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戦後初の軍拡増税に反対 国民の生活壊す 参院委で小池書記局長 中止を要求

2026年03月27日

赤旗2026年3月27日

 日本共産党の小池晃書記局長は26日の参院財政金融委員会で、高市早苗政権が狙う戦後初の軍拡増税=防衛特別所得税導入の中止を求めました。今後5年間、政府の都合でさらに赤字国債発行が自由にできる公債特例法改定案の問題を、戦前に国債の「無尽蔵」発行で無謀な戦争を進めたことへの反省の歴史を踏まえて追及しました。


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(写真)質問する小池晃書記局長=26日、参院財金委

 防衛特別所得税導入は、所得税額に1%を課す新税を創設し、東日本大震災の復興のための復興特別所得税の税率を2・1%から1・1%に引き下げ、軍拡増税に振り向ける措置。復興税の減額分は徴収期限を10年延長してカバーし、防衛特別所得税に期限はありません。小池氏は、「期限なく増税が続く。税率1%でも、トータルでは増税ではないか」と追及しました。

 同措置は「当分の間」だとごまかす片山さつき財務相に対し小池氏は「当分の間」で100年以上続く法律もあると指摘しました。 小池氏は、安保3文書は軍事費の国内総生産(GDP)比2%への増額を盛り込んでいるが、GDPは2022年度の約560兆円から増え、26年度の見込みは約690兆円だと指摘。GDP比2%のままでも軍事費は11兆円から13・8兆円に増加するが、膨張する軍事費をまかなうために「税率1%から決して引き上げないと言えるか」とただしました。片山氏は「申し上げることは困難」と増税を否定できませんでした。

 小池氏は、トランプ米政権が要求する軍事費GDP比3・5%、5%にすればさらに「大増税になる。国民の暮らしを壊す、憲法9条に反する軍拡増税に反対する」と強調しました。

 公債特例法改定案の問題で小池氏は、一般会計の歳出不足を補うための赤字国債発行を禁止した財政法の起案者が、同法は「戦争危険の防止」のためで、戦争と公債は「密接不離の関係」であることから「憲法の戦争放棄の規定を裏書き保証せんとするもの」としていたと紹介。「これが出発点だ」と強調しました。

 さらに国債発行額が26年度は40兆円を超えるなど財政状況は同法4条が掲げる「健全財政」と言えないと追及。「非常に健全かというと、なかなか難しい」と認めた片山氏に対し、小池氏は、1975年当時の大平正芳蔵相の「財政の健全性を保つことは、国民生活の向上と経済の安定的成長の基盤で、特例公債に依存した財政は財政本来のあるべき姿ではない」との発言を示し、赤字国債発行を国会のチェックなしに5年も続ければ、さらに財政を悪化させると強調しました。

