセットで話せるのが共産党の政策の重要なポイントだと思っています。

 

 小池 大事ですよね。共同通信の世論調査でも30代以下が一番軍拡増税反対が多いという結果が出ています。だいたい、子育て予算を2倍にすると言っておきながら、それはやろうとしないで軍事費だけ2倍にするのかと。そこから入って、敵基地攻撃能力なんて本当に必要なの? むしろこれ結局、アメリカの戦争で日本が先制攻撃をして日本中が戦場になってしまう話じゃないかと。そういう中でわが党の「外交ビジョン」もしっかり示していけば、大軍拡に反対する世論が広がる可能性はあると思うし、党への期待も広がるんじゃないかなと思いますが、いかがですか。

 

 山﨑 私も教員でしたから、教え子には自衛隊や防衛大学校に入った子もいるんですね。だから本当にいざ戦争になったらどうなるのかと。街頭でも、「今の政府の動きに反対して、災害のときに真っ先に来てくれる自衛隊員を今度は私たちが守りましょう」と訴えています。それから「戦争になったら基地があるところが狙われます」と。埼玉にも航空自衛隊の入間基地とか陸上自衛隊の朝霞駐屯地とかいろいろあるんですよって。私も教え子の顔が思い浮かぶからすごく力が入ってしまうんですが、反応も良くて、やはりみんな同じようなことを感じているんだなと思いました。

 私自身、18歳のときに同世代がイラク戦争反対のデモをやっているのを見て民青や党に入りました。若者はいつだって戦争が悪だとわかってるし、世間のしがらみに縛られずそれを声に出せるはずです。戦争だけは何が何でもしちゃいけないっていう大きな流れを今、若い人たちといっしょにつくりたいです。

 

 かばさわ 私も街頭で「敵基地攻撃能力って一歩間違うと日本が先制攻撃になって全面戦争になりますが、それをみなさんは望んでいますか。望んでいませんよね」と訴えています。あと軍拡のために増税をするってことは選挙で信を問うてないわけですね。やれ復興税をどうするとか、「そんなばかな話があるか」ということをですね、私インターネットのユーチューブやらインスタやらいろいろなSNSでアップしたんですけど、再生回数がすごく増えましてね。われわれには、あらゆる方法で訴えを届けていく努力が求められていると思うのです。とくに今この問題を真っ正面から訴えられるのは共産党しかないような状況ですから。

 

政治こう変える

みなと だれもが生きやすい街に

かばさわ 地域要求に根ざして活動

 

 小池 いろいろと努力されていることに励まされます。地方政治の問題はどうでしょうか。みなさん、それぞれ、県政、市政をこう変えたいという思いを語っていただけますか。

 

 みなと 大阪ではカジノ誘致の問題は大きいですね。そもそも788億円というものすごい巨額の公金を、建設予定地の夢洲(ゆめしま)の液状化と土壌汚染の対策のために大阪市が出すことになってるんですね。市民のお金は、やっぱり市民の生活や子どもたちの未来のために使うのが本来の政治のあり方ではないですかと訴えたら街角ではかなり響きます。維新ですら、街中ではカジノを成果として言えなくなっています。

 それと、私は、「だれもが生きやすい大阪市」を掲げています。私がゲイの当事者ということもありますが、現状はいろんな方が生きづらさを感じている世の中、大阪市だと思っています。とくに維新政治の特徴は、若者と高齢者、お金がそれなりにある人とない人との分断みたいなところをうまく利用して統治をしていくスタイルだと思っていて私はそれがすごく嫌なんですね。大阪には若い方もご年配の方も生活保護を利用されてる方も、障害がある方も、外国籍の方も多いです。みんなが安心して住める街にちゃんと変えていきたい。

 カジノもそうですが、淀川左岸線という高速道路を造るのに約3000億円もかかる。維新の政治のもとで本来大阪の府民や市民が逆戻りはやめてくれって思ってたはずの開発中心の政治にやっぱり戻ろうとしている。ここを切り替えて、いま公共交通の不便さがあるとか、近隣の公園をもっと整備してほしいとか、コロナ禍の中で医療や公衆衛生をちゃんとしてほしいという、「だれもが自分らしく安心して生きられるまち」をつくるためのハードやソフトを整える政治に転換していきたいと思います。

