赤旗2023年2月5日付
小池晃書記局長・7中総決定推進本部長が3日の全国都道府県委員長会議で行った討論のまとめは次のとおりです。
今日の会議では、代理の方も含めて31人の都道府県委員長が発言されました。党内通信およびユーチューブでのリアルタイム視聴は1万1715人、184通の感想文が寄せられています。全体として、今回の報告を正面から受け止めて、2月に飛躍をつくりだそうという積極的な決意が、発言でも感想文でも寄せられています。
平和の党の大攻勢をかけよう
まず何よりも、岸田政権による敵基地攻撃能力保有・大軍拡にたいして、平和の党の大攻勢をかけようということが、熱い思いをもって受け止められました。志位委員長の中間発言で強調されたように、自民党の重鎮がわが党の今国会での活動について、「日本の政治を救っている」と言われたことは、これは決して大げさな話ではありません。まさに今、戦争への翼賛体制の危機に直面するなかで、わが党がこの国にとって本当に重要な役割を果たしている。そのことが示されていると思います。
私が思い出すのは、加藤周一さんが、宮本顕治さんが亡くなられたときに、「しんぶん赤旗」に寄せた追悼文です。加藤さんは、戦争に反対を貫いた宮本さんの態度をたたえて、「宮本さんは反戦によって日本人の名誉を救った」と述べられた。決してこういう歴史を繰り返してはいけないわけですが、しかし今、わが党は、戦前の党が果たしたような役割を果たしつつあるのではないか。まさに平和の党の出番の時だと思います。全国どこでも平和の党の大攻勢をかけていこうではありませんか。
署名をもって訪問し、そして入党の呼びかけをおこなう。これは統一地方選挙があるところも、ないところも、どこでもできる活動です。もちろん選挙が迫っているところは、担い手を広げ、支持拡大を訴える。そしておおいに学びながらたたかいましょう。志位委員長の「新春インタビュー」、そして先日の衆議院予算委員会の質疑もおおいに学んで、みんなでこの問題を語っていきましょう。共産党員の原点ともいえる反戦平和のたたかいです。みんなが心ひとつに、たたかうことを呼びかけたいと思います。
東京の田辺都委員長は、この問題で、「党員拡大を政治的迫力をもって強力に推進していく重要な内容になる」「『戦争か平和か』の歴史的岐路の今こそ、日本共産党に力を貸してほしい、入党してほしいと、太く迫力をもって訴えていきたい」と言われました。「戦争か平和か」の歴史的岐路に真正面から入党を呼びかけていく。決して「新しい戦前」にはさせない。こうした迫力をもった入党の訴えを広げていこうではありませんか。
党機関のイニシアチブを発揮し、「手紙」の討議、返事、実践を
「手紙」が本当に大きな力になっていることも、今日語られました。地域支部はもちろんですが、職場支部で、それも今まで党勢拡大にあまりとりくめていなかった支部で、「手紙」を受け止めた動きが始まっている。弁護士や大学教員の支部が「手紙」を受けて党勢拡大に動きだした。十数年入党者のなかった教員の支部が、このままではだめだと党員拡大に踏みだした。まさにそういう大きな力を発揮する「手紙」だということが証明されたと思います。
この点で、山形の本間県委員長の発言が非常に教訓的ではないかと思います。「ひとつの支部もとり残さない」という決意で、95・9%の支部が討議を開始し、あと残り7支部のところまできたと、「ねばりづよい機関の働きかけに応えない支部はない」と言われました。しかし同時に、「討議の開始は第一歩にすぎない」と、「7中総全体を力にして、週1回の支部会議を軸に実践の援助をしていくことが決定的だ」ということも言われました。これは非常に大事だと思います。
一つ残らず支部で「手紙」の討議を始める。そしてそこにとどまるのではなく、実践に踏み出す援助を徹底していく。機関がそのためにイニシアチブを発揮していく。そして返事を出していく。今日私は二つの支部の返事を紹介しました。返事を書くというのは、決して実務的なことではありません。全国からの感想文にもありましたが、返事を書くことを通じて、党員と党支部としての存在意義を思考し、確認する作業になります。