速記録を読む

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
 法人税減税の見直しも必要だと思うんですね。配付しております資料ですが、これ安倍政権以降に行われた四回の法人税率の引下げ、研究開発減税などによる減税効果、これ資本金一億円以下の中小企業分を除いて集計したものですが、これ、私も推計して、二〇二四年度の減税規模は十二兆円に達すると推計されます。前年の十一兆円台から更に拡大しています。来年度は賃上げ減税の大企業分なくなりますけれども、ほかは温存されるわけです。やっぱり何といっても、減税規模の拡大の最大の要因は、法人税率の引下げだと思うんですね。二八から二三・二%に下げた。
 近年の与党税制改正大綱でも、これは大臣何度も繰り返してこの答弁もされていますが、法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ず、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施すると。引き上げつつと。何で引き上げないんですか。
○国務大臣(片山さつき君) 御承知のとおり、我が国では、世界的な法人税率の引下げ競争が展開される中に、二〇一〇年代に投資や雇用、賃上げの促進等を図るということで、法人税率を二三・二%まで引き下げてまいりましたが、企業部門ではその間収益は拡大したにもかかわらず、現預金等が積み上がり続けておりまして、こうした状況をいかにして展開させていくかが課題となっているところでございます。
 そこで、私も何回も引用させていただきましたが、近年の与党税制改正大綱におきましては、法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ず、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくというふうにされておりまして、令和八年度の与党税制改正大綱におきましても、こうした方向性を踏まえ、企業が国内投資や賃上げにより積極的に取り組む効果を発揮させる観点から、めり張りのある対応を講じていくとされております。
 その上でですが、今般、法人税率の在り方については引上げは行っていないわけでございますけれども、企業を取り巻く経済環境、企業行動の影響、国際的な動向等を踏まえたところで法人税関係の租特等は幾つか手直しをしておりますが、そこを今まさに今後丁寧に検討していく状態なので、今回はそのようなことには至っていないということかと思います。
○小池晃君 いつまで丁寧に議論するんですか。これずっと言っているんですよね。引き上げつつと言っているんだから、方向性は引き上げるんでしょう。何でやらないんですか。これ、いつまで検討するつもりですか。もう来年はやりますね、じゃあね。
○国務大臣(片山さつき君) まあ来年はやりますねと言われても、なかなか私の立場としては、まだ今年度の税制改正も通っていないものですから、難しいんですけれども、例えば研究開発等につきましてでも、今回はEBPMの第一歩ということで、政府税調に税制のEBPM専門家会合というのがあるんですけれども、税務データに基づく研究開発税制の適用状況の分析というのをやっていただいて、中央値で三%ポイント程度増加しているというか、それしか増加していないんですが、これでは物価上昇の影響とほとんど同じじゃないかみたいな御意見もいただいて、それを議論していただいた結果、若干そのカーブを変えるとか、ある程度適正化というか効率化できたわけでございますね。
 それで、その一千七十億円だけれども増収ができたと、そういうことをなかなか、きちっと積み重ねていかないと、難しい面もあるのかなと思っております。
○小池晃君 一千七十億円増収と言われたんですけれども、私聞いているのは、研究開発減税の増収分、主税局長、幾らですか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えします。
 令和八年度改正におきます研究開発税制の見直しは平年度ベースでございます。
 まず、大きく二つに分かれていまして、戦略技術領域型の創設で九百八十億円の減収、それからインセンティブ効果の更なる強化といったところで、先ほど大臣から御発言ありましたが、一千七十億円の増収、合わせまして九十億円の増収ということになっております。
○小池晃君 一兆円の減税規模で九十億円ですよ。〇・〇〇九%か。大臣、これで租特の適正化に、名に値する規模だと思いますか。ほぼ一兆円規模の研究開発減税で増収分九十億円、これで胸張れますか。