 

 しもおく 愛知県政も本当にひどいです。財政力は東京に次いで2位。すごい豊かなお金があるのに医療、福祉、教育切り捨ての県政です。生徒・児童1人あたりの教育費(18年度)は、中学校も高校も47位。本当に学校の先生が足りないし、人口10万人あたりの看護師数は42位、病院数は45位。下から数えた方が早いくらいで本当に矛盾しています。

 その一方でリニアとか中部空港の2本目滑走路とか、何百億円使って施設をつくったりとか、そういうものにはすぐお金を使う。そんなお金があるんだったら給食費無料化してくれって思うんですけど、そういうところには全然本当にお金を使わない。本当に「逆立ち県政」そのものなんですね。

 この間本当に衝撃だったのが学校の先生が、産休が適切な時期に取れないっていうんですよ。2月の頭にはできれば取りたいのに結局卒業式までいなきゃいけないという話を聞いて本当に変えなければいけないなと。また、看護師になるための修学資金を支援する県の制度も19年に廃止されました。他の県はそれを拡充しようという方向に動いているのに切り捨ててしまった。今このコロナでも看護師が足りないという事態になっているので、医療にもちゃんと責任を持つ県政にしていかなければいけないなと思っております。

 あとはジェンダー平等の県政。この間私も生理用品の無料化を求めたり、今「痴漢ゼロ」のアンケートも始めさせていただいています。民間鉄道に痴漢加害の防止と被害者救済を求めて申し入れも行ってきましたけども、きちんと政治の課題としてすすめていきたい。

 

 小池 しもおくさんが県議のときに働くルールのリーフレットを県に増刷させましたよね。あと労働相談の窓口のポスターをコンビニにはらせたとか。

 

 しもおく 他にも、性暴力の被害者を救済する医療機関や相談機関が載ったカードを愛知県が500枚しか刷っていなかったので、高校生に配ってと言ったら、それも増刷されて今も活用されています。その話を街頭でしたときに、「友達が被害に遭ったんだけども、このカードがあったから泣き寝入りせず済んだ」と言ってくださった方がいて、質問が一助になれたなら本当によかったなと思いました。

 

 山﨑 子育て・教育の分野で切実な子ども医療費の無償化についていうと、いま埼玉県では6歳の未就学児までは県の補助がありますが、それ以降は各自治体で負担することになっています。川口市だと15歳までが無償で高校生はお金がかかります。教員時代に一番つらかったのが、本当におなかが痛くて苦しんでいる子が「病院に行くと家族に迷惑かけちゃうから」って我慢しようとしていたんですね。18歳まで無料にするっていうのを絶対にやらなきゃいけない。

 あと埼玉県では今度高1になる子たちから家庭の負担でタブレットを購入させようとしているんですが、高校はもっと家計に負担のないようにしなければいけない。埼玉は高校の統廃合もいま進めようとしているんですが、学校が少なくなれば子どもたちは通うのに時間がかかったりするし、公立高校に入れる子が少なくなっていけば、私立に行かなければいけなくて、家計に負担もかかるし。私は高校だって少人数学級にしなきゃいけないと思うんです。

 

 かばさわ 私は、本当に人口減少を止める、子育てしやすいまちをということです。千葉市はようやく昨年から、われわれが提案してきた給食の第3子以降の無償化が始まったんですけども、5%ぐらいの家庭しか対象にならないですから、これやっぱり全部の家庭で無料にしていきたい。あとやっぱり18歳までの医療費の無料化をぜひ実現をしたい。

 また、高齢化社会の中にあって、とにかく外出支援、足を求めている声がとにかく多いです。市が一定のお金を出して距離にかかわらず乗り合いで目的地まで500円で行けるデマンドタクシー。私の地元で初めて実証運行を3月から実現できることになりました。ただこれは本当一部の区域になっていますので、これを広げて高齢者のみなさんが運転免許を返納しても買い物や病院に安く行けるまちをつくっていきたい。