岡山の植本県委員長は、「返事を書く運動が、全党が苦労を共有し心一つに双方向で団結する力になる。なによりも県委員会自身が支部の真摯(しんし)な受け止め、不屈性、決意から学び、支部とともに心を合わせる力になる」と言われました。中央との双方向だけでなく、支部と県・地区委員会の双方向にもなる。そして同時に、この返事を書く議論をつうじて党勢拡大、選挙準備を具体化する契機にもなっていく。こうした非常に大きな役割をもっているのが、返事を書くとりくみだと思います。「しんぶん赤旗」でもキャンペーンにとりくみたいと思います。
このとりくみをすすめるうえではやはり党機関の役割が決定的です。支部を援助する指導的なイニシアチブを党機関が果たし、2月中に文字通りすべての支部が返事を寄せるとりくみにしていこうではありませんか。
「折り入って作戦」――足を踏み出し、実践のなかで確信をつかみ広げて
「折り入って作戦」、党勢拡大をどう飛躍させるか。強調したいのは、議論することはとても大事ですが、まずは足を踏み出していく。そして実践の中で手ごたえと確信をつかんで、さらに広げていく。この立場でさまざまな課題にとりくんでいこうということです。
「折り入って作戦」を進める際、『入党のよびかけ』カラーパンフを渡して広く働きかけるだけでなく、「集い」と個別の相談、この二つがそれぞれ必要だと、そのための腰を据えた話し合いをやるという発言もありました。大事なことだと思います。ぜひそういう立場でのぞんでいきたい。
それから「折り入って作戦」は、選挙のないところはなかなかできないということも出されました。たしかに選挙のないところで「折り入って」というわけにはいきません。でも、選挙のないところも平和の大攻勢をかける、「130%の党」をつくるという点では、同じ課題にとりくむ必要があります。選挙のないところは、入り口は署名でやっていく。大軍拡・大増税反対の署名をもって、後援会員、読者、支持者に総あたりしていく。その中で入党を呼びかけ、「しんぶん赤旗」の購読を呼びかける。署名をもって平和の大攻勢をかける中で、党を強く大きくするとりくみを大いに進めていくことを呼びかけたいと思います。
選挙準備の遅れから焦りが出ているという発言もありました。この点では、中井作太郎選対局長の論文を引き続き徹底する、よく議論することです。「130%の党」をめざし、党を強く大きくして選挙に勝つ。この道を揺るがず進むことが大事です。福岡の内田県委員長が、この点を正確に徹底し、ブレないことが大事だと言われました。これをお互い肝に銘じていきたい。そして、党機関の臨戦態勢、個別選対づくり、これが本当に待ったなしになっています。これを急いで確立することが、党勢拡大に思い切って力を注ぐうえでも決定的に大事だと思います。ぜひ報告で述べたような臨戦態勢づくりに全力をあげることも強調したいと思います。
「中間目標」実現へ、2月こそ決めたことを必ずやりぬこう
みなさん。いよいよ勝負の、正念場の2月です。「手紙」の返事をすべての支部・グループから寄せていただく2月です。「折り入って作戦」の1回目の訴えを、後援会員・読者・支持者に総当たりを行う2月です。
そして党づくりの「中間目標」――前回統一地方選時を回復・突破する。4年前の3月末の水準を回復・突破する。この「中間目標」実現のためには、2月のとりくみは決定的です。2月の飛躍なくして「中間目標」の実現はありません。
2月は28日しかありません。「2月は逃げる」といわれます。月初めから、もうきょうから、あしたから、フル回転で全力をあげようではありませんか。2月こそ決めたことを必ずやり抜くために、私たち中央委員会も不退転の決意で臨んでいきます。都道府県委員長のみなさんと心ひとつに頑張りぬくことを誓い合って、討論のまとめといたします。