○国務大臣(片山さつき君) 必ずしもその増収の規模がどうだということのみで見直すべきかどうかを決めているわけじゃないんですけれども、いずれにしても、なかなか今まで使われてきたものについては抵抗というか壁が高いのは事実でございまして、また経済を強くすると、強い経済を実現するということを一丁目一番地に掲げている内閣でございますから、当然企業活動を行う側からはこの効果の方を主張してきますから、それがそれほどでもなくて、一定以上効率化しても経済に悪い影響を与えないということをちゃんと言わなくちゃいけないので、そういったことの結果でこのようになっているとお考えいただければと思います。
○小池晃君 結局、声の大きい方の声が通っているんですよ。やっぱりこれおかしいと思いますよ。
 だって、法人税率引き上げるって言いながら税率には指一本触れない、めり張りあると言いながら本当にごく僅かの見直ししかしない、これでいいのかと。
 しかも、この研究開発減税はトップはトヨタですよね、トヨタ自動車。上位十社企業グループだけで減税額全体の三五%を占めるわけですが、これ、税制改正大綱、租税特別措置の一層の透明化を図るといって、適用企業名の公表について令和九年度税制改正において結論を得ると。何で再来年なんですか。しかも、これ財務省には企業から報告来ているわけですから、企業名の公表というのは簡単だと思うんですよね。何ですぐにやらないのか。しかも、これ公表について令和九年度税制改正において結論を得るということは、公表するかどうかもまだ決まっていないということなんですか。
○国務大臣(片山さつき君) 法人税関係の租税特別措置の適用企業名の公表につきましては、令和八年度の与党の税制改正大綱におきまして、既に補助金等の交付先名が原則として公表されていること等を踏まえ、企業の経営戦略に与える影響や国、企業双方の事務負担等にも配慮しつつ、一層の透明化を図る観点から、具体化に向けた検討を行い、令和九年度税制改正において結論を得るとされております。
 その上で、私は、租特と補助金の見直し担当大臣の立場でもございますので、今後、与党の方でお示しいただいた方向性を踏まえて、きちっと検討を進めさせていただきたいと考えております。
○小池晃君 来年度は公表するんですね。
○国務大臣(片山さつき君) 繰り返しになりますが、与党の税制改正大綱でお決めいただいていることでございますので、令和九年度税制改正において結論を得るとされておりますから、結論が出るのではないかと思います。
○小池晃君 期待したいと思います。
 当然だと思いますよ。事務の作業だとおっしゃるけど、報告来ているやつを発表するだけなんですからね。これ、すぐできるはずだと思います。
 防衛特別所得税、これ、大臣は、現行憲法下で我が国において防衛力強化に必要な財源確保のための税制措置を行った例はないと答弁しました。さらに、大臣は、G7諸国でそういう税制措置を設けた例はなく、OECD諸国でいうとバルト三国だとお答えになった。だから、戦後初であるだけでなくて、世界的にも異例の税制だと思います。
 今回は、二七年度から所得税額に一%を課す防衛特別所得税、復興特別所得税の税率を二・一から一・一%とすると、課税期間を十年延長するということなんですが、これ東日本大震災からの復興の基本方針というのは、これは財源は次の世代に先送りしないというのが考え方だったはずだと思うんですね。
 二〇三七年までの復興特別所得税を四七年まで十年間延長するというのは、災害復興は現世代が負担すべきという考え方に反するのではないかというふうに思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(片山さつき君) 防衛力強化に係る財源確保のための税制措置に伴う復興特別所得税の税率の引下げや課税期間の延長については、まず、足下の家計負担が増加しないように配意すると。それから、復興財源の総額を確実に確保するという考え方によるもので、その結果、二〇三八年、令和二十年以降も復興特別所得税が続くということで、それが長過ぎるということをおっしゃっているんじゃないかと思うんですけれども、将来世代に負担を先送りしているかにつきましては、強い経済を構築する中で、物価高に負けない賃金上昇と成長を実現するということで、将来世代の負担感を払拭できるように政府としてまさに努力をしていくという、そういう予算でございますので、引き続き国民の皆様の御理解を深めていただけるよう、この国会での議論も含めて、私どもも更に丁寧な説明を行ってまいりたいと思っております。
○小池晃君 私、先日、岩手県の達増知事にもお会いしましたけれども、やっぱりこれ、復興税を防衛増税に置き換えるのは当初の話と違うというふうに苦言を呈しておられました。被災地からもそういう声上がっています。
 復興特別所得税は時限措置になるわけですね、延びるけれども。防衛特別所得税には期限はありますか。
○政府参考人(青木孝徳君) お答えいたします。
 令和九年一月から所得税に対して税率一%の新たな付加税として課すこの防衛特別所得税でございますが、防衛力を抜本的に強化し、強化された防衛力を安定的に維持していく限りにおいて措置するものでございます。