 市民の声に寄り添う市政をつくりたいと思っているんです。地元の土気(とけ)踏切で人身事故があり、急きょ市が昨年4月にこの踏切を1カ月後に廃止すると言ったんですね。住民から「困った」「とにかく助けてくれ」という要望が来まして、すぐ署名を作って地域を回ったんです。200くらい署名を集めて市に持っていったら、とりあえず5月の封鎖は見直すことになって、市民の声を聞くことになっていますが、とにかく一方的に決めたことを住民の声を聞かずにやってしまおうなんていう市政はやっぱり変えていかなきゃいけない。市民の声に寄り添った市政に転換していきたいと思っています。

 

 小池 本当に身近な、きめ細かい要求を掲げて取り組んでいるんですね。

 

 かばさわ そうですね。とにかく地域要求に根ざして活動をして、その要求が解決したら、その地域にちゃんとそのチラシを入れる。とにかくそれが進んだらその地域にちゃんと届けるということを徹底してやっていきたいですね。

 

工夫と悩みと

山﨑 演説 わかりやすくしたい

みなと 感謝と声かけを忘れずに

 

 小池 今の話にもありましたが、みなさんが、議員として、あるいは候補者として、こんな工夫をしているとか、あるいはこんなことでちょっと悩んでいることはどうでしょうか。

 

 山﨑 私は、演説をとにかくわかりやすくしようと思って。やっぱり共産党のパンフレットってまだちょっと難しいかなって。自分が意識してるのは中学生でも、できれば小学校高学年の子たちにもわかるように話そうと思っています。子どもたちに届けば、将来民青とかにも出会うかなと思うし、それだけわかるように話せば全てのおとなたちにも絶対届くと思うので。

 悩んでるのは、SNSの活用の仕方で、フォロワーもそんなに増えない。どうやって広げていくかというところです。駅とかにそんなに夜とか朝とか立てないので、SNSを活用しなきゃと思ってはいるんですけど…。

 

 小池 どなたかアドバイスありますか。

 

 しもおく 私はSNSでは、ツイッターとインスタ、フェイスブック、TikTok(ティックトック)も最近やってますけど、本当に「赤旗」の記事とかで自分がこう感じたこととか載せるだけでもありですし、一番いいのは本当に短い動画でのせる。私は今「なほちゃんねる」っていうのを撮ってもらっているんですが、山﨑さんが言われたようにわかりやすく、自分の言葉で話すようにしていて、もう動画は2分超えると長いって言われるんで(笑い)。可能な限り1分半ぐらいの短い動画でいかに発信できるかですよね。

 

 かばさわ 私はLINE(ライン)公式アカウントも立ち上げているのですが、以前、地元がひどい台風に襲われましてね。市民から「いま停電しています」「助けてください」「倒木があります」とか、そういう声がLINEでいきなり送られてきたんですよ。つまり市民のみなさんも議員に電話するって結構ハードル高いんだけど、LINEなら伝えやすいのかなと。それ非常に重要だなと思って、常日頃からそういう形で要望があれば言ってくれって形にして仲良くなって入党してくださった方もいます。こういうコミュニケートできるツールって大事だなと思っています。

 あとTikTokなんかは、うちの娘から「中学生はみんなやっているからやったほうがいい」なんて言われて始めました。いまスマホで動画撮れますよね。そしたらCapCut(キャップカット)っていう動画編集アプリを使うとテキストの字幕も全部自動で入れてくれます。そういうのを使っています。

 

 みなと 私は先日、お隣の東淀川区の長岡ゆりこ市議といっしょにジェンダーカフェというものをやりまして、20代、30代、40代の方にもけっこう参加していただいて、非常に濃い取り組みになりました。私もゲイだというところではマイノリティーなんですけど、男性という意味ではマジョリティーなんですよね。やっぱり無意識にそこの上にあぐらをかいちゃってる部分っていうのはやっぱりありまして、そういったところも改めて見つめ直すことができるイベントができたと思ってます。

 それと私はいま候補者として活動に専念できる環境にありますが、一方で例えば一緒に宣伝をしてくれる党員や後援会員や市民の方はみなさん本当にプライベートの時間を使って力を合わせてくれていると思うんです。だからとにかく事務所に入ってきた人には、元気にあいさつをするとか、宣伝が終わったら、本当にこういうところで本当に助かりましたってお声がけをとにかくいっぱいして、できるだけ名前も覚えて感謝の言葉を伝えたい。ご年配の方も多いじゃないですか。もう宣伝場所まで来るのも大変っていう方も多い中で、でも40分とか頑張って本当に一生懸命チラシ配ってくれたりとか。あるいは、いつも私が朝しゃべっている横で、椅子を持ってきてね、座ったままプラスターを持ちながら「日本共産党のみなと隆介です」ってずっと声を出してくれる女性がおられます。本当にうれしいですよね。「もっと一緒にやりたいよ」ということを伝えるのが、候補者としての役割でもあるんじゃないかなと思っています。

 

 しもおく そうですよね。本当にうれしいですね。私もこの間、90歳ぐらいの方がいっしょに回ってくれて、もう「よいしょ、よいしょ」って言いながらも車を乗ったり降りたり。もう本当に感謝しかないなと思って。そういう方が本当にずっと党を支えてこられたんだから自分も頑張らなきゃなって。

 

 山﨑 私も地域の人がいなかったら訪問も宣伝も何もできない状態なので、本当にありがたい存在です。

 

決意を新たに

かばさわ 市民の声届ける議席 全力

しもおく 逆立ち県政 変える一歩へ

 

 小池 党員、後援会員の方が、本当に励まされる話でした。最後に春の統一地方選の勝利に向けてそれぞれ決意をいただければと思います。

 

 かばさわ 私はやっぱり市民の声を届けられる議席を守らないわけにはいかないという思いで何とか3期目、必ずもう全力を尽くして頑張ります。

 

 山﨑 候補者になってから、思っていることを全部伝えることができる。すごく自分らしい生き方ができているので喜びを感じています。全ての人がその人らしく生きられる社会をつくろうとしているのが共産党。それができるのは、100年前から女性の権利をしっかり認めてともに歩んできた日本共産党しかない。党の一員として、そして議員になって、それをさらに進めていきたいです。

 

 しもおく やっぱり本当にコロナの中で命を守る政治にしていかなきゃいけないっていうのは突きつけられたので、逆立ちした愛知県政を、一歩でも二歩でも変えていけるように党の議席を何としても復活させるために頑張っていきたいと思います。

 

 みなと 淀川区で五十数年間守ってきた党の議席を何としても引き継いでいきたい。同時に当選したらおそらく大阪市議会で初めての、同性愛者の当事者の議員になるんじゃないかとも思うんです。そのことで、公の場で当事者がちゃんと頑張ってるんだっていうことを子どもたちにも感じてくれたらうれしいです。誰もがもっと生きやすい大阪市をつくるために頑張っていきたいと思っています。

 

 小池 ありがとうございます。今日は「真ん中世代」の県議、政令市議候補のみなさんのとてもみずみずしい、そして力強いお話を聞くことができました。私も今、全国を回って応援していますけれど、どこでも本当に候補者のみなさんが素晴らしい。なぜか。やっぱりそれぞれの素晴らしさもありますが、日本共産党の議員・候補者だからこそ、そういう値打ち、役割、魅力が発揮できるんだと思います。こういう候補者が全国にたくさんいるわけですから、今年の統一地方選では全員かならず勝利を勝ち取るために力を尽くしたいと思いますし、勝利のために共産党そのものを強く大きくする取り組みにも全力をあげて、党員も「しんぶん赤旗」の読者も増やす中で選挙に勝利していきたいと思っています。どうもありがとうございました。

 

 一同 ありがとうございました。

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