 そうしたことでございますので、防衛特別法人税やたばこ税の見直しと同様、当分の間の措置としているところでございます。
○小池晃君 当分の間という法律の条文というのは、ずっとやるということなんですよ。当分の間ってなってから百年以上やっている法律ありますからね。
 政府、今まで、大臣も、足下では変わらないと、当座の高さ変わらないって繰り返しおっしゃるんだけど、足下で高さ増えないかもしれないけど、期限なく増税が続くわけですから、たとえ今の税率のままだったとしても、トータルとしてはこれ増税ですよね。
○国務大臣(片山さつき君) 繰り返しになりますけれども、当分の間でございますが、当分の間で暫定税率だったものを最近廃止しているものもこの法案に入れておりますから、その辺も理解いただいて、当分の間ということを付しているということは、それは当分の間という意味なので、その今御説明したような構造の税制でございますから、それをどのようにお取りになるかということだと思います。
○小池晃君 いや、どのようにお取りになるかって、増税ですよね、だって、どう考えたって。だって、これ期限ないんだから。もうこんなこと認めてくださいよ、大臣だったら。
○国務大臣(片山さつき君) いずれにいたしましても、その防衛特別所得税として、足下の御負担を上げることなく、こういう形で措置をさせていただくということで、防衛力の抜本的な強化やその安定的な維持ということのために、法人税、防衛特別法人税と、それからたばこ税の見直しというのも当分の間にしておりますので、同様に措置したということで御理解を賜りたいと思います。
○小池晃君 いや、これは増税です、どう考えたって。増税であるということを否定はできなかったじゃないですか。
 これ、一%というのは、安保三文書の戦略に基づいて決められたわけですね。このGDPの二%に達するようにするということで税率一%と。これ、二〇二二年のGDPは、これは五百六十兆円だったわけです。
 これ、安保三文書、今年中に改定すると言っている。ということは、先ほどから中身はこれからの議論だから分かりませんというふうに大臣繰り返すけれども、少なくともベースになるGDPは五百六十兆円から六百九十兆円になるわけです。ということは、これ二%ということになると、大体二兆円から三兆円増えますよね。だから、少なくとも今後、税率の引上げが必要になると。制度的にいじらなくてもですよ、GDPの二%ということであればね。そういうことになるんじゃないんですか。これ、一%の税率は決して引き上げないとは言えないのではありませんか。
○国務大臣(片山さつき君) 今の現行の防衛力整備計画に基づく防衛力の抜本強化については、歳出改革と決算剰余金の活用、税外収入も入れまして、それから税制上の措置によって財源を確保するということにされておりますので、今回税制改正でお願いしておりますのは、令和五年度の与党税制改正大綱等で示されてきた規定の方針に沿ってこの防衛特別所得税も法制化するということで、今御審議をいただいているわけですが。
 これから先のその三文書の改定の方は、その新たな三文書に基づいて防衛力の強化を進めるということになるんですが、さっきから繰り返しておりますが、その中の積み上げの議論にまだ入っておりませんので、その先の議論の方はちょっとなかなか申し上げることは困難でございます。
○小池晃君 私はそんな積み上げのことを言っているんじゃないんですよ。ベースとしてGDPの二%ということで、これはトランプさんなんかは三・五とか五とか言っているんだからね。それはトランプさんの言いなりになりませんとか言っていますから。そこを言っているんじゃない。二%だとしても、これは明らかに二兆円から三兆円増やさざるを得なくなるんじゃないんですかと。そうなってくれば、これは当然、税率は一%のままでは済まないんじゃないですかと。
 一%のままでいくんですと言えますか。
○国務大臣(片山さつき君) いずれにいたしましても、この九年度からの在り方を今から議論するということで、議論が始まったというか始めつつあるところでございますから、その中身が今日本の安全保障環境に備えるべくしてどのぐらいかということも、まさにオンゴーイングで今からやっていく部分がありますから、何ともその部分はお答えできないというか非常に難しいところで、当時の二%についてはその当時のGDP見込みの五百六十兆円が土台でございますので、そこは御理解をいただきたいと思います。
○小池晃君 申し上げられないと。まあ否定はできないわけですよ。
 これは、トランプ政権が要求しているような、三・五%になったら二十四兆円、五%になったら三十四・六兆円ですよ。これは本当に大増税になっていくと。やっぱり、国民の暮らしを壊す、憲法九条に反する軍拡増税そのものに私たちは反対をいたします。
 それから、大臣は所信で、公債金は十七年ぶりに三十兆円を下回った前年度当初予算に続いて二年連続で三十兆円を下回っていると述べられましたが、理財局長に聞きます。二〇二六年度の一般会計と特別会計合わせた借換債除く国債発行額は、総額で幾らですか。
○政府参考人(井口裕之君) お答えいたします。
 令和八年度国債発行計画におきまして、一般会計及び特別会計において発行を予定している国債発行総額から借換債の額を除いた金額は、四十四兆九千三百三十四億円となっております。
○小池晃君 ですから、一般会計の当初予算だけ見ると三十兆円下回っていますが、GX経済移行債、子育て債、財投債、まあ財投債入れていないですけどね、四十兆円にね。これ、特別会計含めるともう四十兆円超えるわけですね。そのほかに補正予算での国債発行もある。
 コロナ禍のときはもっと多かったんですけど、この間、岸田政権、石破政権がやってきた国債発行額よりも高市政権の国債発行額は多いんですよ。だから、責任ある積極財政どころか、私は、これは放漫財政と言われても仕方がないんじゃないかというふうに言わざるを得ない。こうした中で、今後五年間、政府の都合で更に赤字国債の発行を自由にできるようにしようとする。
 大臣に聞きますが、そもそも財政法第四条が、国の財政は租税等をもって賄うべしとする非募債主義を定めて、一般会計の歳出不足を補うための赤字国債発行を禁止したのはなぜでしょうか。歴史的背景も含めてお答えください。
○国務大臣(片山さつき君) これは衆議院の方でも御党から御質問あったんですけれども、財政法四条の制定趣旨でございますが、先ほどもお答えしましたが、公債をむやみに出して国の債務を膨大ならしめ、そうして財政全体の基礎を危うくするということがないように公債発行を限定したものであるということが昭和二十二年に財政法が制定される際の国会における法案審議で説明されております。
 そういったことで、一般論として、国力に見合わないような債務残高の急激な累増の結果、国家財政を危うくすることがあってはならないという考え方でありまして、それは我々の責任ある積極財政の財政運営で国の信頼の礎を守ろうということをモットーとしているということとはちゃんと通じているというか、一貫性があるものと思っております。
○小池晃君 前回もこの委員会で指摘ありましたけど、一九四七年、成立した当時の起案者は、第四条は、健全財政を堅持していくと同時に、財政を通じて戦争危険の防止を狙いとしている規定だと。戦争と公債は密接不離の関係にあって、公債のないところに戦争はないと、したがって、この第四条は、憲法の戦争放棄の規定を裏書保証せんとするものであると。出発点はここにあったと私は思うんですね、間違いなく。まあ今の説明にはそういったことがないわけですが。
 健全財政のためだとこの間答弁もされてきましたが、今の国債発行高残高考えれば、とても健全財政とは言えない状況なのではないかなと。大臣、この今の日本の財政状況は、財政法第四条が目的としている健全財政と言えるのでしょうか。
○国務大臣(片山さつき君) 我が国においては、EUですとかあるいはアメリカのような、割合ときちっと数字が決まるような基準がございませんので、まさに市場の信認ですとか、そういったまさに財政法四条そのものですとか、非募債主義ですとか、今我々が掲げております名目GDPに対する債務残高を緩やかに、だけど確実に引き下げていくということですとか、それから、これからどのような表現になるか分かりませんけど、単年度においては入るを量りて出るを制す的な、いわゆるフローの方の基準ですね、プライマリーバランスだったりあるいは赤字幅であったりというようなことを見ながらやっていくわけでございますが、それにおいて、非常に健全かというとそれはなかなか難しいとは思いますけれども、ずうっと経済財政と財政健全化の両立を図ってやっていこうということを言っているわけで、私の前々任の鈴木大臣においても、責任ある経済財政運営に努めていくことが重要であって、国力に見合わない債務残高の累増がないようにと、そのことによって国家財政や国民生活を危うくすることがあってはならないということをモットーとしておりますし、もっと、大分昔になりますが、竹下大蔵大臣は、戦争云々のことではなくて、この趣旨そのものはあくまでも健全財政のための財政処理の原則を、単に原則を明定したものであるというふうにお答えになっているということも参考にしていただきたいと思います。
○小池晃君 いや、参考にしますけど、出発点はそこにあったんじゃないかと私は言ったんです。
 で、今、健全とは言えないというふうに認められました。これ、一九七五年に赤字国債を発行された当時の大平正芳大蔵大臣はこう言っています。財政の健全性を保つことは、国民生活の向上と経済の安定的成長の基盤であり、特例公債に依存した財政は、申すまでもなく財政本来のあるべき姿ではない、財政法は、公債の発行は四条国債以外認めていない、特例国債の発行が習い性となっては困るわけでございます、異例の措置であればその年度限り、その特定の目的のためにこれだけのものをお願いするというように限定しなければならないというふうに答弁しているんですね。
 これ、大平大蔵大臣言われているように、特例公債はあくまで例外的な異例の措置であって、本来は単年度限りの措置に限定されるべきであると。まあ、今どうかというのは別にして、考え方としてはこれ変わっていませんね。
○国務大臣(片山さつき君) いずれにしても、我々は強い経済をつくりつつ財政の持続可能性を維持すると、健全性とかそういう言葉ではなくて持続可能性という言葉を高市内閣では使っているんですけれども、そういう方針で責任ある積極財政というのを捉えておりますので、考え方がどうかというのはそこから御判断をいただくしかないなと思っております。
○小池晃君 考え方はしっかりここにあるわけですよ。今もね。建前としてはそういうふうにあるわけですよ。だから、先ほどから第四条をね、これは守るんだというふうにおっしゃっているわけですね。
 だったら、ちょっとやっぱりこういう事態を解決するのが、私、政治家片山さつきの役割ではないかと思いますよ。
 しかも、これ、ねじれ国会から始まったわけですよね、複数年度化。今はそういう状況じゃないわけです。プライマリーバランス黒字化の目標もどんどん後退しているわけです。五年間の理由というのはころころ変わっているわけです。もはや、これ破綻していると思います、私は。これ四回目なんですね、複数年度化してから。これでは、とても異例の措置とは言えないのではないでしょうか。あくまでも特例であるはずの法律が、常態化しているわけですよ。
 これ、複数年度化というのは、国会の審議のチェックを弱めるということになりませんか。
○国務大臣(片山さつき君) この特例公債法の五年間の授権期間の間は公債発行額は各年度の予算で決まっておりますので、そこについて大変厳しい御議論をいただいているわけですし、年度内成立はお願いを今しておりますが、大変非常に今、年度末の厳しい状況にあるわけですけれども、そういったことも含めて、チェックが利かないかというと、チェックは利いていると思いますし、その点も踏まえて、先ほどから申し上げたように、この特例公債法に、従来の第四条、経済・財政改革を推進しながら発行額の抑制に努めるという四条に加えて、さらに、徹底するという行財政改革について新条文も付けておりますので、国会の審議のチェックはかえって強化されているのではないかと思っております。
○小池晃君 予算で決めるからいいんだと言うけど、かつて、宮澤喜一元大蔵大臣、こう言っています。結局、政権を持つ勢力の側が予算を編成し、その予算が国会を通過すればその範囲で公債の発行は自由である、そういうことになりますと、事実上、財政法の定めているところは全く無視されるということになります。特例公債を出さざるを得ないときは国会のお許しを得ると。その都度国会審議を経るべきだと、宮澤さんおっしゃっている。これ私、正論だというふうに思います。
 しかも、今第五条のことをおっしゃった。先ほどから議論あるけど、この第五条というのは異様な条文ですよ。何のためなんですか。特例公債を発行する理由とは何の関係もない。これ、自民党と維新の党首合意を条文化した極めて政治的な、もう異常な条文だと私は思うんですね。こういうものを基に、財政健全化だと言って更なる社会保障の削減につなげるというようなことにやろうとしているんじゃないかと。
 先ほど大臣は、これは制約が、きちんとした財政改革を進める制約になるとおっしゃった。ということは、私は、社会保障の予算を高齢化の伸びの範囲内にするというような骨太の方針というのは、とんでもない方針だったと思いますよ。そういったことを法律上規定するようなことになりませんか。非常に懸念するんですが、そういう懸念にどう答えますか。
○委員長(宮本周司君) 時間が迫ってきていますので、簡潔にお答えください。
○国務大臣(片山さつき君) 今年、約三十年ぶりに診療報酬を三・〇九%増やさせていただきまして、(発言する者あり)当たり前とおっしゃる声も今ありましたけど、それでもかなり長いこと、民主党政権時代も含めてやってこられなかったことは事実でありますから、そういった意味では一定の御理解はいただいたわけではありますけれども、その辺の御姿勢も含めて、きちっと物価や人件費の上昇に対応した予算を組んでいるという自負はありますので、そのような御心配は当たらないかと思います。
○委員長(宮本周司君) おまとめください。
○小池晃君 はい。時間ですのでまとめます。
 診療報酬引上げ、それ当然だと思いますけど、極めて不十分だし、これ結局、高齢化の伸びの範囲内に抑えるという方針、骨太の方針が破綻したんですよ。それを更にこの条文によってまた更に規定するようなことになったら、これは同じことを繰り返すことになるということを申し上げて、質問を終わります。

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